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『もう一度、いま一度、何度でも』

貴方の背中を亡者の悲鳴が追いかける
しかし貴方はそれをも捕食するのだ
蛇が蛙を丸呑みするように
恐ろしい、おぞましい、醜い、
嫌悪するぞ、穢れたキチガイめ

魔法陣の中心で生贄を、
心の目で探り当てる
とぐろを巻いて待ち構える
未だ救われない魔女に認めて貰うため
勤勉な貴方は褒めて欲しい
彼女の無二の笑みを愛でていたい

あぁ、でもでも
そんなデタラメは!
違う人格は叫ぶ
或いは過去からの貴方の声が
過去の貴方の恋は大切な人は
心の片隅で正気な欠片を
内側から、チクチク刺してる
あぁ、ダメダメ
それはサッカクだ!
苛立ち、焦り、憧憬、焦がれて、諦めて
貴方には過ぎた愛の日々
証が欲しかった大切な人を守ると
自分が守ると誓ったのに
その手に掛けてしまったのは、
貴方の命と呼べるもの

結局、貴方は闇堕ち
ドロドロと絡みつく闇に陶酔した
無かったことに、忘れたことにしたくて
それは堕落ではなく、
貴方だけの正しい愛ゆえに
ズタズタに引き裂かれた貴方
アドレナリン満タン、目は爛々と燃えて
勤勉な独裁者、傲慢に胸をそらして、
鼻息も荒く、人を責め立て

誠に、憐れといえようか

這いつくばって
妄想の中で魔女の黒いブーツを舐める、
それだけで昇天さ
貴方のベクトルは、崇拝の対象、
貴方の愛の象徴たる嫉妬の魔女へ
狂気の深淵、邪悪な信仰、盲愛
爪をめくり、皮を剥いで
肉をそいで、掻きむしり
さあ捧げるんだ

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