試乗 BETA ENDURO MY2023 - No.244より
最高峰のコンペティションで通用するテクノロジーをベースにしながらすべてのユーザーにフレンドリーな性能。Betaファクトリーの哲学、その根底にあるのはイタリアで育まれたエンデューロカルチャーだ。
Text : Hisashi Haruki
Rider : Tadao Ikeda
Beta motor Japan
真のスタンダード
最高峰のコンペティションから、週末のプレイライディングまで。Betaがユーザーとして想定しているのは、まさに我々が思い描くエンデューロライディングの世界そのものだ。虚飾に走らず、必要にして充分な装備を提供する。Betaはそれを「Less is more」という言葉で言い表す。シンプルイズベスト、と言い換えることもできるだろう。リーズナブルであることも重要だ。いくら良いものであっても、決して手が届かない高嶺の花であっては意味がない。Betaは、ごく一般的なライダーに、リーズナブルなエンデューロバイクを提供している。Betaにはサスペンションなどに特別な装備を組み合わせたRacingモデルも存在するが、今回紹介するスタンダードモデルは、より一般的なユーザーが購入しやすい、しかし、基本的な性能において妥協無く仕上げられた、本来的な意味での「スタンダード」というべきラインナップである。
サスペンションの
ブラシュアップ
2023モデルは基本的にMY2022からのマイナーチェンジだが、いくつかの大きな変更点もある。
そのひとつが全車に採用されているZF製フロントサスペンションだ。Betaのために専用設計されたフォークの外観は変更されていないが、内部は、オイル流路の形状変更を受け、これまで入力に対して、一瞬、突っ張るような感覚を与えることがあったが、これが解消されて全域でスムーズかつプログレッシブに作動するようになった。ソフトな乗り心地となり、路面追従性が向上。リアのザックス製サスペンションもセッティングが最適化され、全体としてしなやかなフィーリングになった。
またスリムになったラジエターシュラウド、レッドのグラフィックも全車に共通する。2022年モデルから採用されているダイヤフラムスプリング式のクラッチも、Betaの質感を高めるのに大きく貢献している。小さい握力で操作でき、かつ、微妙なコントロールに対応。もちろん油圧コントロール。
エンジンの出力特性を切り替えることができるマップスイッチも装備している。
シンプルな美しさ
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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記…
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