見出し画像

キリンビール・スプリングバレー・シルクエール<白>

「白」「シルク」と聞いて、どんなビールをイメージする?
そんなビール。

キリンのスプリングバレーシリーズ。
絶好調のようでいて販売本数が頭打ちになってきたので、さらに売れ行きを伸ばすために投入された新銘柄だとか、そういう位置づけらしいですわよ。

シルクエール<白>!
きめ細かなふわとろの泡と、華やかな香り。
シルクのような上質でまろやかな口当たり。
おいしさを追求した、白ビールです。

ニュージーランド産の希少ホップ「ネルソンソーヴィンホップ」を一部使用することで、華やかで心地よい香りを実現しています。

こんな謳い文句もあったりして、期待は高まる。

1回目 飲んでみた

そんな感じで飲んでみたけど────思ってたのんと違う!!!

画像1
グラスは秋田は田沢湖ビールさんのヴァイツェングラス

ネルソンソーヴィンホップを使ってる……とくれば、順当に予想されるのが、白ワインや白ブドウの香りなんだけど。

白ワインの香りが無い……。
どこ………?どこどこ?
どんどこ?どんどこ?ドンドコドンドコ。

確かに公式ページには「白ワインの香り」とかは描かれてないけど、幾つかのPR記事には書いてあったよ?でも、無いよ?

むしろホップ系で感じる風味は柑橘!柑橘だよ!だよ!
オレンジとレモンと……後は何だろうね、ザボンとかそっち系も少しかな。

そして次、口当たりは円やかで小麦のタンパク質やら何やらが感じられ、酸味もあって白ビール系ではあるけど、気になるのが苦さ。

なんか苦い。けっこうな苦さ。
苦味成分が多いわけじゃあ無いと思うが、風味の構成の中で案外と目立って印象に残る感じ。

そして喉ごしの後に小麦系とは別の、何か特異な甘さがある……甘さが……コーンかなこれ。コーンだな。

全体印象としては、エールと言えばエールだけども、ぬぐいきれないラガー感。日本の大手5社が出すエールにありがちなヤーツ。

(自称)クラフトビールを出すお!
だけどたくさん売りたいから一般受けする味にしたいお!
だからピルスナー/ラガーの味わいに寄せるお!

アメリカンなホワイトIPAからホップを弱めたホワイトPA、ラガー風味みたいな味かなって。せめてネルソンソーヴィン感はもっとしっかり出してどうぞ。

とはいえ。

結局、先入観とのギャップみたいな感想ばかりなので「それってあなたの感想ですよね」とか言われそうだけど、ほんと「白ビール」「円やか」「華やかな香り」「ネルソンソーヴィン」って情報からだと、「昔の銀河高原の白」、「エーデルワイス・スノーフレッシュ」とかとか、あるいはエビスビールのロブションとか、そっち系を期待したんですよ私は。

ヴァイツェンやベルジャンホワイト思い浮かべた人の、その幻想を打ち砕く!クラフトビールを飲んでる人ほどギャップが出るのかも、

一般性の公約数でバランスを取ったビールで、それなりに好まれる味だと思うので、SNSなんかを眺めると
「普通のビールより円やかで美味しい」
「フルーティーで美味しい」
「普通のビールより苦くなくて美味しい」
みたいな感想が多くなるんじゃないですかね、知らんけど。


2回目 飲んでみた

あまりにもピンと来なさすぎたので、もう1度飲んでみることにする。した。

IPAグラスである。洗いにくい。

1回目のアメリカンホワイトPAみたいな印象に従って、シュピゲラウのIPAグラスに注いでみました。

───全体的な印象はあまり変わらず。

改めて飲むと思ったよりボディがしっかりしていて、小麦感は強い。
ホワイトペールエール……というほどの苦みではなかったが。やはり苦味は目立つ。

白ブドウの香りは前よりは感じられる……。でも香りとしてもフレーバーとしても弱い。やはりホップはほぼ柑橘系。

1度目の時と感想が変わらなかったので、自分の中での立ち位置も変わらず。

はい。
出来はいいと思うよ、雑味もないし。
でも俺は好みじゃないけど。
嫌いとは言わないけど、好みじゃない。

キリンビール・スプリングバレー・シルクエール<白>
スタイル:ホワイトエール
製造者:麒麟麦酒株式会社
原料:麦芽、ホップ、コーン
度数:5.5%

■追記

この価格なら違うビール選んじゃうし、シルクエールを飲もうと感じるシチュエーションが自分の中に見当たらない過ぎる……。
基本的にヴァイツェン苦手ってのも関係してるんだけど。
お中元とかでもらったら、まぁ飲むかってなるけどネ。