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スパイスな人

Pepper …. Is hot and scorches , just like the sun.



Salt ….. is used as needed to spice up one’s life.



Cinnamon …. Is bitter and sweet , just like a woman.




ギリシャかトルコの映画の中に出てくる台詞の一部である。スパイス屋のおじいさんが孫息子にスパイスを通して人生を教えてくれるのである。



ペッパーは熱く、焦げ付かせるから太陽、苦くて甘い女性のようなシナモン。人生にスパイス感をだしてくれるのは塩。



さすがおじいさん!



スパイスを擬人化させるのが好きな私にとってはこの台詞だけでその映画が好きになってしまった。



あの人はクローブのようだ、とか。コリアンダーのようだ、とか。スパイスの特徴と人の特徴を重ねていきながらスパイス人を日々量産しているわけである。



パプリカとシナモンとコリアンダーを混ぜたような人と最初にあったのは広島の尾道だった。彼女の笑顔を見ているとシナモンを振りかけられたかのように周りは自然と笑顔になってくる。



フレッシュな感じがコリアンダーを連想させ、周りを明るくすることからパプリカを思い出したのだと思う。



尾道でスパイスを学んだ彼女は五島列島の小値賀島で名産の落花生を活かした「ピーナッツカレー」を作った。気づいたら、日本の各地に行ってはカレーを作ったり、ワークショップをしたりしていた。そしてどこに行っても彼女の周りにいる人たちは楽しそうだ。



大阪のカフェのカレーをプロデュースしたり、対馬のジビエ用のスパイスミックスを作ったりとその土地や人に合わせてスパイスを活かしている。



映画の中のおじいさんはスパイス達を惑星に例えて表現していた。そして地球は塩だと言っていた。


塩がスパイスを活かしてくれるし、スパイス達は塩の影響を受けている。



スパイスと塩が出会うと料理の幅はすごく広がると思う。料理の幅が広がるとすごく楽しくなる。



尾道で会ったパプリカとシナモンとコリアンダーが混ざったような彼女は小値賀で会った時、三津浜で会った時、大阪で会った時も違う雰囲気を漂わせていた。時が経つにつれて新しいスパイスを身にまとっていったかのようでもある。



その土地々々の人々がぱぁっと明るくなる、食材が生き生きとしてくる。きっと彼女はスパイスなのであろう。



これからも様々な土地に行き、たくさんのことを経験することでもっと魅力的なスパイスになるのであろう。



より魅力的になったスパイスはたくさんの笑顔を作って行くのだと思うとワクワクしてくる。



このワクワクも彼女のスパイスのせいなのかもしれない。



「ハッピースパイスライフ」

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