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”先輩遺産”を知る~トルコ・シリア地震、北方領土の日、日越外交樹立50年

世界の人たちは日本に対して親しみを持ち、敬意を払ってくれているということを、もっと日本人は知るべきだと思います。

ところが、日本が果たしている世界貢献の陰には現地の人のために尽くし貢献した日本人がいたことを、彼らのおかげで世界から日本人は信頼を得たといことを、そんな歴史的背景があったことを、いまの日本人自身が知らないことが多いようです。

世界から信頼を得ることができた歴史的背景を改めて実感したのが、今日の下記の3つの国際ニュースでした。

【今日の国際ニュース】
●トルコ・シリア地震
●日本とベトナム外交関係樹立50周年、日本人が知られざる交流の足跡
●北方領土の日

これらのニュースみたあと、多様化する価値観のもとで生きる社会においても、私たちの先輩が大切にしてきた価値観を受け継いでいく大事さを改めて実感しました。

異文化の中でも受けれ入れられた先輩たちが持っていた価値観を私たちも知り、そして実践することで、多様化する社会を楽しむことができるのではと思っております。

私たち日本人の共通遺産である先輩たちの価値観を未来世代へ残したい、それを私は・・・

”先輩遺産”と名前を付けさせていただきました。


私たちが受け継ぎ、そして未来世代へ残したい”先輩遺産”は、これからの多様化する社会での礎となるものだと思います。

それでは、今日の3つのニュースからわかる”先輩遺産”とは何ぞやということをご紹介したいと思います。


「トルコ・シリア地震」から知る”先輩遺産”

昨日2/6に発生した「トルコ・シリア地震」、死者数が増えている状況の中、本日、日本から緊急援助隊が出発しました。

日本とトルコには交流がある話は皆さんご存知ですよね。

2011年に起こった東日本大震災では各国からの救援隊の中では最長となる期間、最前線で活動を続けてくれたのがトルコです。深刻な原発事故に見舞われた日本の中に踏みとどまって救出活動を続けてくれたことは日本人は決して忘れないでしょう。

そんな絆を深めた日本とトルコの歴史的背景も皆さんもご存知ですよね。

1890年に起こった、日本とトルコの絆をつないだといわれるエルトゥールル号遭難の物語。
事故現場の串本・紀伊大島の人々は、遭難者の救助に全力であたり、生存者には精一杯のおもてなしをしたことで、トルコの親日感情が大きく高まったのです。

救助に当たった日本人の真摯な行動が両国間の交流を深めた、まさにその価値観こそ、”先輩遺産”です。


「日本とベトナム外交関係樹立50周年」から”先輩遺産”


NHK番組『キャッチ!世界のトップニュース』にて、今年で外交関係樹立50周年を迎える日本とベトナムの日本人が知られざる交流の足跡について特集されていました。

「日本とベトナム外交関係樹立50周年、日本人が知られざる交流の足跡」

日本とベトナムは今年で外交関係樹立50周年を迎えますが、両国とは400年以上前から活発に交流が行われていた場所があります、それがベトナムの観光名所である古都「ホイアン」。

日本人が知られざる交流の足跡と当時の想いを守ろうという人たちを知ることができました。

江戸時代に、日本からも多くの商人がホイアンを訪れ日本人街があったほどのホイアン、ベトナム紙幣にも描かれている日本人が作ったといわれている『日本橋』がある街で、まさに両国の友好の懸け橋的なシンボルとなっています。

日本から来た商人たちはホイアンに対して様々な援助や寄付などの支援をしてくれたことをきっかけに絆を深めたそうです。

その支援への感謝の印として、血縁関係もない方が代々日本人墓地を守ってくれているそうです。

墓地を管理してくれているその姿を見て、日本人として嬉しい気持ちになりました。

江戸時代の商人たちと現地の人が築き上げた絆、まさにその価値観こそ、”先輩遺産”です。


「北方領土の日」から知る”先輩遺産”

このように海外にある日本人のお墓についてベトナム以外でも現地の方が管理してくれているお話は以前ニュースでも取り上げられていました。

その方は、北方領土の色丹島に住んでいるロシア人の方です。丁寧に掃除をしてくれている姿を拝見しましたが、日本人としてとてもうれしい気持ちになりました。

お墓を掃除してくれる理由は、「ホイアン」と同じく、日本人と現地の方が長い間、交流を行い信頼関係を築き上げていったことによるものです。

交流の場となった「北方四島交流(ビザなし交流)」は日本とロシアとの間で30年もの間、活発な交流は行われてきましたが、いまはウクライナ侵攻によって交流は停止されております。

折しも、本日2/7は「北方領土の日」。

交流は中止でも、今でも草の根レベルでオンラインでお互い連絡を取り合うなどの交流は続けているそうです。

だからこそ、色丹島に住んでいるロシア人の方は、今でも日本人のお墓を管理してくれていることでしょう。

ウクライナ侵攻での国交停止の中でもお互い途絶えない交流を築き上げた、まさにその価値観こそ、”先輩遺産”です。


世界から愛される価値観、それがまさしく”先輩遺産”


”先輩遺産”については今回ご紹介したトルコやベトナム、北方領土の他にもたくさんあると思います。

もっと”先輩遺産”を多くの日本人が知ることで、異国でも信頼を勝ち取った価値観を我々も授かり、今後の多様化する社会を楽しんでいきましょう!

今回ご紹介した先輩たちの功績以外に”先輩遺産”にしたい物語
●「メキシコ人へのおもてなし」
●「パラオ人との絆」
●「ウズベキスタン人の心に響いた日本人の姿」

特にウズベキスタンには、ソ連による日本人捕虜の強制連行の際に亡くなった日本人の墓地があるのですが、そうなんです、先輩たちの偉業を称えて、ウズベキスタン人の方が今でも日本人墓地の管理をしてくれています。

先輩たち、どうぞ安らかにお眠りください、皆様が大切にしていた価値観は未来の世代にも引き継ぎたい宝物となっています。

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