ヲタクがリベンジ果たしてイベント入場権を得た話(小型特殊免許を取得しました)


ボンジュール。

なんかヲタイベントやライブも選民化? がすすんでいますね。
ここ数年でライブやイベント参加には入場時に顔写真付きの身分証が必須となるものが増えてきました。
私が最初にその手の情報を得たのは、確か2年くらい前のももクロヲタの話だったと思います。

私はハロヲタで、それまで住基カードでイベントに参加していましたが、住基カードはすでに廃止が決まっていて、次の更新年が来ても更新ができなくなる=身分証無くなる ので、なんとなくどうするべかなーと思っていました。
過去にも身分証として運転免許を取ろうと思ったことがありますが、自分に運転のセンスもあると思えなかったので、実技のある免許取得を諦めていました。
それから、事故を起こした車の助手席に乗っていたことがあります。
ラッキーなことに無傷でしたが、もしガードレールが無かったら川に落ちて死んでいたかもしれない事故でした。
そんな目に遭ったから、「おらぁぜってぇ免許取らねー!」ってなっちゃったんです。
パスポートは海外旅行の時に取得して持っていましたが、とっくに失効しています。

2年前ならハロプロ系イベントではまだパスポートや年金手帳、身体/精神障害者手帳といった「身分証として“認められる”もの」の選択肢が複数残っていたと思うのですが、去年からかな、身分証として“認められる”ものの種類がガクンと減りました。
2018年現在では運転免許証・住民基本台帳カード・パスポート・学生証です。
(エグゼクティブパスも可能ですが、特殊なので除外)
マイナンバーカードは使えません。

理由を邪推するとキリがないのですが、とにかく「住基カードが期限切れで使えなくなるから、身分証として運転免許証を取得する」目的で、「小型特殊免許を取得した」ので、この体験談を書きました。


で、どうして身分証に試験のいらないパスポートじゃなくて小型特殊免許(小特)を選んだのか?

携帯性の違い
 パスポート→免許証よりでかい
 小特→運転免許証なので財布に入るサイズ
発行までかかる時間の違い
 パスポート→6日かかる
 小特→試験に合格すればその日に発行される 実技試験がない
発行にかかる費用の違い
 パスポート→11,000円
 小特→一発合格なら学科試験代と発行手数料の合計で3,550円
信用性の違い
 未だに抜けない「運転免許持ってれば“日本では”一人前」思想 正直不満

私は上記のような理由でした。ご参考までに。
これを読んでパスポートを選ぶ方もおられるかもしれませんね。
また、「原付免許の方がなにかと良いんじゃね?」とのご意見もあるかと思いますが、ここは北海道。冬に原付を運転する=死を意味します。ガチで。
11月に入ったら技能講習も受けさせてもらえなくなりますし。
死ぬから。


受験に必要なもの

絶対に必要なものは以下の通りです。

・住民票(必ず本籍地が記載されており、6ヶ月以内に発行されたもの)
・本人確認書類(保険証、住基カード等)
・3cm×2.4cmの顔写真で、無帽・正面・無背景のもの
・試験料 1,500円
・免許証発行手数料 2,050円

また、自治体によっては

・印鑑
・筆記用具


も必要なところがあります。(札幌は印鑑も必要でした)
受験前に試験場のwebサイト等で確認してくださいね。


小特免許の教本は無いので、「原付の教本」を買う

小型特殊免許は魚市場なんかで見かけるターレットトラック、畑で使う農耕トラクターや、雪国では小型除雪機(これは予め普通車か軽自動車の運転経験が2年以上必要です)を運転できるようになる免許です。
知名度は運転免許界では最弱。なぜなら、普通免許を持っていれば上記のものを運転できてしまうから。
しかしながら、小型特殊免許証もれっきとした「都道府県公安委員会が交付する運転免許の資格証書」です。
体裁も普通免許と全く同じですし、イベント入場時の身分証としてちゃんと使えます。

でも本屋さんには教本は売ってません。ネット通販にもありません。
試験内容は原付のものとほぼ同じなので、出版社もわざわざ作ってないようです。
学科試験では小型特殊自動車の性能を把握した上で、原付の問題を解くことになります。

<小型特殊自動車>

全長 4.7m以下
全幅 1.7m以下
全高 2.0m以下
ヘッドガード等の高さ 2.8m以下でヘッドガード等を除いた部分が2.0m以下
最高速度 15km/h以下
総排気量 制限なし
定員 1人(ただし、2人乗りができる場合に限り2人まで可)
最大積載量 500kg
牽引可能台数 1台まで
強制保険(自賠責) 必須加入(ただし、農耕作業用は不要)
車検 不要

という訳で、もし試験対策に教本を買うなら、原付免許のものを買ってくださいね。私は「時間がない人向け」の教本(古本)を買いました。
そしてできれば、著者の違う本をそれぞれ1冊ずつ、合計2冊あると良いと思います。
1冊だけ頭に詰め込んでも、同じ本の模擬テストで満点を取る頃には、その人の文章の癖が頭に入ってしまい、脊髄反射で問題を解くようになっている可能性があります。
それだと試験本番で文体の違うひっかけ問題に悩むかもしれません。
なので、「別の人が作った問題」を積極的に解いてみると、対策として良いのではないでしょうか。
2冊買うのはちょっと……というのなら(私も1冊しか買ってないし)、原付試験のスマホアプリがあるようです。
私はwebでゲンチャレ、他に「過去問」で検索して出てきた問題を片っ端からやってました。
「答えが同じでも出題文が違うもの」をたくさん解いて、文章表現に注意して臨んでください。

と、結構具体的に書きましたが、実は寝不足でひっかけ問題に引っかかったのか、1点足りなくて一度不合格を食らったんですよ😂
終わった後に問題を思い出せないくらいひどい状態で受けてしまったので、一番大事なのはやっぱり睡眠時間ですね……

あとこれここまで読んでくれたお礼にこっそり教えるけど、2回目受けたら試験問題がすこし易しくなってたよ。
つまり、学科試験は毎回違う内容が出題されるということで、その意味でお金を無駄にしないためにも学科試験の舐めプはやめた方がいいです。


動揺しないで

ここからは試験会場の雰囲気について。
私は北海道札幌市在住なので「札幌運転免許試験場」が会場でした。
農業王国なので小特だけ取る人他にもいるかなーなんて思っていましたが、先達の例に漏れず、小特を受けたのは私一人でした。

なのにここ(試験場)に用がある人って、なまら多いんだわ。

開く前から行列ができてたんだもの。
まずそこでびっくりしたでしょ。で中入ったら職員がどっかの窓口に半強制的に誘導して、だいたいの人がそっちに行くのよ。意味わかんなくて流れについてっちゃったんだけど、だんだん様子が違うってわかってきてさ。
並ぶ人はほとんどが最初から手に書類を持ってたの。
私は何も持ってない状態だったからさ、まずなにか書かないと駄目なんでないかなと思って、列から抜け出してとりあえずペンが立ててある筆記台に行ってみたのさ。

そこに「運転免許申請書」というのがあったので、これだと思い記入しました。
そして、最初に流されて列に並んでしまった証紙売場へ戻ります。
窓口で申請書を渡しながら「収入印紙1,500円分ください」と言おうとしたら「小特ね? 1,500円です」と先に言われてしまいました。
窓口は常に行列ができていて、急いでいるからこういうものなんだな、と思いました。だから動揺しないで。
1,000円と500円の2枚を購入し、筆記台のスポンジの水で証紙を濡らして(合格後に知ったのですが、このスポンジの水以外で貼ってはいけない暗黙のルールがありました)申請書に貼って割印を押します。
続いて同じ階にある視力検査コーナーで検査を受け、合格の判子をもらったら、今度は2階の受付へ。
「小型特殊免許を取りたいのですが」と話すと「あちらへどうぞ」としかるべき場所を教えてくれました。
そこで申請書・住民票・顔写真・本人確認書類を提出して受験票を作ってもらいます。私の場合、小特を受けることに関して驚かれたり、質問はされませんでした。でも、されても動揺しないで。

受験票をもらったら先程質問した方の受付へ誘導されます。他の受験者が行列を作っているので、最後尾に並んで待ちました。
受付を済ませたら、試験室に入ってもらった受験番号のステッカーが貼ってある席を確認、及び着席して、時間まで自習。

小型特殊免許の学科試験は、30分間で50点満点中45点取れば合格です。
合格発表は試験場によって様々な形で発表されるようです。
私は1階のモニタで受験番号を確認しました。合格時の点数は教えてくれませんでした。

かくして私は、イベント入場権こと運転免許証を手に入れたのです。
とはいえ、今後の人生で「本人確認証」として免許証を出す機会はたくさんあるはず。
元号が変わる来年まで待とうかとも思ったのですが、9月の地震以降、心配事はなるべく無くして来年に持ち越さないようにしたかったので、すぐ取得できて良かったと思っています。

この記事が皆さん(主にヲタク)のお役に立てましたら幸いです。
推しの笑顔を見るために。

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