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食料を武器にする人、健康をクリエイティブする人

いま世界の食料安全保障が危険にさらされているだけでなく、世界的な食糧危機を深刻化させてしまう可能性も指摘されています。

なぜなら、ウクライナの国防相がロシアによる「穀物貯蔵施設」への攻撃が相次いでいると発表したこと、さらにロシアはウクライナに向かう全ての船舶は軍需物資を輸送している可能性があるとみなし攻撃すると威嚇しているためです。

ウクライナ産の農産物の輸出を阻もうとするロシアの攻撃が拡大することによって、ウクライナ産の農産物が輸出できないとなればウクライナ経済は打撃を受けるだけでなく、ウクライナ産の農産物に依存する中東やアフリカ諸国の食料事情も悪化する事態となる可能性が高まることになります。

このような情勢の中で、ロシアのプーチン大統領はアフリカ諸国との首脳会議の中で”ロシア産の農産物を無償で提供する用意がある”と表明、さらに『スプートニク』の報道によると「ロシアが穀物合意を停止した後、国際穀物市場では価格が上昇したことによってロシアは国としての利益が増えたため、収益の一部を最貧国らとシェアすると宣言した」という記事もありました。

このニュースを今朝報道していたNHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』のキャスターさんが一言でまとめていました・・・

食料までも戦争の武器にするロシア。

人の命を左右するほど人類にとって欠かせないもの、それは食料。

そんな食料すら戦争の交渉材料にして、その結果、食糧危機を招いて食料が必要な人に渡らない世界にしようとしている、そんな世界で生きている私たち、こんな世界で本当に良いのでしょうか?

それでも、食料を必要な人に届けようと市民レベルで食糧危機と戦っている人たちがいることを忘れてはいけません。

食料までも戦争の武器にするなんて・・・そんな暗いニュースばかりではなく、明るい話題やニュースも見ていきましょう!




健康をクリエイティブする人


もちろん、食料までも戦争の武器にするロシアでも、食料不足に陥っている国へ無償で食料を供給することを宣言しておりますので、そのことで助かる命もあることは私たちは知っておくべきです。しかし、食料危機を招こうとする行為については、認めることはできないと思います。

その一方、食料を通じて人が健康でアタリマエの生活を送れるように日々頑張っている人たちもいる。まさに、私たちの健康をクリエイティブしてくれる人がいる、そんな方々の活動を知ることで、私たちも健康をクリエイティブできる存在となって、世界の食料問題を解決できる、そんな夢を追い続けたいですね。

そんな健康をクリエイティブする活動を知ることで、これらの活動にとって大事なキーワードが分かってきました、それは・・・

”つながってシェアする”


ハリウッド界わいにある”かわいいデザイン”の『みんなの冷蔵庫』


さて、健康をクリエイティブする人に出会えた番組がありましたので、まずはこちらからご紹介します。

私の大好きな番組『世界ふれあい街歩き』の「アメリカ クリエイティブにつながろう ハリウッド界わい」で紹介された『みんなの冷蔵庫』


community fridge(コミュニティフリッジ)


『みんなの冷蔵庫』とは・・・

この『みんなの冷蔵庫』が増えれば、食品ロスと貧困問題を同時に解決できることになります。

『世界ふれあい街歩き』で出会ったみんなの冷蔵庫の補充・点検をしている男性と、みんなの冷蔵庫へ寄付をしている女性がおっしゃっていたお話をご紹介します。

補充・点検をしている男性
「みんなの冷蔵庫」に食べ物を補充しているところ
誰でもここにきて、乳製品や肉、野菜などの食材を寄付できるんです。
そして食べ物が買えない人は誰でも必要な食材を持ち帰れるんです。
必要な人はだれでも利用できて無料です。

寄付をしている女性
スーパーで売れ残ったものを寄付しているんです。
捨てるより必要な人たちに渡った方がいいから。

補充・点検をしている男性
すばらしいのはこの冷蔵庫を多くの人が利用していること。
私が点検に来るといつも新しい食材が補充されているんです。
つまりこの地域の人々の善意がつながっているんです。

『世界ふれあい街歩き』「アメリカ クリエイティブにつながろう ハリウッド界わい」より

2人からの会話から分かる通り、『みんなの冷蔵庫』は”つながってシェアする”取り組みですね。


ちなみに、『みんなの冷蔵庫』は『コミュニティフリッジ』とも呼ばれています。「地域(コミュニティ)」と「冷蔵庫(フリッジ)」を組み合わせた造語です。

『世界ふれあい街歩き』で紹介されていた『community fridge(コミュニティフリッジ)』


食料品高騰のイギリスで誕生した"食品シェアリング"のアプリ


食料品高騰のイギリスでも『みんなの冷蔵庫』と同じく、経済的困難な人が利用できるフードバンクという食料倉庫がありますが、インフレの影響によりフードバンクでも食料を十分に確保できずにいるというニュースがありました。

その一方、イギリスでは1年間で廃棄される食品の量は約950万トンとなっていますが、この廃棄される食品を活用するという取り組みも行われているのが"食品シェアリング"のアプリです。


消費期限内で使われなくなった食料を投稿すると、近所の人たちにシェアできるという仕組みで、個人はもちろん、街のパン屋さんやカフェ、スーパーなどが食料を提供をします。アプリに登録された食料はボランティアが回収してくれるのが特徴的なようです。

これにより、食料供給不足で悩んでいたフードバンクにも食料は届けられており、このアプリが欠かせない存在となっているということです。

参加しているパン屋さん
「せっかく作ったパンを無駄にしたくありません。」
「パンが残っても捨てることなく活用できる慈善活動あサービスがあるのはいいことです。」

アプリを開発した方
「食料を寄付することの必要性を呼び掛けて、人々がゴミ箱ではなくお腹を満たせるようにしたい。」


NHK番組『国際報道2023』「”食料品高騰”イギリスの現状は」23/7/31放送分より


今回ご紹介された"食品シェアリング"のアプリ



農作物の価値を教えている家庭菜園『リトルシティファーム』


そもそも、食料を戦争の武器にするとか、食品ロスをしてしまうとか、結局は農作物を作る大変さ、農作物を作る楽しさ、そんな食料の価値が分かっていないのが人間だとするならば、全世界の人たちは一生に一度は農業に携わることが良いのかもしれませんね。

実は前述でご紹介した『世界ふれあい街歩き』でみんなの冷蔵庫の後に出会ったのが、農作物の価値を教えている家庭菜園『リトルシティファーム』を運営しているジェニーさん(子育て中)。

「小さな町の家庭菜園」という小さな有機野菜農園を運営しているジェニーさん(子育て中)
食べ物づくりの大変さを子どもたちにわかって欲しくて始めたの。
畑で1時間かけてトマトを採っても小さなカゴぐらいにしかならない。
多くの時間と労力と愛情をかけて作られているかを実感して欲しいの。

『世界ふれあい街歩き』「アメリカ クリエイティブにつながろう ハリウッド界わい」より

この畑で農業の価値を子どもたちと一緒に遊びながら学んでいく、農業を通じて出会った仲間たちと家族のようにつながっていく、そんな人間関係が築けるのならば、みんな農業をやべるべきですよね。

農作物の価値が分かる方なら、食料を戦争の武器にするなんてしないことでしょう。

番組内で紹介されていた家庭菜園「リトルシティファーム(little city farm)」


そういえば、私の大好きな映画で、以前ボソッとでも「リアル宇宙人を体験できる映画」としてご紹介した映画『インターリンク』

この『インターリンク』で描かれていたのは、地球人はほとんど農業に携わる世界でした。そう考えると、私たちの地球はまさに将来『インターリンク』のような世界になるのか?なるべきなのか?

そんな『インターリンク』の世界では、”食料までも戦争の武器にする人や国”はいないでしょう。

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