合法的

最近なにかと実家に帰ることが多い。車で1時間ぐらいなのでけっこう簡単に帰れてしまう。毎週末帰ったとしても負担にはならない。なんなら実家から会社に通うことも不可能ではない。

今月は毎週実家に帰っている。

実家では犬を飼っている。午前中と夕方に散歩に行く。そこらへんの道ではなくて、公園や河川敷、ドッグランに車で出かけてそこを歩かせる。

昨日の午前中はドッグランに出かけた。山の中にある小さなドッグランだが、土日には結構たくさん人が訪れる。特に大型犬が多い。近くに綺麗な川が流れているので夏場はそこを泳がせることもできる。

幸運なことに、そこでラブラドールの子犬と会えた。大型犬の子犬ほどかわいい生物はいない。その代わり、子犬の時期は恐ろしく短い。一週間単位で体が大きくなっていき、気付くと成犬と同じ体躯になっている。だからこそ貴重で、かわいい。たくさん触らせてもらって、たくさん遊ばせてもらえた。とても幸せだった。

帰宅して昼食をとったら、今度は猫と遊ぶ。実家では猫も飼っているのだ。寝室で遊んでいるうちにうとうとして、寝落ちしてしまった。気づけば夕方。

夕方は近くの河川敷に出かけた。夕方にそこに行くと、近所に住んでいる人が同じように犬の散歩をしている。何度も会うので人間同士も犬同士も仲良くなる。犬同士が遊んでいるのを微笑ましく眺めながら他の飼い主さんと情報交換をして過ごす。自分が一人暮らしをしている場所の近くにいい渓谷があるらしい。今度連れて行って遊ばせてあげようと思った。

そして帰宅して夕食をとって寝る。素晴らしい休日。

あまりにも素晴らしすぎて忘れてしまいそうになる。自分が26歳独り身という立場であるということを。

いまは一人暮らしのアパートに戻ってきている。すると自分の立場が急に思い出される。そして焦りが込み上げる。つらい現実。

今すぐにでも実家に帰りたい。犬と遊びたい。猫と昼寝したい。ラブラドールの子犬にまた会いたい。犬同士が遊んでいる姿を微笑ましく眺めていたい。

実家の生活は依存性が強すぎる。常用は危険。一生独身でかまわないと思わされ、身を滅ぼす。しばらくは帰るまい。ちゃんと現実を見なければ。年相応の人間を全うしよう。

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