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『おいでおいで』
bhI(美盃)
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私がお気に入りの『宿主』と云う話を作詞しました。
雰囲気が伝われば嬉しいです。
最近、『宿主』の話は『蟲(ムシ)』が原因なのではないかと感じる様になりました。
『応声虫(オウセイチュウ)』と云うのが居る様で、古くは中国や日本の説話集や随筆集に見られる奇病、及びその病気を引き起こす怪虫の事を指すそうです。
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薄明(うすあか)に潜む影法師
縁(えにわ)で呼ばれる声風(こわぶり)の
囁く(つつめく)夜露の冷たさに
眠れぬ夜をまた迎えん
裏山の風が嗤(わら)うよに
薄れた記憶を辿(たど)るよに
寝所(しんじょ)に仕掛けた塩が解け
結界破れて夢現(ゆめうつつ)
「おいでおいで」と誘う手
白魚(しらうお)のよな、指がひらり
断り続けられぬまま
行かねばならぬ気もするのです
雨戸を閉じても遮れず
見えぬ視線が背に刺さる
茂(しげる)葉陰(はかげ)が揺らめけば
火照る額に露が散る
足元から朝霧に溶け
静寂さえも避けて消え
後ろの気配に飲み込まれ
二度は無いぞと声も出ず
「おいでおいで」と誘う手
白魚(しらうお)のよな、指がひらり
断り続けられぬまま
行かねばならぬ気もするのです
夢か現(うつつ)か幻(まぼろし)か
人を呪わば穴ふたつ
蜜に誘われ蝶のよに
いつの時代も虚しくて
明け方重い湿り気まとい
ヒヤリと冷たい床の上
目を逸らす事もままならず
それを見入って佇むのみ
東雲(しののめ)の薄暗がりに
おぼろに幽(かそ)けし白光(しらびかり)
抗う術(すべ)無く立ち尽くす
垂る葉(は)の下、影法師
「おいでおいで」と誘う手
白魚(しらうお)のよな、指がひらり
断り続けられぬまま
行かねばならぬ気もするのです
薄絹(うすぎぬ)の様な夜の帳(とばり)
怪異の扉が今開く
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雰囲気が伝われば嬉しいです。
最近、『宿主』の話は『蟲(ムシ)』が原因なのではないかと感じる様になりました。
『応声虫(オウセイチュウ)』と云うのが居る様で、古くは中国や日本の説話集や随筆集に見られる奇病、及びその病気を引き起こす怪虫の事を指すそうです。
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薄明(うすあか)に潜む影法師
縁(えにわ)で呼ばれる声風(こわぶり)の
囁く(つつめく)夜露の冷たさに
眠れぬ夜をまた迎えん
裏山の風が嗤(わら)うよに
薄れた記憶を辿(たど)るよに
寝所(しんじょ)に仕掛けた塩が解け
結界破れて夢現(ゆめうつつ)
「おいでおいで」と誘う手
白魚(しらうお)のよな、指がひらり
断り続けられぬまま
行かねばならぬ気もするのです
雨戸を閉じても遮れず
見えぬ視線が背に刺さる
茂(しげる)葉陰(はかげ)が揺らめけば
火照る額に露が散る
足元から朝霧に溶け
静寂さえも避けて消え
後ろの気配に飲み込まれ
二度は無いぞと声も出ず
「おいでおいで」と誘う手
白魚(しらうお)のよな、指がひらり
断り続けられぬまま
行かねばならぬ気もするのです
夢か現(うつつ)か幻(まぼろし)か
人を呪わば穴ふたつ
蜜に誘われ蝶のよに
いつの時代も虚しくて
明け方重い湿り気まとい
ヒヤリと冷たい床の上
目を逸らす事もままならず
それを見入って佇むのみ
東雲(しののめ)の薄暗がりに
おぼろに幽(かそ)けし白光(しらびかり)
抗う術(すべ)無く立ち尽くす
垂る葉(は)の下、影法師
「おいでおいで」と誘う手
白魚(しらうお)のよな、指がひらり
断り続けられぬまま
行かねばならぬ気もするのです
薄絹(うすぎぬ)の様な夜の帳(とばり)
怪異の扉が今開く
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