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Parc Ferme - ISDEとホンダのXR - 日本製空冷4ストが活躍した時代の、とある風景
彼もまた、自国アメリカでISDEが開催されると知り、ついにチャンスが来たと、これまでの数年間を心待ちに暮らしてきた、ごく普通のダートバイク乗りなのに違いない。シックスデイズは、そんなごく普通のバイク乗りにも、世界中の腕自慢たちとまったく同じ条件で、バイク乗りとしてのスキルを試しあう機会を与えてくれるものなのだ。(本文抜粋)
バックナンバーから
文・写真 / 春木久史
アメリカのオープンエリアやトレイルライディング、またはBAJAのようなデザートレースを楽しむライダーに供されるマシンというイメージが強いホンダのXRシリーズだが、この空冷のSHOC4バルブエンジンを積んだマシンが、シックスデイズやエンデューロ世界選手権の舞台に登場してきた時期がある。世界的な環境保護=エコロジー気運の高まりに呼応し、FIMがエンデューロの4ストローク化を進める一方、欧州のエンデューロマシンブランド各社による新しい4ストロークエンジンの開発が途上にあった頃のことだ。特に、小排気量クラスでは2ストロークマシンに拮抗する出力と、6日間に耐える耐久性・信頼性を両立することができずにいた。日本製の小型4ストロークエンジンは、その点、コンパクトでそこそこの出力を発揮、抜群の耐久性を兼ね備えていた。
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