無限大・Infinity

この世のエネルギーは、限られている、、、だから♻️リサイクル、再生、省エネなど、地球規模のエネルギーの使い方に、人類は敏感だ。

でも地球上のエネルギーは、実際減っているわけではない。形を変えて行っているだけだ。簡単に言えば水が蒸発して気体になって雲になり、雲が飽和状態になったら雨や雪になる。そして地上に降り、また太陽の熱によって温められる気体になる、、、という具合に。地球上にある水という成分は増えもしないし、減りもしない。

そして意識している、いないはともかく、地球のエネルギーの循環の一部として人間も存在している。

今週の音楽レッスンのトピックは「無限大のエネルギー」について。

生徒の皆さんに共通して伝えたいことは、自分の体を音楽にどうやって上手くのせて自分の持っているエネルギーを循環させられかと言うアイデア。

数字の8を横に倒した形で、無限大を表す。実はその形をなぞるようなイメージをするだけで、体の中に詰まったような感覚のものが取れる。ピアニストは腕でその流れをイメージする。吹奏楽器は息でそのラインを繋ぐ。音から音へ、フレーズからフレーズへ、自然な波を描くことができる。そのエネルギーの動線を体の動線に擬えるのだ。

その前に、自分の中に存在しているエネルギーを感じて、使うという意識が必要。特に新しいことを習っている時、受け身になっている時、他の人からエネルギーをもらっている感覚になることがある。そういう時は、従順に従っているようで、実はなかなか思うように表現できない。頭でわかっていても体が動かない、、、というような感覚になっている時。

そんな時、知識というエネルギーを自分の中に取り込んだら、それを自分で回して使う(体で表現する)というエネルギーに転換するよう提案する。そしてそのエネルギーは常に回り続けるように。楽器を鳴らすのはあなた自身の身体なのだから、あなたの持っているエネルギーを使いなさいと。その循環は「無限大」のマークと同じ形。

同じ人が同じ楽器で演奏しても、全く同じ演奏というのは本当に難しい。だからあえて同じ様に演奏する練習を必要とする。でも人間は毎日感情も体も変わる。だから、その日の自分の感覚で変化を受け入れても良いと思った方がいい。その日その日のエネルギーで、練習したり演奏したりすればいいのだ。

感情の波や、体の変化の自覚症状がない人は、メトロノームの数字で比較してみるといい。機械に感情はないから、自分の事を比較することができる。

1番始まりの音がどこから来ているのか、始まった時から、その音は一瞬一瞬の選択によって連なっていく。そして一番最後の音はどこに向かって消えていくのか、、、それは操っている本人にもイメージでわかっても実際はわからない。でも必ずそれはどこからか始まり、どこかえと消えていく。人生に似ている。

(またドラマチックになってしまった)

人と人との間で伝わる音楽、それは「空気の振動で、メロディーにフレーズを起こす」音の高さと、リズム、そして音の強弱の変化の連続。音の強弱が大きければドラマチックなフレーズになるし、小さければクールな穏やかな、静かな曲になる。

そして、ムードの決定的な役割は心臓=テンポになる。全く同じ曲をいろんな人が同じ楽器で演奏して、演奏が全く違うのは、その点をどう解釈しているかという違いになってくる。音楽性があるとか無いとか、話題になることがあるが、特に一括りでそういう言葉で評価されることも多い。

音楽性というのは、一言で言えば、人を感動させられるかどうかということだと私は思う。人が感動する時は主に二つの理由。一つは自分の想像以上のものを見せられた時。もう一つは感情や理想に共感した時。

自分の想像以上のものに出会ったときは、良くも悪くも、それを神々しく感じ、大自然の造詣を目にした時と同じ感動が味わえる。または大災害にあったようなショックを覚えることもある。

自分の感情や理想をなぞられたと感じる時は、音楽と感情の波が一致した時に起こる。それは歌詞だったり、既によく聞いたことがあるハーモニーだったり、フレーズだったり、リズムだったり、、。それによって安心感をもたらす。

音楽を奏でるということは、初めはただの「好き」という感情から始まったものが、楽器を手にした時から、体の全感覚と知識を無意識から意識されたものに転換するという作業の連続。おむつが取れるか取れないくらいの小さい子で、この難しいことをできる子たちは、知識、音の振動を理解し、それを表現できる身体能力があり、またそのエネルギーの循環を理解できている子達だ。


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