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葉酸って何?

皆さん、葉酸ってご存知ですか?
よく食品表示に書いてあるけど、実際はなんなのかよく分からないって方もいると思うので、今回は葉酸について書いていきます。

葉酸はプテロイルモノグルタミン酸および、その派生物の総称です。
そういうものがあるんだぐらいにおもっていてください。
水溶性ビタミンでビタミンB群に属します。植物の葉に多く含まれ、黄色結晶で光や熱に不安定な物質です。ビタミンB12とともに赤血球を作るので「造血のビタミン」といわれています。

葉酸の働き

葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球の生産を助けるビタミンです。また、代謝に関与しており、DNAやRNAなどの核酸やたんぱく質の生合成を促進し、細胞の生産や再生を助けることから、体の発育にも重要なビタミンです。葉酸は細胞の分裂や成熟を大きく左右するため、特に胎児にとっては重要な栄養成分であるといえます。妊婦が葉酸を十分に摂取することで、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができます。

また最近の研究により、ビタミンB12と葉酸が、動脈硬化の危険因子と考えられているホモシステインを、メチオニンに変換する反応を助けることが示唆されました。さらに、メチオニンは血中のコレステロール値を低下させる可能性があると考えられています。これらの研究の結果から、ビタミンB12や葉酸の摂取が、虚血性心疾患の予防に効果があるのではないかと期待されており、さらなる研究が進められているところです。

葉酸の摂取基準量

日本人の食事摂取基準(2015年版)では、葉酸の一日の摂取の推奨量を18歳以上の男女ともに240㎍とされています。妊娠を計画している、あるいは妊娠している女性は、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減するために、一日240㎍の追加摂取が推奨されています。

通常の食事をしている場合は、過剰摂取による健康障害の心配はまずありません。しかし、ビタミンB12が不足している人が、サプリメントなどで葉酸(プテロイルモノグルタミン酸)を過剰に摂取すると、ビタミンB12欠乏による大赤血球性貧血の発生を隠してしまい、ビタミンB12欠乏による重篤な疾病である後外側脊髄変性の発見が遅れる危険があります。そのため、男女ともに18~29歳で900㎍、30~69歳で1000㎍、70歳以上で900㎍の耐容上限量が設定されています。

※推定平均必要量:半数の人が必要量を満たす量。

推奨量:ほとんどの人が必要量を満たす量。

目安量:一定の栄養状態を維持するのに十分な量であり、目安量以上を摂取している場合は不足のリスクはほとんどない。

耐容上限量:過剰摂取による健康障害を未然に防ぐ量。

摂取基準量の単位㎍は100万分の1グラムを表します。

平成27年国民健康・栄養調査における日本人の葉酸の摂取量は一日に平均して291.2㎍でした。食品群別摂取量の調査では、野菜(113.㎍)からの摂取が最も多く、全体の38.9%を占めていました。

葉酸が不足すると‥‥

葉酸が欠乏すると、ビタミンB12欠乏と同様に巨赤芽球性貧血を引き起こします。また、動脈硬化の引き金になる血清中のホモシステイン含量も高くなります。胎児の正常な生育にも不可欠なため、母体の葉酸が不足すると、胎児の神経管閉鎖障害や無脳症を引き起こします。

通常の食事では不足することはありませんが、成長期の子どもの場合は、成長のために葉酸が大量に消費されるので、葉酸不足による巨赤芽球性貧血(悪性貧血)が起こりやすくなると考えられます。

葉酸を多く含む食品

葉酸は、藻類、肉類、し好飲料類、野菜類、卵類、乳類、豆類などに多く含まれています。
特に、焼きのりやレバーには豊富に含まれているのでオススメです。

オレンジジュースやバナナには、ポリグルタミン酸型の葉酸を、吸収可能なモノグルタミン酸型に変える酵素を阻害する化合物を含まれているため、注意が必要です。
※よほど過剰に摂取してなければ大丈夫です。

まとめ

葉酸は、ビタミンB群の一種で、水溶性のビタミンです。
働きとしては、細胞の新生をサポートする事から、成長のビタミンとも呼ばれています。さらに、ビタミンB12とともに赤血球を作るのに関与するので、造血のビタミンともいわれます。
また、動脈硬化を予防する効果があったり、胎児の成長にも重要なものです。

葉酸って意外と体に重要なものだったんですね!
※ワンポイントアドバイス
葉酸は、水溶性ビタミンなので、水に溶ける性質と、光や加熱に弱く、酸化しやすいので、食品を買ってきたらすぐに冷蔵庫などの冷暗所に保存し、新鮮なうちに食べましょう!
ゆでると葉酸が減ってしまうので、電子レンジで加熱したほうがいいです。
ビタミンB12やビタミンCと一緒にとると、より効果が期待できます。

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