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前半:かなりやさしめ財務諸表の図解(財務分析ファイル付き)

突然ですが、こちらの本。できれば今すぐ読んで欲しいです。

概要、書評は省きますが、これからの業界、企業、働き方の変化が書かれていて、2025年までにビジネスマンが身に着けるべき必須スキルとして
「英語、ファイナンス、プログラミング、データサイエンス、ビジネスモデルを読む力」
が挙げられています。
この記事では、ファイナンス要素の1つである「財務諸表」の見方の基礎ポイントをまとめてみました。
「ファイナンスとか財務諸表は、投資家、経営陣が気にするものでしょ?」
僕も大学時代はそう思っていましたが、
「ファイナンスはビジネスの世界で生きていく為の言語だ。」
と言われるくらい重要なので、特に就活生や若手社会人の方はぜひ読んでみて下さい。

※参考本は経営コンサルタントの國貞克則さんの「財務3表のつながりで見えてくる会計の勘所」という本です。

目次
1、財務諸表って何のためにある?
2、財務3表の構成
      ーBS、PL、CS
おまけ:財務分析一覧表(DL用)

1、財務諸表って何のためにある?
財務諸表は、企業の経営状況を、客観的に数値で把握するために必要なもので、特にBS、PL、CSの3つが大事で、これらを「財務3表」といいます。
会社は業種が違おうと、どの会社にも共通して言いたいことがあります。それをポップに表現すると、このようになります。

説明

という内容の業績内容を具体的な数字で堅苦しくまとめ、信用アピールするためのものが、財務諸表です。
また、成長企業や上場企業などは、
「しかも健全に経営してて、利益も結構出てます!
将来的にも成長する予想なので、うちにお金貸をしてくれたら利子付きで還しますし、投資して頂ければ、配当も出ます!」
というアピールをしたいわけです。

2、 財務3表の構成
財務3表は、それぞれ表しているものがあります。
1、貸借対照表(BS=Balance Sheet)

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BSは左右に分かれて表示され、それぞれの合計は必ず一致(Balance)します。
右の借方は「どのようにお金を集めてきたか」
左の貸方は「その集めてきたお金を何に投資しているか、どのような形で保存しているか」

2、損益計算書(PL=Profit and Loss)

損益グラフ

損益計算書は「どのくらい利益を上げているか」を表し、利益率を確認するために大事な指標になります。
これを見ることで、黒字か赤字が分かります。
面白いポイントは、損益計算書は会計上作成する試算表上では、
BSとつながり、費用と収益に分けることができます。
↓がその図になります。

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費用に含まれる項目:原価、販管費、営業外(収益、費用)、特別(利益、損失)、法人税
収益に含まれる項目:売上高、営業、経常利益

3、BSとPLをくっつけた図(試算表)

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※BSの利益剰余金とPLの当期純利益は一致します。
このようにくっつけても試算表上では、常に右側と左側の合計は一致します。勘の良い人は気づいたと思いますが、ここでも
右の借方は「どのようにお金を集めてきたか」
左の貸方は「その集めてきたお金は何に使われているか」
を表しています。
自分が働いている会社は「お金をどう集めて、何に使っているか」を確認して見ると分かりやすいと思います。

3、キャッシュフロー(CS=Cash Flow Statement)

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CSは、事業活動のお金の流れ、経営状態を数値化したもの(家計簿のような)で、BSとPLの数値で増減計算を行い作成されます。

中身は以下3つで構成されます。
営業CS:本業の事業活動を通してのモノ、サービスの販売や仕入れ、製造活動などから発生するお金の流れ
投資CS:投資に係る現金の動き
  例)有価証券(株)などによって発生する損益金、
    固定資産や設備導入などの設備投資
    子会社への投資、株式持ち合いなど
財務CS:会社の資金調達や返済などを表す
  例)金融機関からの長短期資金の借り入れや返済
    社債発行による資金調達、増資による資本金の増加など

↓図は、國貞さんの本から抜粋しました。
興味があれば、会社のキャッシュフローと照らし合わせて確認してみて下さい。これに注目することで、企業の資金状態を判断することができ、「黒字倒産」の危険性を予測することができます。

CSパターン


おまけ
投資家視点で、利益率を計算するためのエクセルを作ってみました。
試しに自分の所属会社の利益率を確認してみて下さい。

前半おわり
この説明だけだと、分かったような、分からないような感じだと思いますが、自分の会社の財務諸表を見てみてると、なるほど!と理解できると思います。ぜひやってみて下さいb(後半に続く)

参考本







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