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ジャーマンスープレックス思考とは?

「アート思考」
アーティストが持つ創造性が
アートという社会性の外側でも
有用だと言われる時代が来た。

これまでアートは
意味のないもの
無駄なもの
生産性がないものとして
社会から何度となく
排除されそうになっていた。

しかし
アートコレクティブ
German Suplex Airlines
ここに集まるアーティストたちには
確信と確証があった。

German Suplex Airlinesが
アートという社会の枠組みを超え
より広い社会に向けて
飛び出していくことの理由。

「ジャーマンスープレックス思考」
アートとその他を分けてしまう
その思考こそをひっくり返す。

人々がそれをアートかどうかと
考える必要もないくらいに
受け入れてしまうくらいに。

「ジャーマンスープレックス思考」
そこにはまだ見ぬ面白さが詰まっている。

German Suplex Airlines。
この飛行機に乗ったアーティストたちは
次なる仲間を探して
飛び回っている。

人々から気付かれず
無視をされてしまっているような
そんな街の片隅にさえ
面白さが詰まっている。


話題の「アート思考」について

アート思考とは、アーティストが持つ創造性に着目し、アーティストがアートを生み出す過程で用いる特有の認知的活動を指す言葉である。創造性とは、持って生まれた特別な資質ではなく、日常における習慣から生み出されるものである。そのプロセスは、イノベーションの源、イノベーションの行為、イノベーションの成就の3つのプロセスから構成されている。

出典:Wikipedia アート思考

アーティスト前田はこの定義をどう感じるか
(前田)基本的にそのアーティストが作品を作る過程の中で思いつくような事柄をそのまま社会の動きにフィットさせるっていうところは僕らがやってきたことそのままだったりするんですけど。ただ、僕らが社会に与えられるものって、やっぱ多くはきっかけだと思うんですよね。こういう考え方をしたらこういう風な道筋もあるんだよっていうような定義を何か新しく作り上げることだと思ってて。そういうところが、僕の思うというか、ジャーマンが思うアート思考なんだろうなとか思ってますけど。

「ジャーマンスープレックス思考」の作品

アートコレクティブGerman Suplex Airlines発起人、前田真治がこれまでの作品を解説し、German Suplex Airlinesのアーティストの思考「ジャーマンスープレックス思考」について触れていく。

野菜の皮を水蒸気で剥く機械の展示ブース

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剥いた皮を提供を求めた
これは野菜の皮ですね。この機械を使ったり使わない時もあるんですけどあの皮を向いている工場っていうのが実際世の中に結構あって。そういうとこにわざわざ訪れて、剥いた皮を提供してくださいっても周りまくったったんですよね。向いた皮を提供してもらって、その剥いた皮を乾燥させ、水分を抜いてからのりをつけて壁に貼っていくって荒業をしていったんですけど。

壁面に写し込むべきもの
スーパーで野菜を買って皮を剥く方法じゃダメですよね。あくまでもその機械を提供しているメーカーの展示ブースであるっていう事がやっぱ大事なので。そのメーカーの展示されている機械がどのようなものを作り出してるのかっていうのこの壁のデザインで提示しないと意味がないって言うか。そういうところでやっぱり機械で剥かれたものとか、その工場で手で剥かれたものもあるのかもしれないですけど、できるだけプロがやった物事っていうのはデザインとか壁面に写し込みたかった。

野菜の皮は、アートのための素材
まあこれは僕の中ではもう素材ですよね。食べるための素材であったものをアートのための素材に変えただけですけど。

直接出向いて工場に交渉
野菜の皮をくださいと言ってもわかってもらえませんでしたよね。「なんだ?」って言われて、もうしょうがないから直接出向いて、とりあえず偉いさんに会わせてくれって話をして。偉いさんに実はこういう展覧会があってこういうことするんだけど、廃材となった皮を提供してくれないかって話をしてそこでまあ何社かお願いして。2社がすごい応援してくれたんですけど、その2社を行ったり来たりして皮をどんどん集めて行った。もうだから途中うちの事務所は野菜の皮だけになっちゃって。 最初は皮をいっぺんに集めたんですよ実は。そしたら乾かすスペースがなくて乾き切らないものがどんどん腐り出しちゃって、事務所がえげつないことになっちゃって(笑) それでダメだこれって思って。腐るはハエは来るは(笑)

アート素材を大事に天日干し
天日干しです。板のテーブルみたいなのをたくさん作ってで、それを事務所の表とかにバーって出してて、その上に1枚ずつこう置いてって天日干しして行くってスタイルですよね。やってる時はもうめちゃめちゃ楽しいですよ。ただ、近所の人からはちょっとおかしな目で見られますけど

産業廃棄物に宿る美しさ
並べ方はほとんど感性ですね。大根人参キャベツはそういうものが多かったんで。大根は実はすごく美しい線を作ってくれる発見とか人参は熱を加えると色が劣化するから何かあまりメインのカラーでは使えないなーとか。そういう感じで色々配置してたら結構いい感じの壁面になったんで 。

家庭にある懐かしいものをお洒落に

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昭和世代は知っている食卓にあったレースがお洒落に
テーブル天板を作ってる時にちょっとなんかインパクト弱いなぁと思った時があって、なんかないかなと思って。たまたまそのレースのやつがあったんで、もういらないゴミみたいな感じで。それに対してステンシルみたいなのしてみたらはなんかすごいいい感じになっちゃって。そのレースを通過したステンシルみたいなデザインっていうのはわりとやってましたね、簡単だったし。 オファーを受けたのは、おしゃれな店舗だったんで、それに古臭いものを使うっていうのは何か面白いかなと思ったんです。

何かを変えると印象が変わる

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2点を加えるだけでドキンちゃんがドキュンちゃん
本当にアンパンマンのよく売ってる塗り絵の1ページですよね。それに出てたドキンちゃんの絵なんですけど、僕が書き加えたのはあくまでも胸とカバンにあるシャネルのマークだけなんです。それ以外は全部オリジナルですね。その二つの点を加えるだけで、ドキンちゃんがドキュンちゃんになる。17歳18歳ぐらいに成長したドキンちゃんが、ちょっと大人になりかけて、ちょっと痛い女子高生みたいになったっていうのを塗り絵を変更して変換させた作品ではあるんですけど 。面白いことを常に考えてはいますよ。なんかしたい、なんかしてやろうっていう思いが常に頭の中で動いてるのは確か。いろんなものを見て。

これぞSDGs(持続可能な開発目標)

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労力とアイデアで廃材を蘇らせる
木の部分は全て廃材ですよ。テーブルも含めて全て廃材です。基本的な製剤してそれ自体をまた再デザインし直して新しい什器に作り変えるっていうやり方なんですけど。基本的にやっぱりあのまあアーティストしてるかぎり、作りたいものを作るにおいてやっぱ廃材っていうのは安いのですごく有利な素材ではありますよね。僕らにとっては素材を考える上でも、その新しいものを定義する上でも、もちろんモデルを作るっていうのがすごく大事なもの事ではあると思うんですけど、モデルを作る上で使える素材はなんなのかって考えた時に、やっぱり素材を選択する自由度が少ない場合が多いので、そういう時には積極的に廃材を使って、労力とアイデアでそっちに近づけていくっていうやり方の方がやっぱり主流になってるかなと思います。

廃材を使ってどこやるってのやっぱ最近すごく流行ってきてるので。そういう意味では僕の中ではまあ少し前に1回終止符を打ったような個人的なプロジェクトではあるんですけど。廃材利用流行ってきたことがすごく嬉しいなと思ってて。みんなそれなりに使えなくなったものでもどうやって使おうかって考え始めてる人がすごく増えてきたので。流行ってきてみんなが古いものとか1回壊れた物を使いたいなーって思い出したのはすごい良いことだなって思います。

限りある空間で

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壁面に機能を持たせる
石膏ボードが貼られてるだけの楽屋でありました。楽屋やっていうものなんで、机と鏡と 椅子とみたいなアーティストが準備するスペースが必要だったので。まあそういうのを壁面のデザインをすると同時にそれらもすべて含んだ壁面ができたらいいなと思って作ってみたんですけど。重ね合わせて行って、機能とそれぞれがどうやって動くかとか、どういうはまり方するのかってのは一応考えなきゃいけなかったんで。全部計算した上でこういう形になったって感じなんですけど。

薄い面を重ね合わせてできたボリューム
重ね合わせるのはすごい好きです。やっぱりボリュームをつけていく方法って色々あると思うんですけど、僕って一番薄い面を重ね合わせてできたボリュームみたいなのがすごい好きで性癖かもしんですけど。この建物自体に収めるものを全て廃材で作り上げることがあったんで、壁、机、椅子、テーブルみんな廃材で作りました。

ジャーマンスープレックス思考を届けたい

(風間)他にも色々こう紹介したい作品とかもありますけど。僕たちなりの方法で社会の何かを使ったり、そこにアイデアを提供したり、場合によっては課題に対してプランだったりを提供できるのかなと思って活動しているので、遠い存在のアーティストというよりは、一緒に何かできるパートナーだったり仲間として捉えてもらえるとすごくありがたいなと思います。

(前田)本当にまだまだ色々たくさんありますので、興味があったらいろいろジャーマンのことについてあの調べていただいて、僕らがどんな奴らなのかなっていうこともっと知っていただければ。何か面白いことできるんじゃないかとかっていうこともなんか含めて、色々皆さんも起草できるんじゃないかなと思います。ジャーマンを知って、大仏を知って、色々知ることで「面白い事ってこういうことなんだ」って気づいていただけたらなって思います。

(風間)今回の大仏を作る目的とか、僕たちのスタンスについていろいろなところで書いたり話したりもしてるんですけど、今なかなかイベントもないし、オリンピックだったり先立つものも見えない中で、あんまり気持ちを高ぶらせる事ってすごく今少ないと思うんですよね。今前田さんの表現ではもう面白いことっていましたけど、やっぱり面白いこと一緒にやれるってすごく気持ちにとってはすごく大切なことだと思います。こういう時だからこそ面白いこと、別に何かこうふざけてるわけではなくて、言い方を変えるとワクワクすることを一緒にやるとかそこに参加するっていうようなことが僕たちは今すごく大事なことだと思ってやっていますし、それを提供できるのが僕たちだろうなという思いで動いている。そういったところで一緒に面白いことやっていきましょうって賛同してくれる方がいたら是非仲間になっていただけたらなと思います。 

今回のアーティスト

前田真治 風間天心

German Suplex Airlinesが手掛ける大仏造立プロジェクトについて

第二回目 大仏造立クラウドファンディングに挑戦中

大仏造立の物語にもっと近くで参加できるクローズドコミュニティ

こちらのクローズドコミュニティ(非公開コミュニティ)では、このプロジェクトにご関心のある方向けに情報発信し、コミュニティ内でつながっていけるようにいたします。ご入会はクラウドファンディングへのご支援、または1000円以上のご支援をいただいた方はどなたでもご参加いただけます。コミュニティはFacebookを利用します。お申し込みはこちらのフォームにてお願いいたします。令和の大仏造立の物語に、一緒に関わってみませんか? なお、いただいた申込金は、大仏造立資金に活用させていただきます。


いただいたサポート金は、大仏造立資金に活用させていただきます。