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事業本部のチームビジョンをメンバーがボトムアップで策定 ~「教育事業本部車座」powered by コミュ部~

大学と企業向けにアセスメントや育成サービスを提供するベネッセ i-キャリア(以下、アイキャリア)の教育事業本部では、教育事業本部のビジョン作成とメンバーの理解、浸透を促進することを目的に、「『教育事業本部車座』powered by コミュ部」を実施しました。今回は、コミュ部スピンオフ企画として、メンバー7名のオンライン対談を実施。いまプロジェクトを振り返って感じる思いなどをお話しいただきました。

「『教育事業本部車座』powered by コミュ部」実施に込めた思い

アイキャリアの教育事業本部では、事業部としてのありたい姿を定めるための部門横断での取り組み「『教育事業本部車座』powered by コミュ部」を2023年に実施しました。車座を実施した目的について、教育事業本部長の風間さんは次のように話します。

「別組織だった商品サービス部門と営業部門を2023年に統合したことがきっかけです。それぞれの目標や役割、タスクがある中で何を中心に仕事をするのか、教育事業本部として向かう方向性を一致させたかった。製販一体で顧客への提供価値を高めるためにも、まずはチームビルディングが必要だと考えました。またコロナ禍でも新しいメンバーが増えていましたので、会ったことないよね?ということもありました。チームで仕事をする前提の理解が進むような仕掛けが必要との思いで始めました」(風間さん)

車座を主導するコミュ部メンバーには、各グループから7名をアサイン。実施する取り組みなどについてはコミュ部メンバーを中心に企画、実行したといいます。

「『仲間理解』『顧客理解』『事業理解』をテーマに、共通認識を持つところから始めました。2023年1月から8月に、コミュ部キックオフを含めて全8回実施しましたが、テーマごとにどんな施策を行っていくかは全てコミュ部メンバーが決めていきました。『顧客理解』テーマでは外部ゲストをお招きした講演なども行い、8月の最終回は対面&オンラインのハイブリッドで開催。最終的に教育事業本部のチームビジョンを1枚絵にまとめました」(風間さん)

コミュ部メンバーによるスペシャル対談!

そして今回はスピンオフ企画として、車座を主導したコミュ部メンバーによるオンライン対談を実施。いまプロジェクトを振り返って感じる思いなどをお話ししてもらいました。

【コミュ部メンバー】
(上段左から)増田さん〈大社接続営業部〉※対談ファシリテーター
 西田さん〈大社接続営業部〉、谷さん(商品開発部)
(下段左から)山田さん〈HRS営業部〉、前出さん〈商品開発部〉
 渋谷さん〈商品開発部〉
 Sさん〈商品開発部〉

Q.コミュ部の活動はどうだった?よかったこと、印象に残っていることなど

(増田さん)コミュ部の活動は、みなさんにとってどのようなものでしたか?感じたことや印象に残っていることがあれば教えてください。私は有意義だと思いながらやっていましたが、繁忙期はちょっとしんどかった時もありました(笑)。
 
(山田さん)コミュ部メンバーは自薦ではなく他薦だったので、この場はなんだ?というところから入った感じですね。逆に言えば、このような機会でないと集まらないメンバー。強制的なきっかけをもらったことで、色々な人との接点を持てたことはよかったですね。いまでも困ったらすぐに聞けるという関係性もできました。
 
(前出さん)コミュ部メンバーとして、普段違う仕事をしている人たちと同じことを考える機会をもらえたのはとてもよかったと思います。
 
(谷さん)私はオフィスに行った時に疎外感がなくなったことですね。コミュ部メンバーになったのは入社1年未満のころでした。基本リモートワークだったので、たまにオフィスにいっても誰も知らないし、座る場所もここでいいのかな?という感じだったのですが、コミュ部の活動を通じて名前と顔が一致し、コミュ部メンバーと最近どう?などと話せるようになったことで、チームや組織の一員になれた感覚がありました。コミュ部メンバーとの関係性はもちろんですが、コミュ部の活動を通じて他のチームとの関係性を持つこともできました。名前と顔が一致しただけでも、私は人を相手に仕事をしているという感覚が持てるようになりましたね(笑)。
 
(渋谷さん)谷さんにすごく共感です!私も入社1年未満だったので、本当に同じ気持ちです。私は大阪勤務なので関東メンバーとの交流機会が少なかったのですが、オンラインでも車座を通じて他部署との連携やお話しの機会をいただけてありがたかったです。
 
(西田さん)私は率直に楽しかったです!他部署とつながる機会が得られたことも大きいですし、コミュ部メンバーとして事業部という大きな視点で組織開発を考え、組織を良くするためのディスカッションを重ねることは面白かったですね。目指すべき方向に対して何をするのかを考えること、社内だけでなく社外の方とお話しする機会やつながりが持てたことも楽しかったです。
 
(増田さん)楽しかったけど、答えのないものを考えることは大変でした。西田さんのお話しを聞いていて思ったのは、このコミュ部の活動を通して自分の視野が広がり、視座が一段上がったということです。マネジメントとは違いますが、組織全体のことを考えるきっかけになったと思いますし、主体性や会社への帰属意識も大きくなりましたね。
 
(Sさん)私も組織に対しての視座が上がり、視野も広がりました。当時は、なんとなくもやもやすることやうまくいかないことを、自分ができるレベルで改善はできるけど、それより先には進まず息詰まることが続いていた時期でした。いま振り返ると、自分から何かしようとうまく踏み出せず、他責だったなと思います。コミュ部での経験を通じて、1つ解消できたのがすごく大きかったですね。

Q.コミュ部の活動を通じての気づきや、行動や気持ちの変化はあったか

(谷さん)参加前は他部署が何をしているかわからなかったのですが、みんなそれぞれ大変そうということが理解できたことによって、声かけの一言も変わりましたね。コミュニケーションのちょっとしたことが変わってきたように思います。
 
(西田さん)組織の中身などを知った気になっていたけど「全然知らなかった」ということに気づきました。このコミュ部の活動を通じて、「知った気になるのはやめよう」というマインドを持つようになりました。
 
(増田さん)私も車座にゲストとして来ていただいた学生や大学職員、企業の人事担当者などのお話しを聞いて、わかっているつもりになっていたことに気づかされました。いま振り返ると、多くの気づきを与えられた活動だったなと思いますね。
 
(山田さん)営業組織にいるとイベントを主催側でやることはあまりないので、企画して運用実行することの大変さを経験することで、やってくれる人への感謝の気持ちが生まれました。

Q.コミュ部メンバーとして参加することの醍醐味とは 

(増田さん)私はコミュ部メンバーとしての参加の醍醐味は、通常業務ではできないことに関われることだと思っています。自分のスキルや経験につながるし、他者への感謝の気持ちが持てるようになりますね。みなさん、どんな人にコミュ部メンバーとして関わってもらえるとよさそうだと思いますか?
 
(山田さん)一番こういう活動に興味がない人がやってみるのもよいかもしれません。
 
(増田さん)自薦より他薦がよさそう?
 
(山田さん)当事者になることが、一番インパクトがあると思うし、大変な面を知ることもできる。興味のない人は自分から積極的に関わりにいかないのでよいきっかけになると思います。
 
(増田さん)なるほど!他に意見がある人がいればぜひ。
 
(Sさん)全員後ろ向きでもプロジェクトは進まないと思うので、チームの中でひっぱる存在は必要ですね。
 
(増田さん)確かに!私たちも風間さん以外のリーダーがいるわけではなかったので、誰がボール持つかについては、最初は探り合いの部分がありましたよね(笑)。
 
(山田さん)最初はここがどんな場所なのかということについてメンバー内でも認識が合っておらず、やりながら目指していることを少しずつ実感している感じだったように思います。最初の走り出しはふわふわしていたけど、経験を積む中で、風間さんやメンバーの思いを汲み取ることもできるようになった。走り出しの最初の強いリーダーシップはやはり必須だったと思います。
 
(前出さん)私は、リーダーは決めなくてもよいのではと思っています。確かに最初は周りの様子見という時期もありましたが、コミュ部メンバーはみんな大人で責任感があるので、適材適所での声の掛け合いが自然と生まれ、ゴールまでたどりつくことができたと思っています。お互いの仕事の忙しさなどを察してのフォローなどもありましたよね。

Q.自分たちがすごいことをやっている意識や実感はあったか

(増田さん)車座はテーマも多くて長丁場。私は、教育事業本部外からも「すごいことやっているんだね!」という声をもらうこともあったのですが、実際みなさんは、自分たちがすごいことをやっている実感などありましたか?
 
(西田さん)すごいことだとは思っておらず、楽しくやっていましたね。ビジョンを策定しますと聞いた時に、これまでは上層部が決めて、それを浸透させるための仕組みをメンバーが考えることが多かったのですが、メンバーが考えボトムアップしていくというのはすごい経験だったと思っています。
 
(渋谷さん)前職では策定されたミッションが上から降りてくるという環境にいたので、最初は他のメンバーから意見を引き出して取りまとめて形にしていくことに対して、不安やできるかなという思いがありました。私は他のコミュ部メンバーに頑張ってついていくという感じでした。でもこれらの過程を通じて、他では得難い経験ができ、多くの学びもありました。
 
(Sさん)こんなに大変なことになるとは思っていなかったし、やっている最中もすごいことをやっている実感もなかった。8月の対面開催で部門メンバーが集まった時、最後に一枚絵が完成した時は、大きなことをやっていたと実感しました。

Q.車座に参加した部門メンバーからの声や感想などはあったか

(Sさん)8月の対面開催は、楽しかった!という反応が多かったですね。大変だったねというねぎらいの言葉と一緒に(笑)。
 
(前出さん)いつこんな準備していたの?という声も多かったですね。毎回車座アンケートをとっていましたが、貴重な機会をありがとうという声もある一方で、毎回拘束されるのはつらいという声もありました。全員の意識をそろえる難しさも感じましたが、今後よりよい運営にするための課題提起と前向きに捉えています。

Q.最後に伝えたいことがあればぜひ!

(増田さん)私はアイキャリアが5社目になるのですが、事業本部のミッションをボトムアップで考えられる機会は初めてで、純粋によい組織だと思いました。この活動を通じて会社に対する愛着も増えたと思います。
 
(谷さん)教育事業本部とはいえ出身はさまざまです。自分はどんな価値を発揮できるのかを考えた時に、組織として目指したいことの共通認識を持っていないとばらばらになってしまいます。これを風間さんは「北極星」と呼んでいますが、それをみんなでつくれたことは1つの大きな成果だったと思います。そのベースとして、隣の人を知らないと会話も始まらないし、心理的安全性も生まれない。車座を通じてそれらをつくっていく仕掛けや土壌ができてきたと思っています。

事業本部メンバー全員で策定した「教育事業本部のチームビジョン」
土台に位置づく4つのチームビジョンが実践・浸透していくことで、
新しいチャレンジがうまれ、目指したい世界に近づく

※掲載内容は取材時点(2024年3月)のものです

取材、文:ベネッセ i-キャリア note編集部

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