G1出場者決定トーナメント参加者は「2軍」なのか。
2024年6月16日、新日本プロレス「真夏の最強戦士決定戦」である『G1 CLIMAX 34』の出場メンバーとブロック分けが発表された。
開催期間は7月20日から8月18日まで。
<Aブロック>
・ 内藤哲也(15 年連続15 回目の出場)
・ 海野翔太(2年連続2 回目の出場)
・ 鷹木信悟(6年連続6 回目の出場)
・ SANADA(9年連続9回目の出場)
・ グレート-O-カーン(4年連続4回目の出場)
・ ザック・セイバーJr.(8年連続8回目の出場)
・ ゲイブ・キッド(2年連続2回目の出場)
・ EVIL(9年連続9回目の出場)
・ ジェイク・リー(初出場)
<Bブロック>
・ 後藤洋央紀(17 年連続17 回目の出場)
・ エル・ファンタズモ(3年連続3回目の出場)
・ 辻 陽太(2年連続2回目の出場)
・ ジェフ・コブ(6年連続6回目の出場)
・ HENARE(3年連続3回目の出場)
・ デビッド・フィンレー(3年連続3 回目の出場)
・ 成田 蓮(2年連続2回目の出場)
・ 上村優也 (初出場)
・ KONOSUKE TAKESHITA(初出場)
注目選手としては、やはり初出場の3人だろう。
ジェイク・リーは自らが率いるユニット『Good Looking Guys』を7月13日をもって解散することを発表。
G1開催の一週間前であることからそれを区切りに新日本プロレスに本格参戦するものと思われる。
先日の『ALL TOGETHER』で敗れた内藤哲也以外の標的をいかに早く見付けられるかに注目が集まる。
当面の間はBULLET CLUBと共闘するのだろう。
KONOSUKE TAKESHITAはDDTとAEWの2団体所属ながらもモクスリーが持つIWGP世界ヘビー級王座に色気を見せており、そこへの足掛かりとして今回のG1でいかに成績とインパクトを残せるかが鍵になる。
上村優也は今のクラシカルなファイトスタイルがどこまで通用するのかが見もの。
本人にはかなりのこだわりがあるようだが、日進月歩の現代プロレス相手に自らのファイトスタイルが正解だったと示すことができるか。
かつて「頭から落とすだけがプロレスじゃない」と言っていたJust 5 GuysのユニットメンバーであるSANADAも哲学を曲げてデッドフォールを身に付け起爆剤としたが、それと同じ道を辿る気がしないでもない。
そして同時に発表されたものがある。
『G1 CLIMAX 34』の残り2枠をかけた『出場者決定トーナメント』だ。
A・Bブロックの1枠ずつを各ブロック6人ずつが奪い合う。
<A ブロック枠>
・ 石井智宏
・ YOSHI-HASHI
・ チェーズ・オーエンズ
・ KENTA
・ カラム・ニューマン
・ 高橋裕二郎
<B ブロック枠>
・ 棚橋弘至
・ 矢野通
・ ボルチン・オレッグ
・ タイチ
・ 小島 聡
・ TJP
早くも組み合わせも発表になった。
なるほど。
なるほどなるほど。
なかなかに意地が悪い。
Aブロック枠はCHAOSとBULLET CLUB同士が当たる可能性が高く、Bロック枠の方は第29代NEVER無差別級6人タッグ王座チームメンバー同士で争わせる形だ。
明らかに意図的だろう。
「チャンスをくれてやるんだからこれぐらいの思いはしてもらわないと」とでも言ったところだろうか。
この『出場者決定トーナメント』出場メンバーを見てどう感じられただろうか?
私は素直に驚いた。
「石井智宏、YOSHI-HASHI、KENTA、タイチがこっちなの!?」と。
確かにかつての内藤哲也が苦言を呈したような「実績のない選手でも出られるようなG1」は勘弁だ。
少数精鋭の方が試合内容にも期待できる。
だが、正直選考基準が分からない。
KENTA、石井智宏、小島聡などは海外からのオファーが引っ切りなしの世界的人気レスラーだ。
KENTAはDEFY Wrestlingのチャンピオンであるにもかかわらずこの扱い。
相手先の団体に対しても失礼ではなかろうか。
YOSHI-HASHIは『毘沙門』の相棒の後藤洋央紀が先だっての『NEW JAPAN CUP 2024』で決勝まで残ったことですんなりエントリーされたのだろうが、今や完全に並び立つ存在であり、シングルプレイヤーとしても堂々たる結果を残している彼がこちら側とは。
タイチも人気・実力ともに申し分ないはずだ。
YouTube配信やツアーイベント企画などにおいても会社に貢献しており、グレート-O-カーンがエントリーされていてタイチが落選しているのはなんとも腑に落ちない。
『出場者決定トーナメント』出場選手は新日本プロレスから見て「2軍」扱いなのだろうか。
それとも「ゼニにならない」レスラーたちなのだろうか。
どちらかと言えば後者ではないか。
すんなり決まっている海野翔太や成田蓮なども実績から言えばパッとしない。
ではなぜ「あちら側」なのか。
下世話な話、「売り出したいから」と思えてならない。
内外から批判と不満が噴出した『令和闘魂三銃士』の幻影を新日本プロレス運営はまだ追い続けているのかもしれない。
小島聡がエントリーされているなら少し前まで三冠王者だった永田裕志がいても全くおかしくない。
TJPがいるならかねてから対ヘビー級を口にしている高橋ヒロムや石森太二がいたっていい。
Why?
シード枠は必要だったのだろうか。
「G1G1」とことあるごとに口にしつつ結果を全く残せていない本間朋晃などは普通に落選させておいてのこれ。
謎。
ひとつ言えることは、棚橋弘至はシード枠にしてもらっておいて勝ち上がれないようであれば、いよいよもってレスラーとしては一線級から脱落するということを意味するに違いない。
まあ。
その。
なんだ。
そういうのも全部含めて楽しみにするべきなのだろう。
懐の深いプロレスファンとしては。
よーし。
じゃあ私はAブロック代表のザック・セイバーJr.VS.Bブロック代表の辻陽太の決勝戦が観たいです!
でもってザックが優勝して、そのままの勢いでIWGP世界ヘビー級チャンピオンになってほしいです!
余談。
ヒクレオがどこにもいないってのは「そういうこと」なんでしょうねえ。
WWEって昔からサモア人兄弟チームとか大好きだもんなあ。
なるべく早く帰って来てね!
待ってるよ!
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