見出し画像

TIME TO RIDE - 冒険への扉 Door Of Adventure」大鶴義丹 No.237より


 「DOA」こと、人気二輪ラリーイベント ・ Door Of Adventure ・ 南会津ラウンドに、愛機CRF1100L アフリカツインで参加した。DOAのイベントには、最初に参加したのが何年前なのかも忘れてしまったくらいなので、今や、勝手知ったるなんとやらである。
 しかし今回は首都圏のコロナ緊急事態宣言がギリギリで解除され、まるで神頼みのような開催であった。またこんな時期に快く、スタッフも含めて全国から数百人の人間が集まる大規模イベント開催を快諾してくださった、福島県・南会津町の関係各所、たかつえスキー場様には感謝し尽くせない思いだ。
 私はかの震災直後2012年という慌ただしい時期に、南相馬において映画を制作させて頂いたことがある。今回の開催も、福島の自然の豊かさを知ってほしいとの判断で、その懐の広さには感服するのみである。
 本誌読者様には説明の必要はないかもしれないが、このイベントは「競争」ではない。あくまで「コマ図ラリーツーリングイベント」だ。もちろん好色家が150人くらい集まって二日間にわたり林道を走りまくるのだから、勝手に「競争」が始まってしまうことは一部見受けられる。
 だが、あくまでそれは一部の「不届き者」の戯事であり、基本的には前夜祭も含めて、大人たちが楽しくオフロードバイクで濃厚な時間を楽しむということである。

画像1


 主催者の方ともこのコンセプトについて話したことがある。
「日常を少しだけ踏み出した冒険を、堪能できるイベント」
 この「少しだけ」という意味が大事で、つまりこれはハイエンドなエンデューロライダーのイベントということではなく、一番大事なのはオフロード好きが「楽しむ」ということである。
 速いヤツが偉いのではなく、他人に迷惑をかけることなく林道を楽しめたヤツが一番エラいということだ。だがそれは安全運転に終始しろという訳ではなく、オトナの頭で考えて、それぞれで楽しめということ。
 そんなDOAのコンセプトは年々ファンを増やしていき、今やのんびりしていると、出場枠が売り切れてしまうのも当たり前。上手い下手は二の次というエンジョイな雰囲気は出場者のバラエティも老若男女。また有名メーカーのブースも年々数を増している。

ここから先は

1,049字 / 1画像
1998年に創刊。世界のエンデューロ、ラリーのマニアックな情報をお届けしています。

BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?