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ダンジョン飯を考える(ライオスは悪魔を解き放つのか)

単行本9巻までの内容に基づくネタバレあり四方山話です。
ハルタ本誌の内容は未読なので、予想が外れてたり状況が変わったりしててもご容赦を。

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物語が核心に近づく9巻

迷宮とは、古代魔術とは。
漠然とあったものがだんだんとわかってきた今回の単行本では、相変わらずの珍道中もありつつ、物語が大きく動いてきましたね。

われらがミスルン隊長はおなかがすくとどうにかなっちゃう人なのでは?とか想像していたけれど、もっとヤバい状況に置かれている人でした。
さしずめ計器も警告灯も壊れているスポーツカーといったところ。
とはいえ感情が無いというわけではないようなのだけど、食われた「欲」はもう戻ることは無いんだろうか。
欲が無く、対人関係も興味が無く、何を言われても心は動かない、ただし魔物の知識は相当に豊富。ひょっとしてライオスと親友になれる人材なんじゃないの?(但し一方通行)

カナリア側から見たライオスは、完全にシスル後釜の新たな悪魔の餌でしかなく、しかもかなり特殊な欲望を持っているため危機感を持って迷宮の主になる前に殺した方がよかろうという判断は何も間違ってはいないように思われる。

ライオスラスボスエンドに持っていかれることは無いと思うけれど、話のまとめ方が上手い作家さんなのでいよいよラストがどう転ぶのか楽しみになってきました。

サキュバスの件

最初から獣化マルシルが出てこなかったのが特殊な感じではあるものの、ライオスはマルシルのことは憎からず思っているようなのだが、性癖が特殊すぎる...。そういう意味ではイヅツミは性癖にストライクなのか、やはり。
シェイプシフターの時もそうだったけど、相変わらずマルシルの髪型は覚えもらえないようだ。
ライオスはパーティーメンバーが身に着けている服や髪形は覚えないけれど、人となりはかなり正確に認識してるんだよな。その辺はトールマンならでは、なのかもしれないけれど。

マルシルの夢

マルシルの夢が迷宮なら叶うかもしれない、というのはやはり死に別れが嫌だから不死を求めているんだろうか。
黄金城の人々に出会ったときの心中はいかがなものだったんだろう。

翼獅子は悪魔だけど

そもそも扉の向こう側の生物である悪魔は一律で同じ行動を取るんだろうか?悪魔とひとくくりに呼んでいるけれど、生態や性格はどいつも同じなのかね。
古代人を滅ぼしたという悪魔はどこへ行ったのか?そもそも欲を食って力を蓄え、迷宮から飛び出して悪魔は何をするのが目的なんだろう。

本人は自分のことを「力」だと言っている。
実際、そこに善も悪もないのかもしれない。

ミスルンが主だったのはせいぜい数年だと思われるのだが、1000年間もの間悪魔をうまくコントロールできるものなのか、というのも疑問。
悪魔から見たら今のシスルは完全に美味しく出来上がった状態なんじゃないかと思うんだけれど。

というか、悪魔を迷宮の主が監禁して力を封じるというようなことはできるんだろうか?ヤギはミスルンの願いをかなえるたびに巨大に禍々しくなっていったわけだけれど、翼獅子はそんな感じはしない。
まぁ、見た目の変化は本人が好きにできるのかもしれないし、そこも含めて翼獅子のシナリオなのかもしれないけれど、ヤギに比べて翼獅子がかなり気の長い悪魔であることは間違いなさそうだ。

ヤギもミスルンの欲を食った後にどこに行ったんだろう。
迷宮は悪魔を外に出さないためのもの、という側面もあるということなので、別の迷宮にわざわざ入っていくというようなことはないのではないかと思うんだが、ミスルンがヤギに復讐を果たす話まで描かれることはなさそうだ。

それにしてもエルフさぁ

カナリアの罪人多すぎ。倫理観や人口規模が分からないけど、あの連中カジュアルに古代魔術に手を出しすぎだろう。
古代魔術自体はちょっと調べれば意外と簡単に手を出せてしまうものなのかもしれない。


おわり。
今後他のダンジョン飯話題も投稿予定。

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