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ヒダカロックス2019

G-NET全日本ハードエンデューロ選手権 第4戦
2019年8月10-11日 北海道
Report and Images:Satoru Ii(ANIMALHOUSE)

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2年目の和製エルズベルグ北の大地に国内の猛者が集った
 日高ツーデイズエンデューロを運営する日高モーターサイクリストクラブが「日本でエルズベルグロデオのようなレースがやりたい!」と2018年にスタートしたHIDAKA ROCKSが2年目を迎えた。今年はG-NET戦になったことや、昨年の反響のおかげで本州だけでなく九州からもハードエンデューロフリークが数多く参戦。昨年に続きコースレイアウターとして裏方に徹した山本礼人いわく「去年の2倍の難易度、距離は1.5倍にしました。トップの想定ゴール時間は1時間20分くらい」という決勝レースのコースは、ガレと沢ばかりの極上なもの。
 土曜日は朝から小雨が降り続き、予報に反して雨がやまないまま、予選が始まった。まずは採石場の移動路を気持ちよく全開で駆け上がっていくタイムアタック、アイアンロード。しかし、気持ちよく全開で走っていくと、標高が上がるとともに次第に霧が濃くなっていき、視界が悪くなる。雨でゴーグルも濡れ、自然とスピードは落ちる。
 予選が進むにつれ天候は悪化していき、特にG-NETクラスのゼッケン番号が遅いライダーが走る時が、最も悪かった。ベストタイムを叩き出したのは、やはりと言うべきか前回の覇者、和泉拓。今年はマシンを4ストロークのRR4T350にチェンジしての出場だ。もともとモタードで名を馳せたライダーだけにスピードとスライドコントロールは得意中の得意。
 今回、和泉が持つ王座を奪還すべく集まったG-NETライダーは、九州男塾塾長・藤田貴敏、泉谷之則のほか、大西実、中野誠也、佐々木文人、水上泰佑、木村つかさ…。さらに地元北海道からは昨年、和泉と優勝を争った佐伯竜や昨年3位に輝いた飯田晃久らが参戦。またG-NET初参戦ではあるものの、元MTBワークスライダーの経歴をもち、ハードエンデューロに本格参戦を表明している内嶋亮も優勝候補の一人だ。
 果たして、アイアンロードの成績では、やはり和泉に一日の長があった。タイムは3分34秒。そしてやはり昨年このアイアンロードを経験している北海道の勇、飯田が3分40秒と続いた。そしてモトクロスIAであり、今大会で唯一エルズベルグロデオの決勝を経験している水上泰佑と、内嶋亮が3分41秒で続いた。ここでは一番手スタートだった藤田貴敏がコーナーでフロントブレーキが効かずに崖落ちを喫し、DNFというハプニングがあったが、マシン身体ともに大事はなく、予選の舞台は日高高原スキー場に設置されたナイトテストに移動した。

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