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ジャワガムランアンサンブル マルガサリについて

今回、演奏でご参加下さいます マルガサリMarga Sari についてご紹介します。
ジャワガムランを用いた表現を行うグループで、ジャワの古典音楽の演奏から、現代音楽の初演やパフォーマンス作品の創作まで、幅広く活動をされています。「マルガサリ」という名はジャワ語で「花の道」を意味するそうです!


▼マルガサリのプロフィール

マルガサリ Marga Sari
大阪・京都を拠点に、インドネシアの民族楽器・ジャワガムランを用いた表現活動を行う音楽グループ。現在の日本におけるガムランのあり方を追求することを目指し、1998年に結成。インドネシア中部ジャワの伝統音楽(カラウィタン)の演奏をベースにしつつ、作曲家、音楽家との協働による新しい作品の制作や、ダンサーや美術家といった他ジャンルのアーティストとのコラボレーションなど、幅広く活動を行う。また、子どもや障害者、元日雇い労働者、ホームレスなど、多様な背景をもつ人やコミュニティとの創作にも積極的に挑戦している。2020年には、出演した「三輪眞弘祭―清められた夜」が佐治敬三賞(サントリー芸術財団)を受賞。

▼ガムランとは?

現在代表である大井さんいわく、
「ガムラン(gamelan)」はもともと「ガムル(gamel)=叩く」という
動詞
から生まれてきた言葉で、
「ガムランと呼ばれる楽器群の総称」「その楽器を使った音楽の名称」
上記ふたつの意味があるそうです。

ガムランは、東南アジアの各地、とくにインドネシアを中心に長い歴史を持つ、青銅の打楽器合奏音楽です。
なかでもジョクジャカルタとソロを中心として発達した中部ジャワのガムランは、他の地域に比べて編成の規模が大きく、様々な種類の楽器が含まれていることが特徴であり、複雑で優美な独自の響きを持っています。

 ガムランの青銅打楽器には、様々な種類のゴングや、共鳴箱の上に鍵盤を並べた固い音のするサロン、長い共鳴管を持つビブラフォンのようなグンデルやスレントゥムなどがあります。
青銅の楽器以外には、木琴の一種であるガンバン、胡弓のような二弦楽器のルバブ、竹の笛のスリン、琴のような多弦楽器のシトゥル、クンダンと呼ばれる太鼓、そして男女の歌などがあります。

ところで、中部ジャワのガムランには、スレンドロとペロッグという二つの音階があります。
スレンドロは一オクターブをほぼ均等に分ける五音音階で日本の民謡音階などに似ています。
ペロッグは、一オクターブを不均等に七つに分けた音階で、半音階が含まれるのが特徴です。
これら二つの音階とも、中心となる音や旋律の動きによって、それぞれ三つの「調(パテット)」に分けられます。
以上のように、二つの音階と、六つの調が組み合わさることで、多彩な音楽的表現が生み出されるのです。

(マルガサリの旧HP http://margasari.com/index.htmlより転用)

もう少し詳しく知りたい!

前代表・中川真氏はマルガサリの創設者であり、サウンドスケープや東南アジアの民族音楽の研究者でもあります。
氏が大阪芸術大学紀要〈藝術〉22(1999/平成11年発行)に寄せた小論文
「ガムラン音楽について」はこちらからご覧いただけます。
https://www.osaka-geidai.ac.jp/esearch/laboratory/bulletin

▼実際、どんな音色?

『マルガサリ 定期公演 花のみち Vol.1』より
松永通温作曲「Waves for Gamelan Ensemble」
(2021年9月5日@ロームシアター 京都 ノースホール)


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