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【1日目】整形外科医がアテンドする2泊3日ローカルリトリート

昨年からちょくちょく参加させていただいている
木下斉さんの狂犬ツアー。
全国各地で先端的なまちづくりをしている地域に赴いて、宿泊と食事も含めてまちづくりを学ぶプレミアプログラム。

今回の行き先は京都府北部地域にある京丹後。
日本海に面し、天橋立や丹後縮緬が有名な地。
京都府と言っても、京都市からは車で2時間。なかなか行ける場所ではありません。
今回の狂犬ツアーの現地ホストは、「ぬかとゆげ」のオーナーであり、京丹後で整形外科医の吉岡直樹さん。LDLのメンバーでもあり、2023年にオープンした「ぬかとゆげ」に一度は訪れてみたいと思っていたので、このプログラムがアップされた時は即申し込みました!

実に内容が濃い3日目でした。
京丹後へ行く機会があれば参考にしてください。

1.京丹後ツアーの始まりは「飯尾醸造」の蔵見学

今回、狂犬ツアーは午後からでしたが、希望者だけ、「富士酢」で有名な「飯尾醸造」さんの蔵見学に参加させていただきました。
飯尾醸造の5代目当主・飯尾彰浩さんにお話を伺いました。

飯尾醸造の創業は、1893年(明治26年)。
「日本一の酢を造りたい」とその名を『富士酢』に命名したのが由来だそうです。

【おいしい酢は、おいしい米からできる。】
2代目が、農薬も化学肥料も使わない無農薬米にこだわり、今でも無農薬米にこだわり、自社社員自らも、田植えと稲刈りをし、棚田を守っている。
生産から消費まで含めた工程を極めて非効率な方法を徹底的に採用する。
大手の飲料メーカーでの営業経験がある飯尾さんだからこそ、そこを強みに変えた。
《競わない競争戦略》

飯尾醸造さんのお酢をテイスティングもさせていただきました。一般のお酢に比べて、つ〜んとした酸味より、まろやかが引き立つ「富士酢」。
このまろやかさ、うまみ成分を生み出すには、100日〜200日かけてゆっくりと時間をかけて熟成させることが大事なんだそう。
この話を聞いてから、料理で使う時ももったいなくてら酢の物に使う時も、最後までいただくようになりました(笑)。

またさらに飯尾醸造さんでは、富士酢の愛好家たちを集めて、毎年、田植えと稲刈りを行なっている。多い人は最高で30回以上も通っている人がいたり、都内近郊から家族で数十回と通い、熱烈な応援団を作っている。
そうした取り組みは、ただの消費者ではなく、消費者も生産者の立場にもなれることで、購入者として商品をリピートしたくなりますし、生産者側も購入してくださっている人の顔が見えるので、丁寧に作ろうとモチベーションにつながる。

小さな生産者が残された道はまさにこれだと思いました。

飯尾醸造さんの経営理念は
「モテるお酢屋」。
「売ろうとはしない」「お願いしない」スタンスを貫き、「ほしい」と思ってもらう努力。をする。
普通なら、自分の商品を買ってもらおうと、広告し宣伝にお金をかけて買ってもらう努力をする。会社から矢印は外側に向かうが、飯尾醸造さんは逆向き。まさに「ほしい」と思ってもらう努力を厭わない。
その真髄に今回、飯尾さんからリアルで聴けたのはとても嬉しかったです。
狂犬ツアーが始まる前からお腹がいっぱいになる蔵見学でした!
ちなみに、飯尾醸造さんの蔵見学は、自家用車もしくは、レンタカーで行かれることをオススメします。

富士酢で有名な飯尾醸造所さんの工場。
工場横の離れでまず飯尾さんのお話を聞かせてもらう。まどの外には海が広がります。
この離れは元々は、飯尾さん達家族が住んでいた自宅だったそう。
工場内を見させていただきました。
醸造中のタンクには、お客様からのメッセージが貼られていました。
飯尾醸造さんが醸造するお酢の中でも人気商品の「紅芋酢」の製造工程。手間暇かけて作られたているのが伝わってきます。
飯尾醸造さんでは、大手企業が手が出せない「ニッチな商品」も作っている。いまでは15種類ほどあり、すべて5代目が商品開発している。


富士酢の販売所には、千円でガチャがあって、見事「米袋バッグ」と「acEto」のお食事券をゲット!米袋バッグを作り手さんからのメッセージが入っているところまで1つ1つまで芸が細かい。
本当に隣りの家と僅かな通路を歩いていきます。
飯尾醸造さんのすぐ裏手には穏やかな日本海が広がっていました。
こうした穏やかな日本海を眺めているだけでも楽しい。



2.今回の目的地「ぬかとゆげ」はやっぱり凄かった。

今回、狂犬ツアー@京丹後のホストであり「ぬかとゆげ」のオーナーである「よしおかクリニック」の吉岡直樹医師から「ぬかとゆげ」をつくった経緯について教えていただきました。

京丹後市や宮津市を含めた日本海に面した丹後エリアの人口は約10万人。
天橋立や伊根の舟屋群などの観光名所があり、ユネスコ世界ジオパークにも認定され、山陰海岸線の景観は世界からも注目されている。
また「健康長寿のまち」としても知られ、100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍と言われている。その理由としては豊富な海藻類を日常的に摂取していること。
与謝野町出身の吉岡医師は
ハイレベルなスポーツ整形外科が丹後エリアになかったので、運動器リハビリテーションや内科も併設したクリニックを2016年に開業。
リハビリテーションが予防医療に繋がるような場所を目指して治療にあたった。
しかし、自律神経系の障害を伴う治療は難しい壁に直面し、未然に防ぐ・軽度のうちに改善する
予防医療の必要性を痛感。特に30〜40代の女性が悩みを抱えていた。
その時に、サウナ・酵素風呂と出会い、酵素風呂にプロスポーツ選手がこぞって通っていることを知り、日本の「発酵」とフィンランドの「サウナ」についてさらに知りたいと、日本中の「サウナ」を巡り、本場フィンランドへも足を運んだ。
そして、発酵風呂に使う米ぬかは「京丹後産米ぬか100%」の良質な酵素風呂を追求した。

実は京丹後は米づくりが盛んなエリアで、精米所にお願いをして、毎回105キロの米ぬかを精米後保冷し、油の出ないうちにつかっている。
米ぬかには酸素の働きを助けるビタミンやミネラルの栄養素が多く含まれる。
ぬかとゆげでは新鮮な発酵熱で中まで温まりお腹や背中を温めて「呼吸✖️発酵」で自分本来の健康(免疫力)を向上させる働きがあり、現代の湯治場を目指して、誰もが利用できる温浴施設2023年に完成しました。

ぬかとゆげでは、本格的なフィンランド式サウナを取り入れた5種類のサウナと米ぬか酵素風呂を体験することができます。
1日目はサウナをたっぷり2時間体験しました。
5種類のサウナのうち、2種類のサウナを紹介します。

《YHDESSÄ ゆふでっさ》意味:一緒に、共に。

サウナ室にモニターが設置されて、サウナの中で好きな映像や音楽を楽しめる。
お子さんや暑さが苦手な方でもモニターをみながらゆっくり会話しながらサウナを楽しめる設置。

大画面モニターに音楽が流れるなかでのサウナは時間があっという間に過ぎてしまいます。
またこのリクライニングチェア設計もリラックスできてめちゃくちゃ良かったです。(ちゃんと空気がこもらないよう通気口も完備されているのがさすがです)

ユニバーサルサウナ
《JOKAINEN よかいねん》意味:どなたでも

身体に障がいを持った方でも楽しめる車椅子のまま入れるサウナ。ロウリュをした蒸気が足元から出てくるエストニアのストーブを使用。車椅子ユーザーでも足元から全身くまなく温まることができるサウナ。要望があれば、クリニックの専門スタッフが介助をしてくれます。
このサウナは、フィンランドへ視察に行った時にヒントを得たのだそう。
北欧では戦争で負傷した人たちも、冬の寒さから暖をとるためにサウナに入れる設計になっているのを見て、日本で初めて車椅子でも入れるサウナを作ったのだそう。水風呂も完備しているので、ゆったり楽しめました。

プライベートサウナとしては中は広々
水風呂も完備。水風呂はわざわざ地下水を汲み上げているから驚き!鉄分を多く含む地下水が疲れを癒してくれます。

他にも「ひとりだけの」「大切な人とだけの」ゆったりと時間を過ごせるプライベートサウナもあるので、ぜひ、お好みのサウナを見つけてみてはいかがでしょうか?

3.夜は目的地となるレストランへ

1日目の夕食は、 京丹後の水平線を見渡せるカウンター席で、お肉×薪×ナチュラルワインのフランス料理を提供してくれるお店「raw」さんへ。
お肉が大好きと話す坪倉シェフ。
豪快なお料理が提供されるのかと思いきや、とても繊細かつ合わせる食材の意外性に驚く。
日本に沈む夕陽を眺めながらの食事は格別なものでした。
ランチのハンバーグステーキもオススメだそうです!京丹後に行く予定があれば、ぜひご予約を!

夕陽が眩しい18:30。
だんだんと夕陽が落ちてきました。静かな海。
目の前で一品一品仕上げくれます。
1品目のスープ。
低温で火入れされたサーモンにビーツとりんごのサラダをのせて。
何度も炭火で焼いたりオーブンで焼いたりを繰り返して。
牛肉と豚肉のステーキ。
牛肉ももちろん美味しかったのですが、豚肉が少しナッツの味がして、めちゃくちゃ美味しいかった。
もちろんトリッパも美味でした。

狂犬ツアー@京丹後の1日目はここまで。
2日目につづきます。

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