なぜ大人がムーミンに魅了されるのか?:トーベ・ヤンソンのエッセイ「似非児童文学作家」から考える
ムーミンの小説を大人になって読み返す人、あるいは大人になってから初めて読む人もいると思います。児童文学として位置づけられるムーミンの物語を大人が手に取り、そして魅了されるのはなぜでしょうか。今回は、トーベ・ヤンソンが1961年に発表したエッセイ「似非児童文学作家」をもとにムーミンの物語が大人をも惹きつける理由を考えてみます。
「似非児童文学作家」は、2017年に刊行された『Bulevarden och andra texter(「大通り」とそのほかのテキスト)』という短