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大それた夢だとしても持っておくものだ。

私は自分でも多趣味な方だと思う。
今でも人並みに漫画も読むしアニメも観るしゲームもプレイする。
読書もするし音楽も聴くし、映画を観たりカラオケをしたりするのも未だに好きだ。
しかし、そのどれも諸事情で以前ほどはやれなくなってしまった。
音楽は移動中に聴くことが一番多いし、アニメはながら観、ゲームはほぼほぼソシャゲという有り様。

昔は趣味のほとんどの部分を占めていたそれらが後退し、代わりに台頭してきたのがこのnoteの記事の執筆と、VTuberのファンアートを描くことだ。
ファンアートはVTuberを観るようになってから始まったもので、これらの中では比較的歴が浅い。
きっかけとしては、当時推していた個人VTuberに対して文字で表すのが難しい感想を伝えようとしてブロックメモにボールペンで下描きなしの一発描きしたものをスマホで写真を撮って送ったところ、予想外に受けたことに気を良くしてそれを恒例化させたことだと記憶している。
やがてそこにクーピーペンシルでざっと彩色するようになり、リスナーとしての私の代名詞となった。

こんなの。

ところがこの後、画風と言おうか作画方法が大きく変化することになる。
なぜかというと、推しが変わったからだ。
それまで推していた個人VTuberたちとは軒並み疎遠になり、一時はVTuberの配信を観ること自体を止めようかとも考えたのだが、最後にどうせなら超大手のホロライブに特化して観てみようと決意した。
止める前に触れてみよう、と。
で。
まんまとどハマリして今日に至る。

結局どう変わったのか。
デジタル作画になった。
一念発起して「デジタル原始人」と仲間内で呼ばれたこの私がタブレットを購入し、起動からしてすでに四苦八苦しつつボールペンを捨ててタッチペンを握った。

もうひとつ捨てたものがある。
それは承認欲求だ。
なにしろ相手はホロライブ。
日本国内のみならず、欧米、さらにはインドネシアにまで拠点を構え、世界中にファンを持つ。
私のように画力も知名度もない新参者が周回遅れで参入したところで最初からどうにもなるはずもない。
プロのみならずプロレベル、いやプロ以上の実力を持った名だたるイラストレーターたちが名を売ろうと、仕事につなげようと、認知してもらおうと日夜しのぎを削っている。
努力する天才たちの中に今さらながらに無謀にも飛び込むからには分を弁えて自己満足に終止しようと決めた。
やりたいからやる。
誰かから反応をもらえたりすることがあるなら大ラッキー。
それで行こう。

誰にも言わないが夢ならあった。
目標にするのではない、「もしかしたら」の射幸心。
1:ホロメンに「いいね」してもらうこと。
2:ホロメンに拡散(リツイートorリポスト)してもらうこと。

そして。
3:ホロメンの配信のサムネイルに使ってもらうこと。
1と2でもすでに大変なことだ。
それほど彼女たちの規模はすさまじい。
最大でチャンネル登録者400万オーバーを超える世界に生きている。
何万人という人数が同時視聴し、コメントの洪水を送る。
X(旧Twitter)で何かつぶやこうものなら一瞬で数百のレスや「いいね」が来る。
専用のハッシュタグがあるとはいえ、自身のファンアートを全て見付けることすら実質不可能なレベルだろう。

非常に幸運なことに、「いいね」はかなり初期にしてもらうことができた。
画力はともかく、おそらくネタの方を面白がってもらえたのだろう。
画力がなければネタで勝負するしかない。
他の誰もが拾わないような部分を拾い上げてネタとして成立させる。
それしかない。
配られたカードで勝負するしかないのだ。
仮にも「ネタ師」を自称する以上、生命線はそこしかない。

なんと。
拡散(RT&RP)される日が訪れた。
ホロライブID(インドネシア)のクレイジー・オリーさんに。
ホロライブJP(日本)の白上フブキさんと獅白ぼたんさんに。
都合3度も。
どれもネタ画像だったが、それでも本当に嬉しかった。
ただひとつだけ贅沢を言わせてもらえれば、「ご本人をかわいらしく描いたものでそうされたかったなあ」、と。
オリーさんのは彼女をハトにしたもので、白上さんのは角巻わためさんを『僕のヒーローアカデミア』のオールマイト化したもので、獅白さんのは彼女の同期の尾丸ポルカさんを題材にしたものだったからだ。

『はーとふる彼氏』のパロディ。
ウールマイト。
生誕祭に他のホロメンのFA描くやーつ。

いやいや、十分じゃないか。
十分過ぎたじゃないか。
望外の僥倖だ。

その後幾星霜。
本日2024年5月18日。
ホロライブIDのアイラニ・イオフィフティーンさんが最近熱心に行なっているレトロゲーム配信の『バルーンファイト』予告を受けて期待して描いたものをご本人にリポストしてもらえたのだ。
彼女は2024年5月18日現在で74万人以上のチャンネル登録者数を誇る配信者だ。

風船を画面に無理矢理押し込んだ感。

ついに。
ついにご本人を私なりに精一杯かわいく描いたものをご本人に拡散していただけた。
*「ちっともかわいくねーじゃん」はご容赦ください。
これでもう思い残すことはない。

Terima kasih iofi!!!!


が。
そこで終わらなかった。
なんとなんと。
なんとなんとなんとなんと!
配信画面のサムネイルに使用してもらえたのだ。
しかもこんなに大きくアカウント名を入れ込んでもらえて。

!????

『ホロジュール』(『ホロライブ』全体の配信スケジュール告知)の中に私の描いたファンアートが並んでいるではないか。

右下!

現実感がない。
こんなの一生無理だと諦めていた。
いくらなんでも高望みし過ぎだ、と。
昭和の漫画のように頬をつねって確かめたくなるほどだ。
この喜びを母にも伝えると我が事のようにいっしょに喜んでくれた。

母と2人並んで配信を観ました。

まさに一生の思い出だ。
生きていればこんなことがあるものなのか。
どんなに忘れようとしても忘れられない日となった。

相変わらず影の付け方とか服のシワとか遠近感とか全然分からない
あり物をオマージュすることぐらいしかできない。
ただご本人やそのファンの方々が見て不愉快にはならないものを

描き続けてきてよかった。
恥ずかしがらずにアップし続けてよかった。
まさに「継続は力なり」だ。

実力以上に上手く描こうとしないこと。
されど自分の実力以内で最大限に上手く描こうとはすること。

これからも下手の横好きで描き続けます。

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