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早朝高血圧は超危険!その症状・原因・降圧薬で下げる治療法


高血圧の治療を受けている患者は、診察を受けに行った際に医師から血圧を測ってもらっているはずです。
そして、その時の血圧が正常値に収まっていれば
「順調ですね♡」
と、今まで通りの降圧薬が処方されることになるでしょう。

でもね・・・・・


血圧の数値は一定ではない


血圧は、一日を通して同じ数値を維持しているわけではありません。
朝、昼、夜の血圧の数値は違いますし、また同じ昼間でも仕事の日と休日とではまた違います。
また、感情の起伏や健康状態によっても大きく変わります。

血圧の値は常に変動しているのです

とにかく、診察室で測った血圧の数値が全てではありません。
診察室で測った血圧の数値が正常の範囲内であっても、それだけで「大丈夫」と判断することはできないのです。
だから、毎日数回自分自身で血圧を測り、血圧の変動を細かくチェックすることが長く生きるためには必要なのです。

早朝高血圧とは?


血圧は常に変動すると上述しましたが、特に気を付けなければならないのが早朝の血圧です。

降圧薬は朝1回服用するのが基本的なルールです。
だから、高血圧の治療を受けている人は、決められた通りに降圧薬を朝に飲み、それから診察を受けに行きます。
そして、降圧剤の効果は(種類にもよりますが)1時間以内には現れるので、診察室で血圧を測る時点では薬の効果が十分に効いているのが通常です。だから、たいていの患者は正常値の血圧となるのです。

しかし、降圧薬の効果は24時間続かないものがあります(薬の種類や人によって効果が続く時間は異なるそうです)。
そのため、昼間の血圧の値は正常範囲内でも、早朝の血圧は正常値を超えている人が実は大変多いことがわかっています。
つまり、寝ている間に降圧薬の効き目が切れてしまい、朝方に向かってだんだんと血圧が上昇していくのです。
これが「早朝高血圧」です。

早朝高血圧は死を招く


そして、この早朝高血圧には大変重大なリスクを伴います。
脳卒中や心筋梗塞です。

脳卒中や心筋梗塞には、それが起きやすい時間帯があることが統計上わかっています。
それは早朝です。
早朝に脳や心臓につながる血管が切れたり詰まったりするのです。
そして、早朝にこれらの病気が発症する原因ははっきりとはわかっていませんが、血圧の上昇との関係はあるだろうといわれています。
つまり、早朝高血圧が脳卒中や心筋梗塞を引き起こすのです。

あなたも「早朝高血圧」ではありませんか?


早朝高血圧かどうかは病院では判断できません。
なぜなら、医師は診察時間(通常は昼間)に受診に来た患者の血圧を測るだけですから。
その患者の早朝の血圧の値など測りようがありません。
つまり早朝高血圧かどうかを判断できるのは自分自身しかいないのです。
自宅で毎日毎朝血圧を測り、自分の現状を知らなければいけないのです。
長生きしたいのであれば。

早朝高血圧だとわかったら


毎朝血圧を測り、自分が早朝高血圧だとわかったら、直ちに医師に相談しなければいけません。
医師が適切な治療を考えてくれるはずです。

その際、自分で測った血圧のデータを「血圧測定表」に記録してそれを医師に提出することが望ましいです。
というか、そうすべきです。
正確なデータがあれば医師の診断もより適切なものに近づくはずです。
逆に言えば、データが曖昧だと、医師の診断も曖昧というか“いい加減”になります。そしてそれは患者自身が招いた不利益です。
ちゃんとしましょう。

降圧薬の種類や服用回数が増えるはず


早朝高血圧であることを医師に告げたら、通常は生活習慣の改善とともに、降圧薬の種類や服用の回数を増やすことを勧められると思います。
具体的には、朝の血圧の上昇を防止するために、夜の降圧薬の服用を勧められることがあるでしょう。つまり、朝と夜の2回の服用です。
また、降圧薬の種類としてはα遮断薬を勧められることが多いと思われます(早朝高血圧にはα遮断薬が効果的と言われています)。

ただし、医師が勧めた治療が一番適した治療かどうかは、実際にやってみなければわかりません。
やる前から最適な治療を見極めることのできる医師など存在しないのです。

だから、降圧薬の種類や服用の回数を増やした後も、自分自身でで血圧を測り続ける必要があります。
そして、測定結果をデータとしてまとめて医師に渡す。
その結果を医師が見て、治療方針を見直す。
このような医師と患者の共同作業が必要なのです。

自分の健康を医師に全面的に委ねてはいけません。
健康でいたいのならば、自分自身がやるべきことは、ちゃんとやりましょう。

びの助も早朝高血圧


偉そうなことを長々と書いてきましたが、実は私びの助も「早朝高血圧」でした。
しかも、長年にわたり「早朝高血圧」であり、そのことを自覚せずにのほほんと生活してきました。
その間、ずっと血管や臓器が痛めつけられてきたはずです。
寿命も縮まったことでしょう。

ですが、今は改善しています。
朝と夜、「ドキサゾシン(商品名:カルデナリン)」というα受容体遮断薬を服用するようになって、早朝の血圧も落ち着くようになりました(他の降圧剤の服用や健康食品の摂取などもやっていますが)。

もちろん、薬の選択は医師に従っています。
そして、日々の血圧チェックは自宅で自分でやっています。

実践を始めたのは40代後半からですが“今からでも遅くはない”というか“やらないよりはよっぽどいい”という思いで続けています。

参照文献

高血圧のすべてがわかる本
NHK今日の健康 高血圧
わが家のお医者さんシリーズ よくわかる血圧

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