見出し画像

川崎の事件に寄せて 〜他人を思いやる勇気〜

 こんにちは!キャリア・アウェイクナーの金澤です。

 5月28日朝、川崎で大変痛ましい事件が起きてしまいました。

 被害者の中で、大人1名・子ども1名が亡くなられたとのこと。心よりご冥福をお祈りいたします。

 現場に居合わせた、小学校教頭のお話がニュースに上がっていたので、記事を読みました。その記事を見る限り、これは起きてしまったら、どうやっても防ぎようがないと感じました。

 直接的な被害はもちろん、事件の後に人間不信になる、PTSDになるなど、間接的な傷としても、被害者の皆様や周辺住民の皆様に影響を及ぼすでしょう。そのケアにまず全力を注ぐ必要があると思います。これは絶対に重要なことです。そしてもう一つ重要なことは、今回のような事件が、川崎だけではなく、他の地域でも起こりうる可能性がある、ということではないでしょうか。

 この事実に対して、逃げる場所を確認する、大人を必ず何名配置する、といった「起きてしまうことを想定した対策」が先行する傾向にあると思います。確かに、こういう対策の方が、わかりやすいし手が打ちやすい。しかし、上述したように、起きたらもう防げない類の事件だということを鑑みると、同時に「どうやってこんな事件が起きてしまう原因をなくせるか・減らせるか」も考えるべきではないかと思います。


 NPO法人ほっとプラス代表理事の藤田孝典氏が、こんな記事を書いています。

 この記事の反応に、「容疑者を擁護するのか」「自分が親だったらそんなこと言えるのか」という非難があるのを見ました。

 そう言いたくなる気持ちもすごく共感できる一方で、藤田氏の投げかけの本質は、容疑者擁護ではなく「こんな事件が起きてしまう原因をみんなで減らしていくべきだ」ということなのだと思います。

 今回の容疑者は断固として許されるべきではない。それは起きてしまった事件に対してのフィードバック(事後対応)です。同時に、フィードフォワード(事前対応)として、「他人を頭ごなしに排除するような非難を止めよう」という意見を藤田氏は主張しているのだと感じます。私もその意見に同意です。容疑者以外への非難から生まれるものは、新たな非難でしょう。


 最後に、藤田氏の投稿に最も強く同意するところを引用しておきます。

【人間は原則として、自分が大事にされていなければ、他者を大事に思いやることはできない。】

 「自分を大事にしてもらう」のは、自分の努力ではできません。まず、自分が「他者を大事に思いやる」努力をすることで、一人でも多くの人が「自分が大事にされている」と思えるような社会を、作っていけたらいいなと思います。その一人ひとりの勇気と努力が、負のサイクルを断つ原動力になると信じています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?