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【ご報告】購読料の使い道(23年7・8月)

いやはや、9月になってしまいました。
事故から4か月、されど4か月というところです。

7月から公開を始めた日記、おかげさまでこの2か月でたくさんの方に購入いただきました。2か月を合わせた金額は5万円を超えました。
改めてお礼申し上げます。

noteに手数料を支払うと手元に振り込まれるのは5万円弱になります。
(毎月月末締めで、2日に精算金額が出ることを知りました。振り込みは月末)。

メンバーシップ向けの近況報告には書いたのですが、このお金の使い道ですが、一部を関係機関に寄付しようと思っています。

寄付先は、この日記を始めたときからいくつか頭の中にありまして、今後ひとつにしぼっていくこともありえるかもしれませんが、初めての寄付先は
以下にしました。

事故当日、わたしを病院まで運んでくれた救急ヘリ(ドクターヘリというのは和製英語らしい)の全国ネットワーク機関です。

HEM-Netは、ドクターヘリによる
救急医療システムの普及を目的として活動しています

HEM-Netは「認定NPO法人(※)救急ヘリ病院ネットワーク」の略称で、“Helicopter Emergency Medical Service Network”の頭文字で作られています。
ドクターヘリによる救急医療システムの普及促進を目的に設立された、日本で唯一のドクターヘリに関するシンクタンクです。


HEM-Netについて|認定NPO法人 救急ヘリ病院ネットワーク ヘムネット HEM-Net

最初に輸送された病院で「新潟県内には救急ヘリが2つしかないんですよ。こんなに縦に長いのに。だから数が足りなくて時々時々富山とか長野に要請出すこともあるんですよ」と病院の看護師から聞かされて、ベッドに寝たままのわたしは「予算ないのかな、そんなもんかな」と思っていたのですが、その後、気になって日本の救急ヘリ事情について調べていて、このサイトを見つけました。

調べてみると、日本で救急ヘリが本格導入されたのは、2000年代に入ってから。多くの都道府県で1台しか配置されてません。47都道府県で最後に導入されたのは、22年3月の香川県と最近まで各都道府県に1台のヘリがなかったことになります。いまも全国に配備されているのは57台(2022年4月現在)。
なので、看護師の言葉とは裏腹に、2台ある新潟は、北海道や青森、千葉など複数台を所有する7府県のうちのひとつで、かなり珍しいケースと言えます(でも多分、現場の感覚からすると2台でも足りないということなんだろうな、とは思う。そして、次の一台分を誰が払うのか、という問題もあるのだろうと思ったり
、日本の地域医療とかに思いを馳せるわけです)。
Wikipediaにもあるとおり、ネックとなっているのは、導入と維持管理に必要な金額。これは各都道府県が負担しなければならないのだそうです。

認定NPO法人 救急ヘリ病院ネットワーク ヘムネット HEM-Net
認定NPO法人 救急ヘリ病院ネットワーク ヘムネット HEM-Net

ヘリ1台飛ばす(患者ひとり乗せる)のに約40万…。つまり、私の場合は新潟県のみなさまの税金40万で、早い治療につないでいただいたということになります。
新潟のみなさまには伏してお礼をせねばなりません(治療の都合で、伏せられないので、心の中で)。

それにしてもこのサイト、見れば見るほど興味深く(ヘリを離着陸させるためのランデブーポイントで患者をのせるとか。自分はまったく意識もうろうとしていたので移動された記憶もなしだが、たぶんそのようにされたのだ、ということがあとからわかった)、もしよかったらサイト熟読してみてください。

フライトドクターとフライトナースを現場に送り込む

119番通報が消防本部指令室に入ると、救急車を現場に出動させる一方、ドクターヘリの出動を基地病院に要請します。フライトドクターとフライトナースを乗せたドクターヘリがランデブーポイント(※)に着陸すると、フライトドクターとフライトナースは救急車に乗り込み、直ちに患者に治療を開始します。学校の校庭や公園、空き地などの狭い場所にも着陸するため、ドクターヘリは小型のヘリコプターが使用されています。

ドクターヘリはこうした「現場出動」のほかに、医療機関から別の医療機関へ患者を運ぶ「施設間搬送」も行っています。その多くは、より高度な医療を実施している医療機関に患者を搬送するためです。

※ランデブーポイント:救急車とドクターヘリが合流する場所(地点)。各道府県の運航調整委員会が事前に選定した「場外離着陸場」のこと。校庭や駐車場、公園などが選定されているが、2017年3月末時点のHEM-Net調査では一基地病院当たり625か所となっている。

ドクターヘリの役割|認定NPO法人 救急ヘリ病院ネットワーク ヘムネット HEM-Net

厚労省の作っている超絶わかりにくい資料も、データは載っているので参考になりました。(やばいポンチ絵も載せておきます)

厚生労働省 検討会資料『ドクターヘリについて』

こうやって自分には全然関係ないと思っていたことに救われたり、誰かが時間と労力を割いてくれていたことが多分いっぱいあったんだろうなあと思いますし、今回の事故がなければこんなに救急ヘリについて調べたりすることもなかったかと思います。

そんなわけで、大変お世話になったけど、願わくば二度目の搭乗はしたくない、でも今後の救急医療のためにはなくてはならないと思う救急ヘリの今後のご発展をお祈りし、今回、本日9月3日づけで21,000円を寄付させていただきました。正確には、賛助会員になりました。
私のお金というよりは、みなさまに読んでいただいた購読料の一部なので、代理寄付と言う形になりますので、購読いただいたみなさんには謹んでご報告とさせていただきます。

寄付にご興味のある方はこちら

残りのお金は、気になっていた本を買うのに使いました。
図らずも、みんな女性が書いたものになりました。
詳しくは日記に書いていきたいと思います。


  • 石内都『フリーダ 愛と痛み』(岩波書店)

この日のことが出てくる日記↓


以下の二冊は友人が編集したもの。
「みどりの王国」は、展覧会前に退院できていたら写真展を見てみたかった。

  • 戎康友 写真、鈴木るみ子 文『みどりの王国』(青幻社)

  • 藤本和子『砂漠の教室』(河出書房新社)

  • 西加奈子『くもをさがす』(河出書房新社)

友人との会話から。
今回の入院を通して、わたしにはがんとともに生きる病院友だちができました。

寄付と本代をいれて、少し余剰金があるので、それは来月に回していきたいと思います。改めて、購読ありがとうございます。

9月もぼちぼちになると思いますが、更新を続けていきます。
どうぞご贔屓に。

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