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戦争を後世に伝えるために歴史的にも重要な活動

戦後から約80年が経とうとしていますが、これほどの年月が経つにつれ、戦争を後世に伝えるためには欠かせない戦争の証言者や遺族を探すことが年々困難になってきていることが最大の課題となってきています。

だからこそ、必要になってくるのがどんな些細なことでも構わない、できる限り多くの戦争の証言・証拠を集めることだと思います。

しかもその取り組みを国に任せるのではなく、私たち個人個人が戦争を後世に伝えるための活動を担っていくことが大事になってくるのではないでしょうか。

なぜならば、戦争の証言者が私たちに伝えてくれている言葉から多くを学べるからです。

戦争を起こさないためにも、起こっている戦争を止めさせるためにも、国のような大きな力に刃向かうためにも、私たち個人個人の”小さな力をまとめる”ことが大事だと、戦争の証言者の方は教えてくれています。


その言葉を後ほどご紹介いたしますが、その言葉の数々も戦争を後世に伝えるための活動が無かったら私たちは知る術もないことをもっと知るべきだと思いまして、今回ボソッとさせていただきました。

歴史的にも重要な活動を知ることで、それらの活動を支援することはできないか?私たちでもできる取り組みはないかを考えることが大事なのではないかと思っております。




戦争を後世に伝える歴史的にも重要な活動


私がこの1年間で国際ニュースを通して知った『2つの戦争を後世に伝える歴史的にも重要と思える活動』をご紹介したいと思います。


「”航空日誌”がつなぐ平和への願い ”ログブック・プロジェクト”」

「日本への遺品をふるさとへ ”キセキ遺留品返還プロジェクト”」


前述しました通り、この2つの活動はどちらとも大きな課題を抱えています。それは、戦争の証言者や遺族を探すことが年々困難になってきていること。

私たちにできることはこれらの活動を知ることで、なにか私たちでもできることはないかを考える、しかもなるべく早く取り組むことなのではないでしょうか。


ログブック・プロジェクト


戦争の個人体験を一冊の日誌を使って語り継ぐ取り組み、それを”ログブック・プロジェクト”と呼ばれています。

この活動の発案者であるニコラス・デヴォーさん、彼の元英空軍パイロットの父親が残した戦時中のログブックという航海日誌に使って、戦争の証言者が後世に伝えたいことを書いてもらうこの”ログブック・プロジェクト”は、今までにログブックには戦争体験者ら約20か国200人の名前を刻んでもらっています。

ニコラスさんは昨年来日して戦争経験者である元特攻隊員だという男性や、わだつみのこえ記念館の館長から聞いた話を、下記にそのままご紹介します。

元特攻隊員:大館和夫さん
「今でも夢を見ます。あの友達も壮絶な戦士をしたのだと。今のような平和な時代になり、私はばかな時代に生きてしまった。戦争はすべきでなかった。自ら進んで志願してばかだった。」

大舘さんはログブックには「剣は人なり」と署名しました。

元特攻隊員:大館和夫さん
「剣道の修行によって人間が形成される、そういう意味です。」

NHK番組『国際報道2022』「”航空日誌”がつなぐ平和への願い ログブック」(2022/12/7放送分より)

わだつみのこえ記念館の館長:岡田裕之さん
「戦時中、私は反戦少年でした。この戦争が中国への侵略から始まったことを知っていましたから。戦争を避ける道はあるはずです。お互いの歴史や文化を理解することが重要なのです。」

ログブックには「戦争が起こらぬように。起こっている戦争を止めさせるように」と署名しました。

わだつみのこえ記念館の館長:岡田裕之さん
小さな力をまとめるのです。個人は小さな力です。国家は大きい、戦争も大きい、大問題です。刃向かえないのではないかというのは間違いで、刃向かえるのです。自分は小さい、国家は大きいから逃げる、それではだめです。」

NHK番組『国際報道2022』「”航空日誌”がつなぐ平和への願い ログブック」(2022/12/7放送分より)

ニコラスさん
「戦友たちが死に、自分は生き残ったという重荷を今も抱えています。それは戦争の当事者すべてが感じることです。」

「ログブックは戦争を美化するものではありません。立場を超えてお互いの経験を理解するためのものなのです。」

「敵も味方もない、航空日誌ログブックを平和のために役立てたい。」

NHK番組『国際報道2022』「”航空日誌”がつなぐ平和への願い ログブック」(2022/12/7放送分より)


キセキ遺留品返還プロジェクト


アメリカではアメリカ軍の兵士たちが持ち帰った日本兵の遺品がインターネット市場に多く出品されている状況です。

日本兵の遺骨については国が収集作業を行っている一方、このような遺品の返還に関しては個人や民間団体がその役割を担っているのが現状です。

こうした遺品を購入し日本の遺族の方々達に返還しようと取り組むジャガード千津子さんを取材した番組を観ました。

ジャガード千津子さん
「(アメリカで)さまよっている遺留品がたくさんあるのだから、それを収集して、一つでも返せるものがあったら返したい。私ができるのはただそれだけ。」

NHK番組『国際報道2023』「日本への遺品をふるさとへ」(2023/5/29放送分より)

しかし、いくら千津子さんは持ち主の情報が多いものを中心に遺品を購入したとしても、なかなか持ち主がわからず返還が難しいものもあり、関係する団体、博物館などへの寄贈にも取り組み始めているそうです。

ジャガード千津子さん
「遺留品というのはただのモノではなくて、その時代を伝えるものなので持ち主が見つかる見つからずに関わらずですね、多くの方に見ていただけたらうれしいなという気がするんですね。」

NHK番組『国際報道2023』「日本への遺品をふるさとへ」(2023/5/29放送分より)


私たちでもできることを考える


戦争の記憶を伝え続けるため証言者の手元から手元へ旅をしているログブックですが、ホームページ上でも証言情報が公開されています。
恐らくこのホームページを通してニコラスさんに問い合わせを行えば、戦争体験者のお話もホームページ上に掲載してくれるのではないでしょうか。

さらに、遺品を購入し日本に返還しようと取り組むジャガード千津子さんが代表を務める米国のNPO法人「キセキ遺留品返還プロジェクト」のホームページもありました。
遺留品一覧も掲載されておりますので、ホームページを通して遺族が見つかる可能性もあります。

だからこそ、私は2つのプロジェクトのホームページをnoteに記載したく、皆さんにも知って欲しいために、今回ボソッとしました。

『THE LOG BOOK PROJECT』


『キセキ遺留品返還プロジェクト(Project Returned Memories Kiseki)』


ニコラスさんが行っているログブック・プロジェクトのおかげで、「戦争が起こらぬように、戦争が起こったらやめさせるように、そのためには小さな力をまとめよう」とおっしゃった『わだつみのこえ記念館の館長:岡田裕之さん』のお話に触れる機会を得ることができました。

戦争を実際に経験されたメッセージ、後世に伝える意味でも歴史的にも重要な活動、私たちにもできることは何かを今後も考えていきたいと思います。


さらに、ジャガード千津子さんの活動を参考に、私もインターネット市場において日本兵の遺品が出品されていないかを調べたところ、やはりありました、遺留品。

この”自ら探した”経験をしたことで、改めて実感しました、「持ち主に返さなければならないとスイッチが入った」というジャガード千津子さんの気持ちがわかったことを。

戦争を実際に経験されたメッセージ、後世に伝える意味でも歴史的にも重要な活動、私たちにもできることは何かを今後も考えていきたいと思います。


※実際にオークションにかけられている遺留品

記載されているお名前は消しております⇒こちら


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