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FOMC緊急利下げとQE開始。クイックでポイントをチェック!

米国はまだ日曜日ですが、FOMCは急遽緊急の金融政策決定会合を実施。
ポイントをチェックしましょう。

<FOMC声明文のポイント>
a) FF金利の誘導目標を0.00%〜0.25%へ引き下げ。(従来1.00%〜1.25%)
b) 金融機関向けのDiscount Window(ごく短期の貸出制度)は125bp引き下げて0.25%へ。
c) 1000以上の金融機関を対象に預金準備率をゼロに引き下げ。
d) カナダ、英国、日本、欧州、スイスなどの中央銀行と連携し、ドルの供給を行う
e) 総額$700blnのQE実施へ。$500blnが米債、$200blnはモーゲージの予定。
<記者会見のポイント>
✔︎** 財政の対応が非常に重要と強く考える**
✔︎** 18日のFOMCは開催せず**
✔︎** マイナス金利は否定**
✔︎** FEDは他の資産購入は模索せず(株を買うことはない)**
✔︎** QE実施、購入期間はオープンエンド**

FOMCは"出せるものは全て出し切った"つもり。
その証拠に、財政対応の重要性を主張し、18日のFOMCは開催しないと発表している。

QEの金額はかなり大規模。元々、マーケットは18日のFOMCに「70bp程度の利下げ」しか期待していなかった。

よって、今回の発表されたものは全てがサプライズと言える。

それにも関わらず、株は下落しているのはなぜか?
一つはまだ流動性が低い時間帯であるため、システムなどのファンドが過去の緊急利下げ局面のケーススタディから機械的に売っている可能性がある。(過去の緊急利下げ局面では売られることが圧倒的に多い)

しかし、より重要なのはこれで本当にやばいクレジットのワイドニングに歯止めがかかるのか?というところを市場参加者は気にしている。

今回の決定のうち、b)〜e)は"完全に流動性の悪化とクレジットクラッシュ"に対応する政策だが、すでに疑心暗鬼になっている市場参加者がこれで納得するのかは不透明。

最近の米国のクレジット市場については以下、2本記事を書いていますので、良ければ参考にしてください。


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