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tm Racing エンデューロ試乗 - No.244よ


裕のシルバーメダルクラスで完走する実力。今も500を乗りこなす池田忠夫が、tmのストロングな車体を絶賛する。少しハイレベルなライダーにこそ高く評価される傾向にあるメーカーとも言える

世界選手権仕様の性能をすべてのユーザーに。tmレーシングの哲学を受け継ぐ「情熱の色」が復活した。第2世代の2ストFIの完成度も再確認する。

Text : Hisashi Haruki
Images : Animal House, 井上演
Rider : Tadao Ikeda

■tm Racing Japan


2ストFIは常識化するか

 長く北海道を拠点としていたtmレーシングジャパン(株式会社うえさか貿易)は、2022年に体制を刷新。本社住所も東京に移した。今回紹介するtmレーシングの特別仕様であるPINK LINEは、奇しくも、tmレーシングが初めて日本に正規輸入された1996年モデルをオマージュしたモデルラインナップだ。基本的には2022年モデルの内容を踏襲。125ccモデルは、すでに本誌No.241で紹介しているが、今回、2ストロークは144モデル、4ストロークは250モデルの試乗車が用意された。どちらもFI(フューエルインジェクション)仕様。4ストロークFIの完成度の高さは言うまでもないが、2ストロークエンジンのFIも、ここにきて完成の域に達した感。 2020年にKTMのTPIシステムと同様の掃気ポートインジェクションとしてFI仕様がデビュー。しかしまもなく対策部品として、インジェクターをスロットルボディに移設するキットが発売。2021年のレイトモデルはスロットルボディFI(TBI)を搭載したモデルとして発売されることになり、2022年モデルに踏襲された。

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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記…

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