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立派な人間はハンカチを持っている

大きな転機を迎えている。そう僕はなんと、外出の際ハンカチを持つ立派な人間になろうとしている。半年後には、ハンカチでなくハンケチなどと言っているかもしれない。言っているに違いない。
小学生の頃から、ハンカチなんて持った試しがなかった。トイレに行った後は空中で手を高速振動させ乾燥させたり、ズボンで拭くなどしていた。死んだ父(死んでない)の遺言で、「これからは真っ当な人間になりなさい、手始めにハンカチでも。。。」と言われた訳でもなく、ただいつの間にかハンカチを持つというアイデアが心に住み憑いていた。これはもはや、映画インセプションのように誰かが僕の頭に、その様なイメージを植え付けたいに違いない。でも誰が?なんのために?謎は深まるばかりである。ただ今日はハンカチを忘れた。まだ階層が浅いようである。

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