とみ田のつけ麺

今日初めてつけ麺を食べた。
福岡出身なのもあってかラーメンには馴染み深く、実家を出て長野に来てからもラーメンは良く食べているのだが、つけ麺は一回も食べたことが無かった。

何というか、つけ麺ってラーメンに比べてお高くとまっている感じがする。それもかなり。
食う前に麺だけ啜れだの麺を食べ終わったらつけ汁を飲めだのうるさいし、それを客が嬉々として実践しているのが宗教的な嫌さを醸し出してるし、店舗の塗装が胡散臭く小洒落てるし、だいたい黒基調でシックにまとめてて清潔感が強すぎるし、拘ってますよ感を全面に押し出した営業スタイルも性に合わないし…

そんな感じで食わず嫌いしていた。が、食わねばならぬ時はある。人生ってそんなもんじゃないの?
夏季休暇を利用して千葉の友人宅に泊めてもらいながら東京観光していた俺は食うことになる、とみ田のつけ麺を。
夕飯時、ソファでごろごろしながらスマホをいじっていた俺に彼は言った。
「つけ麺食うか、つけ麺」
この日が来たか、と覚悟した。
いつか食うことになるとは思っていた、小洒落た邪悪の店舗に身を堕としラーメンをいちいち分離させただけのカスを啜る時が必ず来ると理解っていた。
「いんじゃね」
いい訳ない。つけ麺を二十数年食ったことがないというアイデンティティを手放してしまっていい訳などない。まして今俺はモラトリアムの真っ最中だ。こんなチンケなものでも、俺に取っては大事な人格の核足り得るのだ。

歩いて十数分、俺の中では四十分。
俺は綺麗にまとまったとみ田の中に居た。

〜食いました〜
以下感想

☀️🌀 🦑💦 ←イカ乾燥

なんかラーメンとはベクトルの違う旨さをしていたな、というのが率直な感想です。
ぶっちゃけ、初撃はラーメンの方が上。数倍。
だけど「旨さ」の持続性、粘着性は格段につけ麺の方が上で、一口目から最後のひと啜りまで加速度的に旨さが上昇していく感じ。尻上がりに口内が幸せになっていく感覚は初めてでした。
最後にお冷をグイとイクんですが、それがあまりにも気持ち良すぎる。
最高潮に旨い状態になっている口が一瞬でサラに戻っていく、いわば旨味のサウナという感じ、普通に射精したんじゃないかと誤認した。大丈夫かな?と思ってズボン越しに股間をパンパン叩いて確認した。←これマジです

とみ田に一回行っただけなので、単純にとみ田が破格に優れている可能性もあるが、それにしても良かった。
もう一回行きたい、と長野から切に願っている。


つけ麺サイコー!!

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