ギターの神、パワーナップを試す。

今回のエピソードはオチはありません。ただ、ジミーって可愛いねってほっこりしたい、そんな方に向けて記事を書きます。

ライブ前には、色々なルーティンを行うミュージシャンは多いですね。ブラック クロウズのスティーブはなんと、ステージに上がる前に必ず昼寝をするのだとか。所謂パワーナップと言われる睡眠方法。

ある日、ジミーとツアー中でもスティーブはいつも通り昼寝をしていて、皆の笑い声で目を覚ますと、ジミーが驚いた風に自分を見つめていたことに気が付きます。

驚いているジミーに、他のブラック クロウズのメンバーのクリスが「スティーブはいつもこうなんだ。ライブ前にいつも昼寝をするよ。」と説明してあげると、ジミーは「なんでそんなことが出来る?」とさらに困惑していたと言います。

そこまでジミーが困惑する理由は、ジミーのライブ前の過ごし方にあった。

スティーブ:ジミーはライブ開演時間が近づくにつれて、とてもアクティブ(手をバタバタするアクション)になるから、圧倒された。なぜなら、僕ら(ブラック クロウズ)はライブ前はクールに無気力に過ごしていたからね。アクティブなジミーの姿をみて『彼は本当に興奮してるんだな!』ってわかったし、その彼の様子は伝染力を持っていて、僕らも彼と同じようにエキサイトするようになっていた。

ライブ前はワチャワチャしちゃうジミーは、スティーブの昼寝ルーティンに関心を寄せていて、何度か二人の間でそのことについて話すこともあったとそうです。そして、後々、私が"世紀のロックいい話"という本を出版することがあれば是非掲載するであろう、ホッコリな出来事が起こります。

僕の楽屋にはソファが二つあるよ...。

スティーブ:何度か共にライブを行い、バンドの雰囲気は最高で、僕もとっても楽しんでいた。あるライブのサウンドチェックを終えてそれぞれの楽屋に戻る時(ジミーはバンドとは別に個別に楽屋があった)、ジミーが僕のところにきて『今日、昼寝してみようかと思うんだ。もし君も昼寝する気なら、僕の楽屋にふたつカウチがあるよ。一緒にどう?』と言ってきたんだ。僕としては、そのお誘いを、片方の膝を曲げて、『あら、ありがとう』って感じで受け取った。

そして、ジミーの楽屋で横になるジミーとスティーブ。

スティーブ:ジミーの楽屋に入りながら、『ワォ、これは僕の人生でも一番奇妙な出来事だな。』って思っていた。そして、二人で横になった。彼は、横になりつつもその夜のライブについて話していたんだけど、90秒後には僕はもう意識がなかった。それで、予定より眠ってしまったと思って起きて、隣のカウチで横になっている彼に目をやると、彼はレム睡眠どころか爆睡していた。僕はそれを見て「フフ...。いいぞ。」と思って彼を見ていた。ー僕は、その瞬間を楽しんでいた。そして、彼との友情に純粋に感動し、全ての出来事に感謝していたー暫くすると、彼は魔術師だから眠っていても部屋の空気が変わったことに気が付いたんだね、目を覚ましたんだ。彼は身を揺らして「よし、パワーナップがどんな効果があるか確かめてみよう。」と言った。

爆睡していても、部屋の空気が変わると気が付いて目を覚ますジミー。特殊能力が研ぎ澄まされ過ぎていて、スティーブの形容する通り魔術師すぎて可愛いです。冗談はさておいて、スティーブは著書でジミーとの関係は良好で、かつジミーのことを尊敬と優しい眼差しで描いています。本当にこの関係が急に突然終わってしまったことが、今となると沢山の意味を持っていて惜しくて惜しくて仕方なく感じます。

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