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学園アイドルマスターの楽曲が、めちゃくちゃ良い

学マスのリリースが迫る中、公開されたソロ曲を延々とリピートする日々を過ごしている。

とにかく、ソロ曲のクオリティがものすごく高い。
かっこいいもかわいいも美しいも感動も1級品な上に、それぞれのアイドルの個性が光っている。

そして何よりも歌詞が良い。
それぞれのアイドルの過去や苦悩が垣間見え、まだリリース前なのに彼女達にとても感情移入してしまうのだ。
また、アイドル達がとても感情を込めた歌い方をしているので、尚更、聞いていると心を揺さぶられる。

こうした歌詞や歌い方のおかげで彼女達のことを全く知らない今でも感動できるし、知らない今だからこそ、歌詞に散りばめられた過去を想像して楽しむこともできる。
こうしてサービス開始前だからこそできる特別な楽しみ方を新しく提供してくれたことが嬉しい。
リリースももう間近になってきたので、今のうちに楽曲だけ聞いた上での感想を書き留めておく。

Fighting My Way/花海咲季

かっこいい。ひたすらにかっこいい。
これまでのアイマスの信号機の赤って、赤というよりもピンクな雰囲気の柔らかい子が多かったけれど、この子は"情熱に溢れた真紅"の印象。
既存キャラの桐生つかさちゃんや有栖川夏葉さんのようなストイックなキャラクターも感じられる。

花が咲く時が来たんだ

Fighting My Way

初手で歌詞に名前が入っているのがとても良い。

ねぇ 蹴落とすため 戦う訳ではないの

Fighting My Way

『Fighting My Way』というタイトルのように、彼女はひたすらに自分の道を進み続けてきたんだろう。
誰かと比較するのではなく、自分の信念にならって進んでいく気高さやひたむきさ。

もう自分以外
自分に勝てない

Fighting My Way

彼女の立つ土俵には自分自身しか立っていない。

紹介文に『幼少時から物覚えが良く、なにをやらせても上手にこなす神童だった。』とあるが、天才というよりはひたすら自分と向き合い、努力をし続けて勝利を手に入れ続けてきたのではないだろうか。
妹がいるらしいが、きっと妹こそ真の天才であり、咲季ちゃんはその妹に努力で食らいつく秀才ではないか、という予想をしている。

Luna say maybe/月村手毬

歌声の持つパワーがすさまじい。ワンフレーズを歌われる度に胸の奥がぎゅっとなった。
息継ぎの仕方や大きく聞こえるしゃくりも、きっとこの曲のメロディのひとつなんだろう。
彼女の口から放たれる音にただただ圧倒されるばかり。

分かってる、分かってる、解ってる…わかってるよ!

Luna say maybe

叫ぶように歌うこのフレーズが印象的だった。
歌詞の句読点や、同じ"わかってる"でも異なる文字で表現しているところから、彼女の心の揺らぎを感じる。
また、紹介文に『嫌いな自分と決別し、自分自身を好きでいるために、トップアイドルを目指している。』
とあるように、歌詞にも自分自身を愛することに悩んでいる様子が表れている。
ひたすらに悩み、足掻いてきた手毬さんのこれまでの人生が察せられる曲だ。

しかし、曲の終盤、ファンファーレのようなメロディが加わり、更に手拍子が加わる。そこからは雲の隙間から日光が刺してきた空のような、晴れやかな印象に変わる。
プロデューサーと出会い、紆余曲折を経て、彼女の中に降る雨が止んだのだろう。

この曲を聞き終わったあと、達成感というか、まるで映画をひとつ見終わったような大きな感動をおぼえた。1曲に込められているストーリーが膨大。
4分26秒に詰め込まれたたくさんの言葉、全力で駆け抜けていくような曲調。そして感情がびしばしと伝わってくる歌声。
手毬さんが一体どれほどの悩みや葛藤を抱えて歩んできたのか存分に伝わってくる曲だと思った。
これまでのPVを見る限りだとクールな印象を抱いていたけれど、この曲を聴いてからメラメラと燃える青い炎のようなイメージに変わった。

この曲の背負う感動やパワーは本当に凄い。繰り返し聞いている。

世界一可愛い私/藤田ことね

こういう可愛いに全振りな王道の曲が大好き。ことねちゃんのPVが公開された時点でもうこの曲が好きだった。

HoneyWorksがめきめき勢いを帯びてきた時代に青春を過ごしたのでこの曲調がやたらとこの身に馴染む。どこか懐かしい心地さえした。

生き甲斐にしちゃってもいいのよ

世界一可愛い私

よそ見はダメ!OK?

世界一可愛い私

この自信に満ち溢れた歌詞。このアイドルをとことん信仰することができるんだ、という信頼が芽生える。
アイドルに向けて『可愛い!』ってコールできるのも最高。

しかし、自信満々な歌詞に対して、自信が無い様子が伺える言葉も登場している。

生きててよかったって思った

世界一可愛い私

間違うの怖くなるけど
できるできるできるできる

世界一可愛い私

ここに藤田ことねちゃんの素の姿が顔を覗かせている。
紹介文にも『成績が悪く自己評価が低い』という記載があるように、彼女はどうやら自分に自信がないようだ。
お金を稼ぐことを目指してる辺り、家庭環境に何かしら問題があって、アルバイトのために練習をする時間が取れず、成績が悪いのではないだろうか。
自己評価の低さも恐らく家庭環境に起因すると考えられる。

この不安な様子の歌詞を踏まえると、彼女の歌う自信が、アイドルの活動を経て徐々に獲得されたものなのだと察せられる。
すると、彼女をこれからも幸せにしたい、支えてあげたい!という気持ちがこちらに芽生えてくる。そして、ことねちゃんを支えられるように、さらに力強く『可愛い!』と声をあげたくなるのだ。

藤田ことねちゃんを"応援したい"という気持ちを刺激してくる曲だと思った。

clumsy trick/姫崎莉波

魔性。間違いなく人を狂わせる女。

先に公開されていたPVで『よくできました♡』と観客に微笑むのを見て脳汁がダバダバ噴き出してしまった。世界が莉波に狂う!

そしてこの曲が莉波の魅力を更に高めていて凄い。莉波の勢いが止まらない。
不安定なリズムに乗せて届く甘い声が催眠術のように人を惑わす。

はみ出したい ん〜変われないの
自由型のいい子は好き放題
その塩梅 も〜わからないの
優しいふりしてただ焦ってる

clumsy trick

この『ん〜』や『も〜』の歌い方が堪らない。愛らしさが滲み出ている。このにゅるにゅるの伸ばし棒までを含めて歌詞にしているところも凄い。

1番の歌詞は余裕のある女性の様子が書かれているが、2番になると一転し、恋愛に四苦八苦している可愛らしい女の子の色が見える。
姫崎莉波さんはお姉さんだけではなく可愛い女の子にもなれるのだ。
紹介文曰く、過去に妹キャラとして活動していたがあまり振るわなかった経験があるらしい。こうした以前まで蓄積されていた可愛らしさまでもこの曲には詰まっている。
こうして過去の苦悩を魅力の一つとして表現しているところが素敵!

姫崎莉波さんはお姉さんの大人っぽさと少女のような可愛らしさが共存していて女性の持つあらゆる魅力を網羅したような人。
自分の魅せ方が一曲目でもう既に完成されているところが凄い。
もう既にこの人のファン。

Tame-Lie-One-Step/紫雲清夏

歌詞が薄暗い。

アイドル活動にあまりやる気のないところだったり普段は明るいギャルだったりする点から、あまり過去は明かしたくないタイプなのかと思っていた。
こうして自己開示をすることが、もしかしたら清夏ちゃんが1歩を踏み出すために必要なことだったのかもしれない。
また堂々と歌い上げることで過去を振り切ろうとする決意も感じられる。

タイトルの『Tame-Lie-One-Step』。
『Tame Lie』 で『飼い慣らされた嘘』という意味になるけれど、この嘘がいったいどこに向いているものなのかもとても気になる。
"練習をサボっている自分"は"本気になっても報われないのが怖くて、努力していることから逃げている自分"についた嘘、という意味なのか。
それとも将来を掴むために嘘をついていくのか。
今後わかるであろう謎が残されているのが面白い。

また、曲中では

ためらい One Step

Tame-Lie-One-Step

という表記になっている。
不安を抱えながら歩く、震えながらの1歩。
そして、音で聞くと『ためらいは捨て』ともとれる。
これは躊躇いを捨てるための1歩でもあるのだろう。

過去の経験から身についてしまった躊躇いを捨て、新たな1歩を踏み出す。今やっとスタート地点に立つ。
1曲目にぴったりな曲だと思った。

大事なのは 浮いた踵 隙間
埋めていくことでしょ?

Tame-Lie-One-Step

ここ、バレエをしていた過去をさりげなく匂わせるオシャレな表現で素敵だと思う。

光景/篠澤広

初めて聞いた時、すごい曲が来たな………………………………という感想を抱いた。
これまで触れてこなかった曲。ひたすら圧倒されるのみ。

私はいつも歌詞に注目して曲を聞いているけれど、この曲はメロディの方に意識が向く。
言葉以上にメロディの情報量が多く、多くを語らずに存在そのもので自己を表現しているところが天才の在り方、という感じがする。

アイドルの曲を聞くと大体その子がレコーディングに励む様子を想像することができるけど、篠澤広さんに関してはその姿が全く想像できない。
曲に合わせて歌う、というよりも、この子がメロディを連れてきている感じがするのだ。
そして、その音楽の多幸感から、アイドルの道を選んだ喜びがいっぱい伝わってくる。
穏やかな気持ちになれる曲だと思った。

白線/葛城リーリヤ

あどけない姿が眩しい。
高音でぷるぷると震えるビブラート。軽快なリズムに置いていかれないようにがむしゃらに走っているような、不安定さや必死さ。
あまりに初々しくて、聞いてるとつい、頑張れ……と言いたくなってしまう。
そして、懐かしいアニソンのような親しみやすい曲調がよりリーリヤを応援したい!という気持ちを駆り立ててくるのだ。

もっと 高く高く高く飛んでいける!

白線

高く、高く、高く、と繰り返す精一杯な声から、リーリヤの努力家なところやひたむきな姿勢、夢を追う力強さが感じられる。
いつかリーリヤが成長して、この曲をもっと上手に歌いこなしている姿を見たら泣いてしまうだろうな。
時が経てば経つほど泣ける曲になる予感がする。
『これから』が楽しみになる、1曲目にぴったりな曲だと思った。

Wonder Scale/倉本千奈

この子、アイドルになれて本当に嬉しいんだな……と聞いていて幸せな気持ちになった。歌声から、メロディから、喜びが溢れている。

あのね… 深い森に射す陽のような
希望になれたらいいな いつか

Wonder Scale

冒頭のこの歌詞。一番最初になりたい姿を歌う前向きな姿勢が素敵。

生まれた日の産声に負けない

Wonder Scale

この歌詞に感動してびっくりしてる。言葉の選び方がすごい。千奈ちゃんの純粋な心や強さがこの一言で表れている。

千奈ちゃんは成績が最下位だったらしいけれど、それでもこんなに明るく、のびのびと歌っていて、とても輝いている。
『応援したくなる』というよりも、『元気を貰える』子だと思った。
この曲もいつか泣き曲になる予感。

Fluorite/有村麻央

この曲を聞いて、私は多分この子のプロデューサーになるんだな、と思った。

『自分らしさ』に悩む人が、自分だけの色を纏って、輝いていく。

この曲にそんな物語を感じとった。

理想とは違う現実 濁り出して

Fluorite

きっと有村麻央さんは理想に届かない自分が嫌になって、愛せなくなって、自分の持つ輝きを濁らせて、暗闇で覆ってしまったのだろう。

自分らしいニュアンスで 開けてく世界はきっと
誰にも似てない 渡さない
オンリーワンで輝いて

Fluorite

やがて有村麻央さんが自分の持つ魅力に気づいて、受け入れて、愛することができるようになったときに、彼女の世界は新たに開かれていくのだろう。

ひとは誰もみな おんなじではないから
正解かどうかは君が決めていいんだ

Fluorite

例え理想の道を逸れたとしても、それが失敗という訳では無いし、そもそも有村麻央さんの『正解』は有村麻央さん自身が歩いた道だけ。
"理想に届かなかった"自分だったとしても、世界から見れば、それが"有村麻央らしい"美しい光なのだ。

君だけのイメージで 広がる景色はずっと
遠くの果てまで続くよ
形作るfuture

Fluorite

自己を肯定し愛した上で、有村麻央さんは彼女らしい、彼女だけの結晶を纏い、輝きを放ちながら、彼女にしか進めない道を歩んでいく。

私は有村麻央さんに自分の持つ輝きを愛して欲しいし、その上で自分の理想を追うことも諦めないで欲しい。持ち前のかわいさも憧れのかっこいいも兼ね備える、唯一無二の輝きを持つアイドルになって欲しい。

フローライト。蛍石。紫外線を当てると綺麗に光る石。プロデューサーが、私が、彼女を光らせる紫外線になるのだ。

彼女が彼女を愛せるように、そして彼女の理想も叶えられるように、彼女が笑顔で目一杯輝けるように、私はこの子を支えていきたい。
有村麻央さん、よろしくおねがいします。

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