英語の訳しかた

「英語は文の後ろから訳せ」と言う人がいると聞いた。

それは絶対やめた方がいいと思う。

確かに文の最後から訳していく方が日本語の文章に近くなる。
英検やTOEICなどの試験を受けるときの『テクニック』の一つとしては間違っていない。
だが、それは本当に『よい訳しかた』なのだろうか。

書類を『読む』だけなら、それだけでやっていけるだろう。
しかし『話す』ことを必要とするなら、最後から訳すのは絶対にやめたほうがいい。

『話す』ときには、文の最後から訳すなど不可能だからだ。
(記憶力が特別良くて、人の言ったことを丸々覚えていられるなら別かもしれないが)
できたとしても、確実に会話のテンポが遅れる。

なので、どんな時も文の始めから順番に訳していこう。

英語を日本語に変換するときは、理解したらさっさと次へいこう。
それがどういうことかは、例文を使って説明しよう。

"I was thinking the other day, you know, if you would come with me to the festival. "

下記のように、””内を聞いた瞬間、「」と考えてほしい。
"I was thinking"と聞いたら、「これから話されるのは相手の考えなんだ」と考え、
"the other day"「この間」、
"you know"「ほら」(ただの相槌的なフレーズだ)
"if you would"、「お願いをされるんだ」
"come with me"、「一緒に来てほしいんだ」
"to the festival"「お祭りに」

こんな風に「相手の考えなんだ」と分かったら、そのフレーズを頭に残すのをやめて聞くことに集中してほしい。

相手は私にお祭りに一緒に行ってほしいのだ、と理解し、"Sure, I would love to!" 「もちろん、行くよ!」と返せれば『会話』ができる。

会話において英語をきれいな日本語にする必要などないのだ。

文章を訳して書き出す場合は、この後にきれいな日本語に並べ替えればよいのである。

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