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TIME TO RIDE 「魔界タイヤ」 大鶴義丹 No.234より


 十年位前のことだ。既に時効なので白状すると肋骨にヒビが入っているのを隠したまま、某連続ドラマに出たことがある。茨城の某Sハードエンデューロコースで小川に転落して、上から愛機が降ってきたのだ。運が悪いことに、夏だったのでライトなチェストプロテクターだった。
 ドラマの撮影中は大した痛みもなくホッとしていたが、演技の流れで背中を仲間に叩かれるシーンが出来てしまった。
「それは勘弁してくれ」と叫びたくなったが、監督にエンデューロコースで転落して肋骨を痛めていると言える訳もない。
 案の定、リハーサルで背中を叩かれるたびに飛び上がるほどに激痛が走る。また本番で相手役が三度もセリフNGを出してしまい、結果五回も激痛に耐えながら難しいセリフを言うことになった。その経験から真夏でもプロテクター類を「横着」することは絶対にやめた。
 またお金で買える安全は迷わず手に入れようと、タイヤだけは最高のモノを八分山で交換するようにしている。
 とくに月イチ程度で通っている某有名H
ハードエンデューロコースでは、RR2T200に履かすタイヤはお決まり定食のように、「後・VE-33s GEKKOTA」と「前・iX-09W」の組み合わせだ。また少し減ったら贅沢にバンバン取り替えている。
 先日、知り合いが岩盤や木の根はイマイチだけど、山の斜面や泥には地球上で最強の「魔タイヤ」があるという。

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