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第5話 ようこそ、農という世界へ

私はド平凡サラリーマン。もうすぐ歴史に名を残す者だ。

兼業農家になると決めたものの、何から着手すべきか分からないので必要な要素を書き出してみた。

農業、農地、農具、先生、仲間、売り先、物流、ドローン、AI、EC、新しいPC、そしてデュアルライフ

私の思い描く兼業農家像は辛く、儲からないものではない。家族と自然の豊かさを身近に感じながら都会の満ち足りたとは違う価値観を育みながら生きることそのものを指す。

都市生活は捨てがたい。便利だ。先端技術は暮らしを確かに豊かにしている。面白いことも多い。

それでも自然や土に根ざした不便な暮らしを欲している私がいる。それはなぜか。環境破壊のような便利さの影に隠れている犠牲に気付いたからか?自粛太りのせいか?ただ単に暇だからか?

それらもあるかもしれないが、一番は便利になればなるほど、慣れれば慣れるほど、自分の価値が失われている気がするからだ。

だから、都市文化自体は完全否定されるべきものではない。田舎の自給自足の暮らしのみが神々しく称賛されるべきものでもない。

必要なのは都市と自然を行き来する生活だ。頼れるものは頼る。リスクヘッジだ。

昨日、興味深い話を聞いた。『農で1200万円!』の著者の西田栄喜さん(通称:源さん)と『ビジネスパーソンの新・兼業農家論』の著者の井本喜久さん(通称:いもっちゃん)のトークショー。

「農業は幸せになるための手段である」「不便・不自由・不親切があると生きていること、幸せを実感できる」「一見すると無駄なことが心地よい」「農は文化的な価値」「テクノロジーの対極」

彼らの言葉は心に沁みた。かっこよかった。

何よりも彼らは自分たちのライフを心から楽しんでいるように見えた。十人十色のライフがあるともいもっちゃんも言っていたが、人生は人それぞれだ。でも他者の価値観はいくら取り入れても良いと思う。イントラパーソナルダイバーシティが大切だと言われている。個人の中に多様性を持つことだ。精神的な豊かさ、暮らしを楽しむには間違いなく必要な要素だと思う。

”都市⇄自然”

このキーワードを深掘りしていきたい。これを実感することで、私のライフの主役は私であることを取り戻し、ライフをリデザインして、心身ともに豊かさで満たしていきたい。ワイフはなんと言うか知らんが。

そのために都市の対極である自然は不便で不自由で不親切な「農」を通じて実感していく。どうやるか。

”コンパクト農ライフ”

いもっちゃんが校長先生をやっているオンライン塾に7月から入ることにした。今までインプットは得意、アウトプットはたいそう不得手な私。アウトプット地獄だという。他者とのコミュニケーションも苦手だ。でも仲間がほしい。同志がほしい。不安もあるが、ワクワクの方が大きかった。楽しみだ。



都会で実践できる農ライフ、読書、ドイツ語、家族などについて「なぜかちょっと気になる」駄文・散文を書いています。お読みいただき、あなたの中に新しい何かが芽生えたら、その芽に水をやるつもりでスキ、コメント、ほんの少しのサポートいただけると嬉しいです。