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ISDE BRASIL 2003の思い出 その3

その後、これまでに何度か、スーパーモタードっぽいファイナルクロスが行われています。釘村忠、渡辺学、前橋孝洋、馬場大貴が走ったポルトガル大会も、カートコースを使ったレースでした。


ISDEでは、6日間のスケジュールの最後に「ファイナルクロス」というものが行われます。ルールブックには「オーガナイザーは6日目にファイナルスピードテストを行うことができる」と記してあります。モトクロスのようなレース形式なのでファイナルクロスと通称されていますが、正式名称はファイナルスピードテストです。

ISDEは、もともと、「シックスデイズ・リライアビリティ・トライアル」という名称でした。6日間に渡って行われる信頼性試験。モーターサイクルの性能とライダーの技量をあらゆる角度から試すことが目的です。ファイナルスピードテストは、6日間を走り抜いてきたバイクとライダーが、なお、他の選手に比べてどれだけの競争力を保っているか、それを試すための試験であるといえるでしょう。

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各クラス、6日間を走ってきた選手たちが一斉スタートで競います。一見、モトクロスそのものに見えますが、根本的な違いがあります。モトクロスでは着順を競うのですが、ISDEのファイナルクロスではスタートからフィニッシュまでのタイムを競っています。外見的には、レースですが、実は、それまで56日間やってきたスペシャルテストでのタイムトライアルと同じ。それまでのスペシャルテストのタイムに、このファイナルまロスのタイムも合計されて、6日間の成績になります。

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