平方数について

 Twitterに呟こうとしたことがとてつもない分量になってしまったため、わざわざこのnoteに新しくアカウントを開設して書き記そうと思う。


 タイトルは平方数について。もっと言うと平方数の簡単な作り方のようなものについてちょっと書きたいことがあった。今から書くものは中学生向け。だから数学クラスタのみならず普通の人でも当たり前だろと思われるようなものである可能性が高いため、そういった方はどうか今回は見逃してほしい。


 やっと本題に入るが、学生の頃「平方数は15²まで覚えていれば十分」みたいな話をよく耳にした。これは体験のある人も多いと思う。個人的にはこれには大きく2つ理由があると思っていて、まず一つ目は、よく使うから。正直これが最大の理由である。

ここからが個人的見解で、もう一つはすぐに作れるから。厳密に言うと平方数は延々と作れる。どういうことかというと、それは2乗の展開公式に隠れている。

(x + 1)² = x² + 2x + 1

この展開式を見ればもう何を言いたいかわかってくれた人も多いと思う。上の式には次のような関係がある。

(次の平方数)=(前の平方数)+ 2×(前の平方数の正の平方根)+1

とても分かりにくくなっているな。まあいいや。

これを使えば次の平方数、次の平方数、・・・といった感じに延々と平方数を作ることができるのだ。しかも超絶簡単な計算で。

例えば 15² = 225 が分かっているとしよう。これが分かれば 16² は

16² = 15² + 2 × 15 + 1 = 256

と数秒で答えに至ることができる。


 言いたいことはこのくらいなんだけど、せっかくだからもうちょい深めて考えたい。

ここまでの考え方で肝となるのはやはり『2×(前の平方数の正の平方根)+1』の部分。ではこの値は次の平方数、次の平方数、・・・となるたびにどのように変化していくのだろうか。そこで、 n を自然数として前の平方数を n² 、次の平方数を (n + 1)² とすると、関係は

2(n + 1)  + 1 = (2n + 1) + 2

こんな感じになる。今何をしたかというと、上述の『』の部分で示した式の値は前後の平方数でどのくらい差があるのかを調べた。その結果、前後の平方数の間で、『』の部分で示した式の値が2ずつ大きくなっていくことが分かる。これが分かれば、足し算だけで次の平方数を無限に求めることができる。16² = 15² + 2 × 15 + 1 = 256 をスタートとして具体的に計算してみよう。

16² = 15² + 31 = 256

17² = 256 + 31 + 2  = 289

18² = 289 + 31 + 2 + 2 = 324

19² = 324 + 31 + 2 + 2 + 2 =361

図

こんな具合に、前の平方数に足す数を2ずつ増やしていけば、次々と平方数を求めることができるのである。上の式においては、二項目以降の数を31、33、35、37、・・・と変えて足すだけで簡単に平方数が出てくる。


 以上が私の言いたかったことのすべてである。これがTwitterに収まるわけがない。何度も言うようになるが、この計算をすれば、いくらでも平方数を(おそらく暗算で)どこまでも求めることができるだろう。


 そしてこれを高校数学に応用すれば、二項定理を用いて同じように n 乗数(n = 3 , 4 , 5 ,....)を次々に求めることも可能だろう。ただこれはこの駄文をここまで読んでくれた方への課題としたい。


 最後に、何か気づいたことや間違い等あれば連絡をいただけると加筆修正を行うかもしれません(やらない可能性も十分あります)。最後まで読んでいただきありがとうございました。


 終わり。さよなり。

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