駅弁大会2024うまいもの

 今年も行ってきました、新宿京王百貨店の風物詩・駅弁大会。
 弁当を紹介する前に、ざっくりした雑感をいうと、今年は例年より空いていて、心なしか活気がなかったように思いました。

1 百貨店グルメイベントの乱立。
2 弁当価格の高騰。
3 珍しい駅弁が東京駅などでも入手できるようになった影響。
4 常連客の飽き。
5 正月からの自粛ムード

 ……いろんな要因がありそう。北陸地震の影響よりむしろ、羽田空港事故の影響で輸送できずに販売休止になっていた駅弁もありました。
 だから主催者側も、この催事でしか買えない限定弁当やコラボ弁当を販売して、新しさを出そうとしている。駅弁大会の曲がり角か。

 ネガティヴな感想はさておき、おいしそうな話にしよう。
 まず一発目ゲットは新潟県の「えび千両ちらし」。これはぜひオススメしたい。

 蓋を開けたぱっと見は、1枚目の「厚焼き玉子にエビちょっと」みたいな弁当なのに、玉子の下に、うなぎ、こはだ、エビ、イカ、おぼろ昆布が敷いてある。それが2枚目の画像。

 うなぎ入りなのに、名前にうなぎを入れない奥ゆかしさ! なんとも新潟県人らしい奥ゆかしさというか、商売っけのなさを感じる。新発田三新軒。
 これを「うなぎ・えび・いか・こはだちらしの厚焼き玉子弁当」に改名して、パッケージにカラー写真をつければ、もっと売れると思う。
 2017年の駅弁大将軍=グランプリ弁当だから、今さら売れ行きの心配は大きなお世話か。

 味もいい。こはだ以外をレンジでチンして食べたが、厚焼き玉子がやさしい味でおいしい。これだけ具材があっても、メインは卵焼きだ。
 駅弁をレンチンして食べるのは邪道かもしれないが、この弁当はまちがいなく温めたほうがうまいと思う。

 2個目は新潟県直江津駅の「鱈めし」
 新潟かぶりだけど、心情的に被災地の駅弁を買って応援したいという、ささやかな気持ちがあり、これにした。直江津は海沿いの地域で、津波の被害写真も見かけた。石川県ほどではないけれど、新潟県の上越市近辺も今回の地震でかなりの痛手を受けている。親戚がいるから知っている。

 直江津のこの駅弁シリーズは有名で、ほかに、にしんめし、さけめしなどがある。「鱈めし」は、棒ダラの甘露煮、塩たらこ、数の子わさび漬けなど。
 
色みは見栄えがしないけど、こちらも駅弁大将軍、第1回のグランプリ弁当だ。駅弁は日持ちが大事という基本を再確認させる具材の数々。

 もう何度も食べているので、そうそう、この味ですよという安心感あり。味付けが濃いめのため、ご飯がすすみ、いつもご飯が足りなくなる。酒飲みに言わせると、日本酒に合う味。汽車の車内でワンカップの酒を飲みながら、この弁当を食べるのが最高という人もいる。
 ただし、今は直江津に止まる汽車も少なくなってしまい、イベントで食べる人のほうが多い駅弁だろう。

 3個目は、駅弁大会限定の「九州コラボ駅弁」。有田焼カレー、鹿児島の黒豚めし、長崎の鯨カツ弁当、博多かしわめし。

 人気の駅弁がハーフサイズ(推定)で、4つ入った催事用のお得な駅弁。なるほど、これは駅弁屋では買えない。
 九州の駅弁はほとんど食べたことがないので、一度にたくさん味わえるならと購入。鯨カツなんて珍しいなと、ひかれたためもある。どれも人気弁当だけあって水準以上のレベル。有田焼カレーが特にうまかった。

 こちらもレンジでチンしたほうがおいしい弁当揃いだ。肉系の駅弁はあまり買う習慣がなく、それはわざわざ冷めた肉を買うこともないだろうという意識があるから。でも、温めて食べられるなら肉系もいい。

 このコラボ弁当だけで2食分のボリューム。上の2つと合わせて合計4食分は、食い過ぎ警報が発令されつつ、どうにか腹に押し込んだ。

 駅弁のほかにも「全国うまいもの」コーナーがあり、初出店がうたわれていた岐阜県・養老軒の栗どら焼きと、いちご大福も購入。

 これもおいしかったんだけど、あとで調べてちょっと後悔した。
 この養老軒というのは岐阜以外にも店舗を持つ超有名店らしく、SNSでは「東京で養老軒のふるーつ大福が買えるのか!!」と喜んでいる人がたくさんいたほど、ふるーつ大福が人気商品らしい。
 しまった、よく見ないで、あまおうの苺大福を買っちゃった。というか、栗のどら焼きをメインに買ってしまった。

 栗ごろごろのどら焼きはさすがにお腹に入らず、翌日にいただきました。中身はこんな感じ。

 いちご大福は、ふわっふわ。手に持つだけで、指が皮に埋まる。コンビニの雪苺娘をもっとやわらかく、生菓子っぽくしたお味。
 次は、バナナやあんこも入っている「ふるーつ大福」を忘れずに買おう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?