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トップライダーが使わないクローズ式。メリットとデメリットの話 2/2

クローズ式のハンドガードの嚆矢といえば、バークバスターという製品を挙げる人が多いのではないか。といっても、1980年代に育ったライダーの間での話である。金属性で頑丈そのものだ。オフロードバイクのプロテクションパーツとして一世を風靡し、現在もクローズタイプのガードのことを「バークバスター」と総称している人が少なくないほどだ。


これが人気をはくした背景にあるのは、デザートライディング、そしてアメリカ独特のウッズレーシングだ。GNCCもAMAナショナルエンデューロも、ハンドル幅ギリギリの木立の中をコースにして、その中でスピードを競う。手も、レバーも木にぶつかると重大なダメージを受ける。

同じエンデューロといっても、ヨーロッパのそれは、基本的には道を走る。タイムを競うのは牧草地のような広い場所だったり、岩山のシングルトラックだったり。万一レバーが折れても、移動区間ではタイムに余裕があるから、スペアに交換すればよい。あるいは、遠くても30kmほどでたどりつくタイムチェックまで部品を受け取ればよい。

コース設定や競技内容によって、ハンドガードの必要性や種類もかわってくるのだ。

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