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”オープナー”と”初球ストライク”で飛躍して、藤浪投手!

アスレチックスの藤浪晋太郎投手が”オープナー”として起用されるかもしれないとのニュースがありました。

いまのところ結果が出ていない藤浪選手ですが、これはチャンス到来だと思います。

アスレチックスの指揮官は決して諦めておらず、起用法を変えることで選手が活かされる方法を模索してくれています。

まだまだ挑戦は始まったばかりの藤浪選手は、これからも色々なことにチャレンジして欲しいと願っております。


それにしてもアスレチックスの低迷ぶりが止まらないですね・・・

「歴史的な最悪ペース」で負け続けている中で、投手陣のテコ入れが急務、だからこその藤浪選手のオープナー起用なんですね。


”オープナー”とは


あっ、”オープナー”についての説明がまだでしたね。

先発投手のことをメジャーリーグでは「スターター」と言いますが、スターターがいないチームでも近年、勝ち星を重ねたチームがあります。

そのチームがこだわったのが「オープナー(最初に投げる人)」を採用することでした。

このオープナーの役割を担ったのが「クローザー(抑えピッチャー)」でした。


そのチームとは、タンパベイ・レイズです。

いまからちょうど5年前から始めたレイズの”オープナー”は、なんと勝率60%!!!

今年のレイズはすごい好調ですが、先発陣が充実していることもあって”オープナー”はいまのところ採用されておりませんが、もし先発陣が怪我などをしたらすぐに方針を変えて”オープナー”を復活させることでしょう。


オープナーのメリット


クローザーがオープナーとして初回を投げて、2回以降は先発投手と言われているピッチャーたちが投げていくというのが”オープナー”。

この起用を採用するするメリットとは・・・

いかにもアメリカらしく、そして合理的だなーーーと思います。


チームの1~3番バッターは主力バッターを揃えているのがほとんどのチームです。

そのため、エンジンがかからない先発ピッチャーの場合、それらの主力に打ち込まれて初回から失点を重ねてしまうことで、序盤から流れをつかめずそのまま負け試合になるチームが意外と多いんです。


そこで”オープナー”として初回からクローザーが主力をピシャリと抑えてしまったら、2回以降に投げるピッチャー(本来の先発投手)は下位打線から投げ始めることができます。

徐々にエンジンがかかる先発ピッチャーならば、下位打線から投球を始めることによって失点を防ぐ。


結果的にその2番手が5回を投げれば上位打線とは2回しか当たりません。

一流のバッターなら3回目にはピッチャーのボールにタイミングを合わせる技術を持っています。

だからこそ、オープナーなら2回止まりですので、相手打線にタイミングを合わさせることなく、次々に継投ができる。

これが”オープナー”のメリットです。


オープナーには野球ロマンはあるのか?


いかがでしょう?

ただ、このオープナー制が野球界全体に広がったら勝利投手という権利はどのように発生させるべきなのか。先発投手が5回まで投げる前提のルールのもとで勝利投手という制度がありますからね。

それに、バッター側からすると「3打席目で打ち込んでやるぞ!というピッチャーとの駆け引きがなくなる」といった不満もあるわけです。


だからこそ、野球の面白さを考えるとファンを含めて賛否両論あるようですね。


ただ、チーム構成を考えた末に、クローザー的な投手を多く集めたチームが優勝するといったことが将来起こる可能性もあるのかなと。

このトレンドに野球ロマンを感じるか?ロマンを感じないか?


学童野球もオープナー?


学童野球においても同様に初回の失点は勝敗に大きく関わってきます。

球数制限は既に学童野球界でも導入されておりますので、

「よし、我がチームもオープナー制だ!」

という指導者がいることでしょう。

まぁ、ちびっ子クローザー君がいればの話ですが・・・


レイズの今年のテーマは”64.2”


前述したとおり、今年絶好調のタンパベイ・レイズ、オープナーを始め、昨年まで多くのチームが採用していた極端な守備シフトといったデータを駆使した独特な戦術(奇策)を考え出せるチームがレイズなんです。

なぜなら、レイズは決して金持ち球団ではなく、メジャーの中でも貧乏球団です。

だからこそ、データを駆使して奇策を行い、相手を混乱させながら、合理的に勝っていくチームなんです。


そんなレイズの今年のテーマは”64.2”です。

これは投手の初球ストライク率のことです。


64.2%という記録は、2018年にドジャース投手陣が樹立したMLB記録。

その記録を今年超えてやる!ということで、テーマ”64.2”を掲げています。


実は、メジャーリーグだけでなくプロ野球も、社会人野球も大学野球も高校野球も中学野球、そして学童野球だって、初球ワンストライクを取られて「0-1」状態になると打者の打率は平均よりも下がる傾向にあるんです。

今年、好調なレイズは初球ストライクをモットーにピッチャー陣の活躍によって見事な開幕ダッシュを飾りました。


これを見習って、さあ、藤浪選手も”オープナー”と”初球ストライク”で結果を出して欲しいと、心から願っております!

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