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どうして僕たちは郡司選手を見に行こうとするのだろうか?

1.2020年冬


 
2019年のドラフト会議で郡司裕也選手が中日ドラゴンズに4位指名されました。彼のことは大学時代に少し見たことがあった程度でどのような選手か詳しくは知りませんでしたが、頭のサイズがかなり大きいというチャームポイントに惹かれ、僕は2020年2月、中日ドラゴンズのキャンプ地沖縄は北谷を訪れました。
 
 実はプロ野球のキャンプをしっかり見るのは初めて、細かく設定されたメニューを中日ドラゴンズの選手たちは一生懸命こなしているように見え、当時ルーキーだった郡司選手は慶應義塾大学時代とは比べ物にならないくらいに必死こいて食らいついていっている様子でした。

 そんな様子を見て、「この先彼は中日ドラゴンズでやっていけるのだろうか?」と少し心配になったことを思い出しました。


2.2020年初夏


 新型コロナウイルスの感染が拡大した6月、3ヶ月遅れてプロ野球は開幕、全ての試合は無観客で行われ、野球ファンはテレビやネットでの観戦を余儀なくされました。そしてたまたま、偶然、奇跡的に見ていたtvkのDeNA対中日戦で、郡司選手がプロ初ヒットを打った場面に遭遇しました。


3.2020年夏


 ようやく有観客となったプロ野球、神宮球場で青いユニフォームを着た郡司選手を見に行きました。この頃には郡司選手は打てるキャッチャーらしいというのと、成績の割には意外と人気がある選手だということが分かってきました。


4.2020年秋


 
9月には中日ドラゴンズの本拠地ナゴヤドームまでわざわざ彼を見に行くようになってました。ハンバーガーとレモンサワーがとても美味しかったです。


5.2022年春


 
月日は流れ、2022年5月、僕はナゴヤ球場で行われる中日vsオリックスのチケットを買っていました。郡司選手の生存確認をするとともに、この年まさかのプロ入りを果たした彼の後輩、渡部遼人選手の様子を見に行くのが目的でした。ナゴヤ球場は行ったことがない球場ということもあり、この試合の観戦をかなり楽しみにしていました。
 が、一部の選手が新型コロナウイルスに感染してしまい、残念ながら中止となりました。

 その頃は「名古屋は新幹線で1時間半もかからないから、また見行けるや」と思っていたのでした。


6.2023年冬


 これまでの生活に戻り始めた今年の2月、プロ野球のキャンプ地へも自由に訪問できる雰囲気になってきました。僕は3年ぶりに中日ドラゴンズのキャンプ地北谷に行こうと計画を立てました。3年前には行くことができなかったアメリカンビレッジやサンセットビーチにも行こうと楽しみにしてました。
 が、郡司選手が参加しているの読谷の方のキャンプでした。まぁ個人的には北谷でも読谷でもどちらでも良かったというか、むしろ行ったことがない読谷平和の森球場を訪れることができたのは良かったです。
 中日ドラゴンズのキャンプは相変わらずハードな印象を受けました。朝から、シートノック→ブルペン→体幹→バッティング練習→バント練習→ロングティー→ファンサービス→ウエイトと休む暇ありません。

 泥だらけ、汗まみれの彼の姿を見て、この努力は報われて欲しいと本当に思いました。


7.2023年春


 
郡司選手が1軍に昇格したというニュースを聞き、神宮球場でのヤクルト戦のチケットを購入しました。これまた、なかなか登板している姿を見ることができていない郡司選手の大学の後輩木澤選手との対戦を見れるのではとワクワクしてました。
 が、チケット購入した翌々日、郡司選手は2軍への降格となってしまいました。なかなかタイミング合いません。ちなみに、この日木澤選手の登板も当然ありませんでした。


8.2023年6月19日


 
この日はJABA北海道大会の観戦で円山球場にいました。第2試合では大学時代に郡司選手とバッテリーを組んでいた東京ガスの髙橋佑樹投手が先発、ちなみに彼のあだ名はボンバーと言って、社会人野球界ではちょっとしたインフルエンサーです。
 そして目の前で髙橋佑樹投手が投げていた時、何気なくスマホを見ていたら、「郡司トレード」のニュースが目に飛び込んできました。そして移籍先はなんと、今僕がいる北海道をホームとする北海道日本ハムファイターズではないですか!
 これは何かの縁かと思いましたが、よく考えたら僕自身、北海道に特に縁はないので、あまり関係ないなと思いました。


9.2023年6月25日


 
郡司選手の移籍が発表されてから6日後、僕は北海道日本ハムファイターズのファームの本拠地、鎌ヶ谷スタジアムにいました。この日は途中からマスクを被り、ヒットを2本も打ちました。
 
ちなみに、
郡司選手がキャッチャーとして試合に出るのを見たのは:2020年9月6日以来、1022日ぶり
郡司選手がヒットを打つのを見たのは:2019年11月20日以来、1313日ぶり(明治神宮大会決勝以来)

ぐらい久しぶりに活躍を見ました。


「どうして僕たちは郡司選手を見に行こうとするのだろうか?」


 
「試合に出そうで出ない、試合に出なそうで出る、打ちそうで打たない、打たなそうで打つ」と上手い具合にファンをかわして行き、つかみどころがないのが郡司選手です。
 ド派手なホームランを打つわけでもないですが、なぜか彼のプレーに期待してしまう不思議さと言うか、よく分からなさがあります。

 そして、タイトルの「どうして僕たちは郡司選手を見に行こうとするのだろうか?」という問いに対しての答えは、「なぜ郡司選手を見に行こうとするのかの答えを求めるため」というのが現時点での僕の答えになります。
 
 
 今日(23年7月4日)、めでたいことにプロ初ホームランを彼は打ちました。このまま上手くは行かないと本人は思ってるでしょうが、僕はこのままずっと上手く行ってほしいとは思ってます。

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