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北村想楽という在り方

ファンコンの円盤が発売されたようなので、これを機にずっと長いこと書き溜めていた北村想楽くんへの想いの一部を記していく。
私はペンギンイベのストーリーから北村想楽くんに夢中になったので、アンサーとなるような『you're』、そしてファンコンのストーリーはかけがえの無い大切なものになりました。

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揺るがない自分を貫くための進化を遂げた北村想楽


このストーリーは、北村想楽の成長の姿を書きながらも、彼の人間味を色濃く映し出し、その上で『北村想楽という生き方とは?』という問いへのアンサーを見つけた話だと思う。

成長した姿

まず印象的だったのが、これまでの北村想楽では"できなかったこと"を実行できるようになっている点だ。

・先輩としての"助言"ができるようになる

かつては周囲に馴染めるよう、あえて当たり障りのない態度をとるようにしていた北村想楽くんが、クラファに鋭い言葉を放っていた。

それも過去の経験から自分の言葉を受け入れてくれる人がいることを知ることができたからなんだと思う。

また、タイムプリディクションで雨彦の本心を探ったりする等、思いを率直に話す様子が増えてきている。

これまでの想楽くんの中で『本心を伝えること』と『誰かを傷つけてしまうこと』がイコールで結びついていたのが、『自分の言葉で誰かを支えたり導くことができる』という認識に変わっていっているのだろう。

・他人に自分の悩みを打ち明けたり、頼れるようになる

北村想楽くんは、本来、あまり人に頼ったりすることが好きでは無い人物だった。

人との繋がりを『しがらみ』と表現する上に、『面倒くさい』とまで言う。相当に人付き合いを苦手だと捉えてるのが伺える。


そんな彼が、雨彦やクリスさん、プロデューサーといった信頼のできる人達に、頼ってくれるようになったのだ。

それはきっと、Legendersとして活動する時間が増え徐々にお互いを理解し、また、ブライダルやタイムプリディクションや七夕などでクリスさんや雨彦が自分に信頼を寄せられた経験などから、彼らを大切な仲間として認識するようになったのだろう。
想楽くんの持つ人付き合いの煩わしさを雨彦やクリスさんへの信頼が上回ったのだ。

想楽くんの中でLegendersやプロデューサーがありのままの自分を受け入れてくれる場所だと彼自身が認知してくれていること何よりも喜ばしいことだと思う。
それが北村想楽くんの探した『そこにいるだけで、自分でいい場所』なのだから。

・ 改めて、『ありのままの自分』を表現する覚悟を決める

ペンギンイベから抱えてきた悩みをLegendersやプロデューサーに打ち明けた結果、彼らの協力のもとで『ありのままの自分』を表現し振る舞った北村想楽くん。
協力があったとはいえ、きっと、大きな覚悟がいる行為だったのだと思う。

彼はもともと自分のような性格は人から嫌われやすいこともよく知っていたし、傷つきたくないあまりに自分を偽るようなことまでしていた、繊細な人だ。
そしてアイドルの道に進んでからもLegendersの2人に悪影響が及ぼされないか心配していたような、思慮深い人だ。
こんな北村想楽くんが恐れを抱かなかったわけがないと思う。
それでも勇気を出して、その素顔を見せてくれた。
私はこの勇敢さに感謝と敬意を抱いている。

北村想楽くんの人間らしさ

ファンコンのストーリーは北村想楽くんの成長だけでなく、彼のもつ生々しい人間らしさがありありと描かれていた点においても、非常に魅力的だった。
ある意味では欠点とも捉えられてしまう性質であるが、それも十分な魅力なのだ。短所と長所は紙一重。

・自分の姿が重なる相手にはついつい口が強くなってしまう

彼は自分が重なって見える相手に対してそこそこ強い言葉を投げかけるたちがある。

今回のストーリーでも、C.FIRSTに本心を打ち明けられない自分の姿を感じ取り、鋭く指摘する姿が見られた。
そしてその後、

そこに自分の姿が重なっていたことに気づいている。

これには、北村想楽くんの自己肯定感があまり高くないことが関係しているように思える。彼は人の顔色を伺い、本音を隠し、世間体に馴染むように外面を偽る自分の生き方が嫌いだ。だから自分の近しい存在を目の当たりにすると、どうしても拒絶したくなり、諌めたくなるのだろう。実際に彼がアイドルを目指した理由も、自分自身への拒絶であるのだから。

・過去の自分の発言を引き摺ってしまう性質

(この言葉、北村想楽くんの人間性が詰まっているとても秀逸なセリフだと思う。)

これは、自分に向けられた言葉でもあったからだろうし、他人に対して鋭い言葉を放ったことへの一種の罪悪感もあるのだろう。

北村想楽くんの罪悪感を拭いきれない性質は、かつて仲違いしてしまった友達との一件を語る姿からも明らかだ。

想楽くんは自分の剥き出しの言葉が人を傷つけてしまう恐れがあることを十分に理解している。だからこそ、そんな自分は世間で上手くやって行くためには嘘をついて周りに合わせなければならない、と考えたのだ。
人を傷つけてしまうし、そんな自分は拒絶されてしまう。人に嫌われるのが怖い。
でも本心を隠して生き続けるのは苦しい。
こんな矛盾した気持ちにずっとずっと悩まされ続けている。

こんなリアリティのある人間らしい感情を抱えているのが北村想楽くんの大きな魅力だと、私は思う。
そして何よりも、こうした性質を長所として人に愛されるための道を北村想楽くんが望んだからこそ、私は『愛しい』と声を大きくして言いたい。君のこういうところが本当に大好きだよ。

ペンギンイベからの悩みを経て、辿り着いた答え

想楽くんが再び自身の悩みと向き合うことになったペンギンイベ。


 
・自分はありのままの自分として振舞っていたはずなのに、いつのまにか他人が求める姿を演じるようになってしまったのでは?(以前の自分と結局は同じ道を歩んでしまっている)

・結局、自分らしさ、ってなんだろう?
⇒未だにその答えを得られてないことへの落胆

・本来の自分とは離れたイメージがついてしまっている以上、この先も偽りの姿を貼り付けなければならない、そんな未来への失望


などなど、北村想楽くんはたくさん、たくさん、悩んだことだろう。

想楽くんは真面目にひたむきにアイドルの活動を頑張ってきたと言うのに、それでも彼の求めたものは手に入っていない。それに気づいてしまった瞬間、途方もない苦しみが彼を襲ったのだと思う。

頭を悩ませた果てに、彼は信頼出来る仲間であるLegendersの2人とプロデューサーに相談をする。
この『自分の思いを打ち明ける』という行動も、想楽くんにとっては相当な覚悟が必要な行動だったと思うが、それも前述のようにLegendersの2人と育んだ信頼が背中を押したのだろう。
そして、そこで、やっと、
『北村想楽が自分らしく振る舞えるための場所を、雨彦とクリスさん(&プロデューサー)が作っていく』
という答えを得ることができた。

つまり、北村想楽くんは、
『自分が"北村想楽らしい"と思える姿を、その"北村想楽らしさ"を受け入れてくれる人達の支えの中で、積極的に表現していく』、そんな『勇気』を手に入れたのだ。 

Flowing Freedomの最後に『僕も僕を識らなきゃね』という歌詞がある。
この言葉より、北村想楽くんは"自分らしく"という言葉を使いながらも、本当の自分らしさというのをあまり深くは認識していなかったのだと思われる。
それはきっと、彼が幼い頃から空気を読む力、他人の求めているものを察する能力が高いことに起因してるのだろう。そうして『相手の求める姿』応え、自分の形を変化させながら生きていたのだと察せられる。
(※乗馬イベやブライダルイベでもクライアントが求める声を聞いて振る舞いを変えようとしたり、『アイドルらしい』表情を見せるために作り笑いをしていた。)

故に、これまでの北村想楽は"他人に合わせて形を変える"アイドルでもあったのだ。

そんな北村想楽くんは、アイドルをしていく中で得た経験や、ファンからの声を聞いて、自分の姿をだんだんと識った。
そしてペンギンイベで感じた矛盾をきっかけに、今度は『見せたい自分』の姿を識ったのだ。

北村想楽は、これから『見せたい自分』を表現し、愛してもらうために、"自分"を主体にして振舞おうとしている。

ファンコンのストーリーは、彼の新たな決意と覚悟の物語だ。

『you're』の歌詞

北村想楽くんが、なぜタイトルに『you』という客体を入れたのか。

僕が僕のまま日々を歩くのは思うより難しい
僕らしく生きるには 君の覚悟も必要だってわかってる?
Are U ready?

you're

だけど僕ひとりでは叶わないから みんな、覚悟決めてね?

you're


きっと、北村想楽くんは、
 『自分という存在は、自分一人だけでなく、他人がいるからこそ、作り上げられるもの
ということをアイドルとして過ごす日々の中で知り、
故に、
"自分らしさ"を表現していく自分のことを、どうかあなたたちにも受け入れて、愛して欲しい。僕の居場所を作って欲しい。そうして自分は、真の意味で自分らしく生きていきたい。
このようなメッセージを込めて、『あなたたち/you're』という言葉を選んだのだろう。


私はこんな北村想楽くんを見て、なんてアイドルにぴったりな生き方なんだろう…と思っている。
触れ合って、支え合って、一緒に歩んでいく。

なんて素敵なアイドル。素敵な生き方。
北村想楽。
わたしの、愛しいアイドル。