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MVアグスタとハスクバーナ。

photo MV AGUSTA
text Katsuhisa Mikami

三上勝久
1965 年東京生まれ。20歳くらいからオフロードライディングに取り組み始め、1992 年SCORE BAJA1000 に参戦。以降10回 BAJA1000 に参戦している。雑誌rider 元編集長。

 5月にイタリア、ヴァレーゼに行ってきた。KTM の親会社であるピエラ・モビリティが、ヴァレーゼに本社を置くMV アグスタの経営に参画することが決定し、その発表会が行われたためだ。
 ミラノから50kmほど北に位置するヴァレーゼは、スイスやオーストリアとの国境にそびえるイタリアンアルプスを望む緑豊かな山岳地帯だ。発表会は2 日にわたって行われ、2 日目はそのイタリアンアルプスのワインディングをMV アグスタの現行モデルで走り回るテストライドだった。道幅の広い場所がないわけじゃないが、ほとんどは日本の舗装林道に近い、タイトで曲がりくねり、砂の浮いた峠道ばかり。でも800cc や1000ccのビッグバイクで、それなりに飛ばせるのだから、やはり日本の道よりはやや広いのかもしれない。 ワインディングを走っている最中、時折見かけるオフロードライダーの姿を見て少し羨ましくなった。ヴァレーゼの近隣は、エンデューロのイタリア選手権やISDEの舞台にもなったことのある場所だ。ヴァレーゼが含まれる行政区であるロンバルディアには、世界モトクロスグランプリが開催されるモトクロスコースもあり、オフロードライダーにとっても親しみのある土地だ。 そう、今回訪れたMV アグスタの本社工場は、かつてハスクバーナが製造されていた工場でもある。イタリアン・ハスクバーナと言われていた時代だ。

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