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G-NET2021 R1 - CGC奈良トラ -No.234より伊井覚レポート

大和奈良ハードエンデューロ
G-NET全日本ハードエンデューロ選手権 第1戦
2021年3月13日~14日 奈良県
Report and Images  : Satoru Ii£¨ANIMALHOUSE

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新型のGASGAS・EC300に乗り換え、レースまでに奈良トラを含め60時間も乗り込んだという山本礼人。昨年5位の苦手なコースでありながら、準備万端で挑んだ開幕戦をしっかり制し、弾みをつけた

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G-NET2021の黒ゼッケンライダーたち。後列左から#2山本礼人、#1水上泰佑、#3鈴木健二。前列左から#4原田皓太、#5佐々木文豊、#6永原達也、#7石井貴行、#9中野誠也。(#8原真也は負傷のため欠場)

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もう一人の現役トライアルIAS・柴田暁はなんとエンデューロバイク歴30分でエントリー。それなのにきっちり2周して11位を獲得しているのは、流石の一言に尽きる。またの参戦を期待したい


加速する若手の台頭水上・山本が牽引

 G-NETのトップライダーと言えば、まず一番に名前が挙がるのはロッシこと高橋博だろう。2014年から2019年まで6年連続チャンピオンを獲得しているのだから、文句のつけようがない。そして2013年チャンピオンの藤田貴敏。さらに上福浦明男、鈴木健二といったトライアル、モトクロスで名を馳せた50~60代のベテランライダーが第二の活躍の場としてハードエンデューロを選び、トップ争いを繰り広げてきた。しかし、2018年あたりからだろうか。ハードエンデューロ一本で育ってきた若手が、いよいよ台頭してきた。その代表的な存在が、山本礼人と水上泰佑だ。

 2020年3月、まだ日本で新型コロナウイルスがこんなに大きな話題になる直前に、ともに台湾に渡り、アジアチャンピオン決定戦とも言える亀山ハードエンデューロに参戦した両名。そのレースでは山本が見事に優勝し、水上は3位だった。そして2020年のG-NETシリーズは、王者高橋の怪我による離脱があったものの、水上、山本、そして鈴木の3つ巴のチャンピオン争いの末、水上がチャンピオンに輝いた。さらに言うと今年の黒ゼッケン(2020年のランキング1~9位)もかなり若い。水上、山本をはじめ、原田皓太、佐々木文豊、原真也といった20~30代のライダーが半分以上を占めている。

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