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TIME TO RIDE - 大きいことは良いことだ - 大鶴義丹

アフリカツインで、合法かつ常識範囲の前提で、いろいろな場所で遊んでいる動画などをYouTubeで公開している。こういう御時世なので色々な気遣いが必要だが、遊び心を忘れてはいけないと思っている。
大きいオフ車というのは何かと目についてしまうのか、日本の林道に関しては250ccが一番適していて、アドベンチャーバイクなどでは走るべきではないというような「正論」コメントを頂くことがある。わざわざコメントを書いてくれるのだから、こちらも出来る限りの感謝と率直な気持ちを返信している。
確かに、あらゆる状況において、日本的な林道などにおいては、250ccのオフ車の方が常に有利であろう。
だがそんなことは良く分かっている。私は現行のエンデューロマシンで最軽量であるBETA RR2T-200の乗り手なので、2ストのトルクと、97キロの車重というマリアージュが生み出すファンタスティックな出来事を、おそらくかなりよく理解している側だ。現行セロー250にIRCツーリストを履いてトライアルごっこをしていた時期もある。


それらを知った上で、その二倍半の車重を持つアドベンチャーバイクで遊んでいるのだ。「重い」と「軽い」の意味はしっかりと体に刻みつけている。排気量の数字ではなく、車重「250」キロの車体での、ガレ場リスタートが、どれ程に絶望的なのかは体験した者でしか分からないはずだ。軽量エンデューロマシンでのスタックとは根幹的な意味が違い、テクニック云々ではなく、数人程度の力では解決できないような状況になるリスクもある。250ccトレールのように、みんなで押せば大丈夫というようなことではなくなることも多々ある。 

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