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WDR BigBandだけじゃなかった。何とBob Mintzer Big Bandとも一緒に演奏出来るアプリ「MINTZER BIG BAND ESSENTIALS」をPeter Erskineが作っていたので紹介

はい、ビッグバンドファンです。今日は以前に紹介したWDR BigBandと一緒に演奏出来るアプリ「WDR BigBand Play Along」、これと同様のことが出来る「Mintzer BigBand Essentials」を紹介したいと思います。「WDR BigBand Play Along」に関しては以下の記事をご参照ください。

アプリの開発はPeter Erskineが主導、iOS限定

さて「Mintzer BigBand Essentials」ですが、Mintzerと言えばBob Mintzerです。プロデューサーはPeter Erskineということで、動画でも紹介されてます。

以下はPeter ErskineおよびBob Mintzerが教えている音楽学校の記事になりますが、これによるとPeter Erskineはこのアプリ以外にも主にリズム教育を目的としたアプリを以前より開発していたようで、このアプリもその流れで開発されたもののようです。

ご本人のサイトに行きますとバッチシアプリが出てきます。

そして、ページタイトルを見るとそこには燦然と「iOS」の3文字が・・・どうやらAndroid向けには作っていないようです。余談ですが、先日音声アプリを開発している技術者と最近の音声SNSアプリ(ClubhouseやStand.fmなど)について話したのですが、そこで出てきたのが「AndroidはOSが古い場合、音声周りの実装が仕様的に厳しい」という話でして、実際ClubhouseもStand.fmもiOSに絞ってアプリをリリースしています。

AndroidもOSのバージョンを最新のものに絞るなどすればリリース出来ると思いますし、実際現在βテスト中で4月に本公開予定とされているTwitter Spaces(Twitter版Clubhouse)はiOSだけでなくAndroidにも対応してきているとのことなので、早晩Androidユーザもこの手の音声アプリで苦労することは無くなると思われます。

アプリは日本円で1,200円、動きに特に問題は無い

というわけで、早速インストールしてみます。WDR BigBand Play Alongは無料でしたが、こちらは1,200円でインストールとなります。日本アカウントで全く問題なくインストール出来ます。

なお、日本のApp Storeでは一人の方がインストール後に不具合が出たということで低評価を付けていて、これがそのまま残ってしまっているので心配になりましたが、どうやらその後のアップデートでバグ自体は解消されたようで動きに特に問題は無かったです(評価自体も5年前ということでリリース直後の話だったようです)。実際ヨーロッパのApp Storeを見ると3件の評価で5.00、アメリカのApp Storeでも14件の評価で4.6と上々の評価となっています。というわけで、インストールして満足出来た方は日本のApp Storeでもいい評価を入れておいてください、後の方が不安なく使えると思います。

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アプリの仕様的には譜面とmixerという構成

さて、アプリを立ち上げますと特にトップページ等無く、いきなり曲の一覧が出てきます。

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曲数は10曲、どれもBob Mintzer氏のオリジナルですが、WDR BigBand Play Alongと異なるのはこれらはいずれも過去に実際にプロダクションでリリースされた作品ということで、練習曲ではないという点でしょうか。WDR BigBand Play Alongも楽曲のレベルが半端なく良かったですが、このアプリも同様で、Slo FunkとかHome Basieとか、Erskineのドラムと一緒に演奏出来ると思うだけでもうヨダレが出てきます。

なお、上の方にPhoto Galleryとありますが、クリックするとアプリの為にスタジオに入って音録りしている時に写真が出てきます。ちゃんと録音したよということを示したかったんですかね、嬉しいです。

さて、ひとまず「Home Basie」をクリックしてみます。するとこんな感じでAudio部分とmixerと各セクションが一覧で出てきます。楽器構成はサックス3、トロンボーン2、トランペット2、これにピアノ、ベース、ドラムが入るという構成で、この辺もWDR BigBandのアプリと変わりないです。

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楽器のところをタップしますと譜面が表示されます。驚いたのが、商用譜(Home Basieの場合はKendor)が出てきたところですね。

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余談ですが、先日以下のブログで羽毛田耕士さんが編成とアレンジについて詳しい解説をされているのを読んだばかりだったので、もしかしてこのアプリに出ている曲って元々楽器を減らしてもいいように作ってあったのかな?とかそんなことを考えてしまいました。

このアプリの最大の特長=Mixerで調整した音と一緒に録音できる(ちょっと工夫が必要)

どの画面からもMixerに移動出来るように作ってあるようで、譜面の右上にも「Mixer」とありますので、これをタップしますと各パート毎の音声出力をコントロールする画面が出てきます。

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こちらHorn SectionやSolos、Clickといったコントロールもあります。

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こちらで自分が演奏するパートをミュートにしたり、バンド合奏の時にいない人間のパートだけ音声を出すといった「リハトラ」として使うことも出来そうです。

なお、譜面のページに戻り、右上のMixerの右横のOptionsをタップすると譜面をメールで送ったり、そのまま印刷するといったことも出来ます。iPhoneだと画面小さいので、譜面はやはり別で印刷するかiPadで演奏するかになると思います。

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設定完了したら、あとは再生ボタンを押して演奏するだけです。で、このアプリ一点だけWDR BigBandのものと仕様が違うのが録音機能をアプリが持っているところです。つまりmixerで設定したバランスのまま録音が出来るということで、やってみた音源もこれなら簡単にできます。WDR BigBandのアプリはこの機能が無いので、これはかなりポイント高いです。

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ただ、これ録音し、その後先程紹介したOptionsから「Print and Email Recording」をタップしてメールの添付に録音したものをのせてメールするのですが、届いたメールの添付ファイルを開いてもファイルが壊れていると言われてしまします・・・惜しい!!!Supportと言うメニューから問い合わせが出来たので、この件は問い合わせしました。返信きましたらこちらにアップデートとして載せていきます。

2021年3月18日追記
どうやらキャッシュ?の影響なのか、一度目の録音は問題無いが、以降の録音においてファイル生成に問題が出るようです。そこで一度録音したら「iphoneの設定→各アプリの設定「BigBand」をタップ→マイクの部分をオフオン」します。

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するとアプリの設定がリセットされるようで、これで再度録音出来るようになります。

いかがでしたでしょうか?こういうアプリあると一人の練習もはかどりますし、いざバンド練でメンバーが欠席になってもリハトラとしては申し分ないし、いいですよね。どこかのバンドと協力して作ろうか、なんて考えてしまいます。開発に協力してもいいよというビッグバンドさんいらっしゃいましたらご連絡ください。以上、ビッグバンドファンでした~、ばいばい~

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