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世界の末路

辺りを見渡しても何もありませんね。
どこへ行ってもそうですね。
私は死ぬのを待つだけです。 余り時間に
昨日、見つけたものの話をしますね。

皆さん聞いたことありますかね? HARIBOグミっていうやつ。
あれのパッケージにクマガいるじゃないですか。
きのうそれを拾いました。
私も最初はなんだこれ?って思いましたよ。黄色いクマなんてプーしかいないよな…ってね
それがHARIBOだって発覚したのは数時間後のことです。
私が道を歩こうと道を歩いていたら、前からトラックが迫ってきていました。
道の真ん中を歩いていた私にトラックは気付かず、撥ねられたんです。
骨の砕ける音がしました。視界は赤くなっているし、聞こえてくるのは運転手の叫び声。
そんな最悪限界の状況でも必死に目を瞑らないように耐えていたら、見えたんです。
トラック運転手のポケット…クマのいないHARIBOが入っていました。
私がポケットからHARIBOのクマを取り出して言ったんです。
「これだけ…受け取って欲しいです…。なんだか分からないけど、あなたのHARIBOのクマを逃しておくと世界は終わる…。」
「お前其れ、どこで…。そんなことより、骨折してるんだろ! いいから喋らないでくれ!」
「うるさいですよ…。いいから胸ポケットからHARIBOを取り出してください…!」
「な、なんなんだよぉ…!!」
運転手は泣いていました。私を殺してしまった罪悪感から、私が怒っていなかったからか。
泣きながらも運転手はHARIBOの袋を取り出しました。
「お前、これで助かるのか…!? ほら、HARIBOのコーラ味だ! 食えるか、俺が食わせたほうがいいのか?」
「袋を私の手に近づけて…」
「それで助かるのかって言ってるんだ!」
「助かるんだよこの地球が!」
「いい加減にしてくれよぉぉぉ!!!!」
通行人が集まってきました。
私の手に握られたHARIBOのクマと袋が近づいたその時でした。
HARIBOの中身から大量の液体が出てきました。
私の血をドンドン集めてHARIBOが大きくなっていきます。
「……ーラ…」
「何でしょうか…これは…」
「おい、おい! お前だよ! なんなんだこいつ!」
「わかりません…私にも…」
「ロードローラー」
聞き取れたのです! ロードローラー、たしかにクマはそう言いました!
遠くから聞こえてくる音、ロードローラーが私達を巻き込もうと走っています!
目の前で通行人が轢かれていきました。もう、私も…
「なあ、助かったなら早く逃げてくれよ!俺だって事故って男を重症にさせたなんて知られたら終わりなんだよ!」
「黙ってください!あなたはそのロードローラーを止めるんだ!」
「ここは俺が食い止める!頼む生きてくれ!!!」
「ありがとうございます!」
私がHARIBOのクマを拾ったこと。
そしてこの運転手と出会ったこと。
すべてはロードローラーの仕組んだことだったのかもしれないです。
「ところでお前! あのクマどこで拾ったんだ!」
「あなたの家です!」
「轢かれてくれ!」
「分かりました!」


このあと、私は語り手なので生きましたが、皆死亡しました。
HARIBOの目的は「地球平面計画」
あいつを復活させてしまった私が悪いのでしょうか。私に接近した運転手が悪いのでしょうか。
ロードローラーは暴走を続け、地球すべてを平らにしてから、今私を追っているところです。

BAD END1
ロードローラー

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