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ヒダカ。スティーブ・パークの場合 「美しい国のエンデューロ」 No.248より

STEVE PARK
カナダ・ブリティッシュコロンビア州
HTDEへの参加は2018年以来2度目。職業はデジタルマーケディングコンサルタント。アマチュアライダー。

Image : Satoru Ii


還るべき場所

 初めてHTDEに参加したのは2018年で、実はこれが私にとって初めての本格的なエンデューロでした。日本のライダーもオーガナイザーも、本当に私たちを歓迎してくれていることがわかりましたし、レースは素晴らしく、このように美しい場所で、レべルの高いライダーたちと数日間を過ごすことができ、とにかく最高の経験でした。だから2018年の後も、もう一度来たいと思っていましたが、ウイルス禍のために旅行ができず、またこの間、HTDEも開催されていませんでした。自分のエンデューロライダーとしてのレベルを確認するためにも、今年はなんとしても来たいと思っていました。
 最初の体験から数年を経て、ライダーとして少し成長できたと思います。さまざまな地形を攻略する方法も身に着けましたし。スキルが向上したので、余裕もでき、よりリラックスしてHTDEの変化に富んだコースを楽しめたと思っています。タイムチェックで他のライダーたちと会話する余裕もありました!
 前回は川渡りで転倒し、エンジンが水を吸ってしまい初日はタイムアウト。結果はナショナルBクラスで最下位だったんです。それでも、バイクを壊すことなく、怪我もせずに終えられましたし、川で他のライダーを助けたりと、楽しい経験をし、それはそれで成功だったと思っています。今年はナショナルAクラスにエントリーして(たぶん間違いでした!)、全体の真ん中ぐらいの順位で完走することができたので、大きな進歩だと思います。ただ、ナショナルAクラスのライダーはすごく速いので、スペシャルテストでは、追い越される時に注意が必要でした。でも、より速いスピードで走るレースは格別の楽しさでした。

再会

 前回の2018年に出会い、一緒に走り、助け合ったライダーたちとの再会はとてもうれしいものでした。日本にたくさんの友人ができたこともうれしいです。緑川さんは、前回、通訳をしてくれたのですが、今回は、HTDEの後に彼のバイクを借りて北海道を数日間ツーリングしたんです! レクシィは、エンデューロの競技フォーマットを理解するのを手伝ってくれますし、ローレンスは、私にHTDEそのものを紹介し、強く勧めてくれました。彼は本当にエンデューロを愛しています。彼が娘のミアと一緒に走ったのは素晴らしいことだと思います。サイモン・ペイヴィーとジェンマ・ウィルソンに会えたのも嬉しかったです。 素晴らしい人々と素晴らしいライダーたち。 今年は彼らから多くのことを学びました。 サイモンはとても経験豊富なライダーで、テストトラックで練習している時に、貴重なアドバイスをしてくれました。レクシィとジェンマも、彼のアドバイスを受け感銘を受けたようです。

ホスピタリティ

 普段はHusqvarnaのFE450に乗っています。リクルスの自動クラッチで、リアブレーキを左レバーで操作できるようにしています。今回、レンタルしてくれたKTM250XCFは、スタンダード仕様なので最初は何度かエンストさせてしまいましたが、すぐに慣れることができました。非常にコンディションが良くチューンナップされていて、特にサスペンションとブレーキが素晴らしかったです。HTDEは本当にあらゆるタイプの路面、地形を走るのですが、そのすべてでベストだと思いました。
 チームは源治さんがマネージメントしてくれて、バイクのセットアップからタイムチェックのサービスまで、私はまるで本物のエンデューロレーサーになったような気分でした。彼はサスペンションが正しく設定されていることを確認し、燃料、軽食、飲み物を用意してタイムチェックで待ち、そしてバイクのコンディションに気を配り、タイムの管理までしていました。
 宿泊、食事、ロジスティックスまで、彼らは外国から来る私たちがエンデューロを充分に体験できるように心を配ってくれました。


ゴアテックス

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