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バンク バンク バンク バイクは楽しい

2輪車と4輪車の運転の仕方で大きな違いは、2輪車は車体の重心位置を変えることで、進行方向を変えるというところだ。4輪車は、コーナリング中にGが掛かっているのをはっきりと感じるが、2輪車は、4輪車のようなGの感じ方をしない。
 2輪車は独特な操縦感覚だと私は思っている。どちらかと言うと、極めて板乗り系に近い感覚だと思う。

 自分の体を使って重心位置を変え、コーナーを次々クリアして行くのが何より好きだ。今はクルーザーにカテゴライズされる車体だから、俊敏に切り返しながらとはいかないが、ちょっと老いが自覚される齢には、オーバーペースにならなくて丁度いい感じかもしれない。

 私がバイクに乗り続けている理由は、ほとんど、このコーナリングの操縦感覚にあると思う。操縦感覚もそうだが、コーナーを読むのもまた楽しい。

 始めて走るワインディングは、アウト イン アウトのコーナリングの基礎をベースに、複合コーナーを攻略したり、ブラインドのタイトコーナーのクリッピングポイントを瞬時に探ったり、過去に走ったワインディングの経験を思い起こしながら、安全マージンを取りながら、それでも楽しいと思えるペースを維持しつつクリアして行く。
 これがあるから私はバイクから離れられない。

 多分、幹線道路が自動運転化されたら、2輪のバイクは走行禁止となっているだろう。もしかすると、ヤマハのトリシティ系のトライクだけが走行できるかもしれない。だが、自由に車線を選び、泳ぐように走行することはできないであろう。そんなことをすれば、その他の自動運転車の走行を乱すことになってしまう。なので、バイクそのものの機動性が生かされず、自動で速度管理が難しいバイクは、自動運転の普及と共に無くなる乗物だと考えられる。

 バイクや車は、孤高の乗り物であり、電車のように軌道が無ければ走行できない物ではない。ここに電車と車、バイクの大きな違いがある。まして、コネクテッドカーなんて、私にとって在ってはならない乗り物だ。自由気ままに行きたい所へ行く。そこには、第3者の監視など必要が無い。そんなものが無くても、別に不自由なく40年以上バイクと車に乗れてきた。インジェクションですら、車でやっと許容できるようになり、バイクは未だインジェクションを良しとしない私がいる。
 電気的デバイスが増えれば増えるほど、乗り物が私から離れていくようだ。距離を置かれているというか、親近感が薄れていく感じがする。

 自動運転化には、事故0や、ドライバー不足を補う目的があるが、トラフィック上の車体を一元的に管理運行させることなど不可能なので、せいぜい個々の車体の性能頼みというところだろう。高精度GPSは、国防上、一般民生用には絶対使えないと思うので、私が考えられる範囲では、完全自動運転はまず不可能に近いと考えている。なので、楽しいバイクライフは当分続くと思われる。最後のチャンスと思って、大いに楽しみたい。


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